ZINEを作ってる人にお話を聞いた!/文学フリマに出店するまでの道
文学フリマに出店申し込みをしたものの、出品する作品をどんなふうに/何を/どうやって作ればいいかさっぱりわからない。なのでイベントに参加していろいろ見てみたい、あわよくば教えてもらいたいと思った。
関西で開催のものを探して、見つけたのがこちら。
当日は初めての環状線に乗って、2時間弱ほどかけて大阪のイベントに参加した。
結論から言うと、めちゃくちゃ楽しかった! 大人ばかりのイベントでこんなピースフルで和やかにおしゃべりできる空間ある?と頭の中が「?」でいっぱいになりながら、まったくの初心者でも安心して過ごすことができた。
かつ皆さんに「今度文学フリマに参加しようと思うがどう作ったらいいかわからない」とお話しし、制作されたZINEについてお聞きしてみた。すると皆さんからとっても丁寧に教えてもらえて本当にありがたかった。皆さん優しくて素敵だったー。
感想については、ゆっくり読んでから書きたいと思います。今回は装丁について。
ツマモヨコさんと仲内ひよりさんのZINE
ざらっとした触感の紙の上から、銀色の紙と黄緑の紙を合わせている冊子、『ポリフォニック•剥落』。最初に見たのがこれだったので「え?なに?すごいかわいい!」と口に出してしまってた。
「こんにちは!」と声をかけてくださったので、これかわいいですねーとたくさんお話を聞かせてもらった。
上↑の写真、見えにくいと思うけど、銀色の糸で綴じられている。
「これ手縫いなんですよー。本によって少しずつ違うんです」
本を自分で作るという感覚がなかったので、すごく驚いた。ZINEは結構手作りするものらしい。勉強不足。文学フリマほどしっかりした冊子を作るわけではない、くらいの認識しかなかった。
内側にも青い紙が挟まれていておしゃれとしかいいようがない。これは市販品ではできない、ZINEの自由さなのかなー。
ツマモヨコさんと仲内ひよりさんのアカウントはこちらです。
セレステ•イネス•マシルダさんとstainperfectさんのZINE
鮮やかな黄色が目をひくかわいいZINE。手のひらくらいの小さなZINEの中にたっぷり情報が詰まっている。黄色いお花はマリーゴールド。
心の境界線、気になる…こちらも即決で手に入れた。「健全な関係性の築き方」というテーマを扱うZINEがあるということは知らなかった。本当に幅が広い。
印刷された用紙をミシンで縫って綴じているそう。簡単だしいいですよ!とお話ししてくれた。ミシンがないことと、家庭科で右手を出せないパジャマを作るなどした私はやめておいた方がいいかも?
縫製用品を扱うお店でミシンだけ使わせてもらえるところもあるから、検討してみよう。
セレステ•イネス•マシルダさんとstainperfectさんのサイトはこちら↓
谷じゃこさん
きれい!かわいい!とこちらでも声が出たフリーペーパー。
フリーペーパーってこんなに美しい配色でできるんだなあ、とびっくりしてしまった。一枚一枚色合いがちがってそれぞれみんな綺麗。
真似したいなあと思うけど、PhotoshopとかInDesignとかないし、というか数年前のノートパソコンしかないし、難しそうだ。というより、そもそもセンスがない。。
このイラストが大好き。視力検査のたびにこれだったらいいのに。
谷じゃこさんのサイトはこちら。↓
561さん
寂しい景色がすきだ。曇天の真っ暗な中での湖、というすごく気に入っている自分の写真がある。この表紙を見たとき、同じような寂しさとか強さとか、そういうものを感じた。
GRで撮った写真をPCで調整し(多分Photoshopだけど聞くのを忘れた)、自宅にある印刷機(大きさを聞いたらガスコンロくらい大きなものだった)でプリントして、ホチキスで止める、とのこと。
この左側の写真とか最高ですね!という話をして盛り上がった。曇ってて残念だと思っていたけど、この景色を見られてチャラになったと言われていた。この写真は今後も代表作になるような写真だと思う。
こんな景色見ちゃったら鳥肌が立つだろうな……
最初ZINEのイベントに参加したときは何も作ってなかったんですよ。写真が好きなんですよ、と出店者の方とお話ししても何も出せなかったんです。だから、自分はこういう写真を撮ってますというものを作って渡せることはとても楽しいんです。(561さん)
こんな素敵なものを自分で作れるんですね、と話したら「でも今度は印刷所で作ってもらおうかと思ってて……」と。それはそれでとても楽しみ。
山口斯さん
私が見た中でいちばん装丁にこだわりを感じた山口斯さん。
まずは上記のタバコ型の作品「閑」を見てほしい。一つ一つの小さな筒の中に手書きの短い詩が書かれた紙が包まれている。「え?これ、たばこ?え、中身?えーすごーい」と語彙力ゼロで言ってしまった。人は感動すると疑問詞と感嘆詞しかなくなる。
歌の書かれている本紙の上に薄紙、緑、えんじ色?ゴールド?の紙がまとめられていて、「ゑんらいより」とタイトルが手書きされている。
本文はこんな感じ。歌の魅力だけではなく、ZINE自体の「モノとしての魅力」をすごく感じた。全部自分で作られているそうだ。
最初に考えるときはとても楽しいんだけど、たくさん作るときに「なんでこんな大変なものを作ってしまったんだ」と思ったりする、と笑われていた。
とにかくこの本は感動したなー。歌もゆっくり読ませていただきます。山口斯さんのサイトはこちら↓
はるのまひろさん
この中央にあるの『茶寮ふふ』がはるのまひろさんのZINE(両端は別の方のZINE)。気になりますよね?このシンプルさ。
A4用紙を折って作られたZINE。8分の1サイズに畳まれたものに小説が書かれている。そしてこれは1ページ目、いきなり気になる書き出し。即決で買ったけどこれは続き物だった……。最初の一冊は茶寮ふふに出会うまでのお話。
モノとしての魅力、製作者からしたらモノを作る喜びを追求することと、シンプルにまとめることと、本当にZINEは多彩だ。そして『茶寮ふふ』には書き出し大賞を捧げます。
はるのまひろさんのアカウント↓
結論:ZINEも作りたいし同人誌も作りたい
制作のヒントを見つけたいと伺ったイベント。かなり刺激を受けた。何より、出店者の皆さんとてもいい表情をされていて、楽しいんだなーということが伝わってきた。
そしてこの経験を経て、ZINEも同人誌も両方作りたいという結論になった。あれ?負荷が増えてる?!どちらかしかできなかったらZINEの方が入口としては入りやすそうだ。
同じ文章でもプラットフォームが違えば意味するものも違ってくるのだろう。いろいろ試してみるのが良さそうだな。
いつもサポートありがとうございます。