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転職活動「ネガティブな転職理由はNG」のウソ・ホント

いくらでも情報がとれる時代。だけどあまりにも間違った情報・偏った情報が多い。正しく偏りがない情報は面白みがない、けどそんな面白みない情報を今日も伝えていきたいと思います。

今日のテーマは「ネガティブな転職理由はNG」ウソ・ホント。

結論から言うと、ネガティブかポジティブではなく、大事なのは面接官の納得感であるということ。
この「ネガティブな理由NG」が語られる上で、面接官はなぜ転職理由を必ず質問するのかの背景がごそっりと抜けていることが多いです。また個人的にはネガティブな理由は言ってもいいと思っています。
先ずは「転職理由を聞く背景」と「ネガティブな転職理由を伝えても良い理由」をお話をしていきたいと思います。


自己紹介

約10年のエージェント歴があります。詳細は以下の通りですので是非ご確認ください。

面接官が転職理由を聞く背景

なぜ面接官はこぞって転職理由を聞くのか、それは一言で

入社後のGAPを防ぐため
つまりは『早期での退職を防ぐため』
です。

企業にとって採用はお金、時間、パワーすべてを要するものです。
入社後には教育も必要になります。
お金も時間もパワーもかけて採用・教育した人材が数か月で退職されるとなると、それはそれは企業にとって大ダメージです。

退職理由を聞くということは、この候補者は
・どういう状況・環境でストレスを感じるのか
・社内との相性はどうなのか
・長く働いてくれるのか

こんなことを確認するための質問になります。

「ネガティブな転職理由を伝えても良い」理由

多くの記事などでは、「面接を突破するには」ということを重きにおいていることが多いと思います。もちろん、それも大事だとは思います。
確かに通過率だけを考えるのであればネガティブな理由は取っ払って、1から「転職理由」と「志望理由」を作りこむということも手段としてはあるとは思います。

ただし多くの転職希望者は、現在の職場にネガティブなことがあり、そのネガティブな要因を取り除きたい気持ちで転職活動をするのではないでしょうか。過去統計ではありますが、日本人転職者の8割程度の方がネガティブな理由で転職したというデータもありました。

転職を始めた理由はネガティブきっかけなのに、自身の改善したいことは目をつぶり「合格」を目指すというのはどうなのでしょうか。転職はゴールではなく、あくまで「再スタート」という位置づけだと思います。何から何でも合格ではなく、あなたが希望する環境の「合格」をとってほしい、そんな理由から僕は「ネガティブな転職理由は伝えても良い」と思っています。
とは言え、ネガティブ理由を伝える上でもテクニックもあります。そのテクニックに関しては次で解説してきます。

また私が担当していた製造業領域では、まだまだ「転職=ネガティブ」と捉えている面接官も多く、「ネガティブな理由がないと転職はしない、ポジティブな転職なんてありえない」と思っている面接官も多いです。実際、ポジティブな理由・志望理由を伝えたにも関わらず ” 信用ができない "という理由でお見送りになってケースもあります。

※初めての転職活動者は特に要注意で、転職活動は極めて貴重な外部から評価を受ける機会であり、とてもドキドキもソワソワもすることと思います。
その場合、人間はどうしても自己保身の観点で「合格」を求める傾向にあります。何のための転職かは常に自問自答する癖を是非つけてください。

「NG」な転職理由

①長期就労イメージがもてない

※会社によって想定している「長期就労」の期間は異なります、人材流動が高い業界であれば3~5年程度でしょうし、人材流動が低い業界であれば少なくとも10年くらいは最低でも働いてほしいと考えています。

「長く活躍してくれる」と面接官が感じるためには、ネガティブかポジティブかではなく、「企業の実態」に沿った転職理由かがとても重要になります。

例えば、こんな方々がおられたとします。

現在の職場では慢性的な人手不足で残業時間が毎月40時間、会社へ改善提案はしているものの改善の兆しはなし、平均残業時間10時間未満の会社に転職理由として「残業時間を減らしたい」とネガティブな理由を伝えても「合格」になることもあるでしょう。
※この場合は「会社にどういった改善提案」をしてきたのかがしっかりと説明できるかが重要になります。

一方で、夢の海外勤務にむけて毎日英語の勉強をしてTOEIC900点Over、老舗企業の海外営業ポジションの面接で転職理由を「夢の海外駐在を叶えるため」とポジティブな理由を伝えても、会社側から「海外駐在を100%実現できる保証はない」、入社後のミスマッチになる恐れがあるということで「お見送り」になることは事実何度も見てきました。

後者の方は自ら夢に向かって努力ができる優秀な方とは思います。入社後活躍してくれる人材かもしれません。

しかしいくら優れている人材でも「定着性」に懸念があるのであれば合格にはなりません。企業サイドは求職者の転職理由を自社では払拭できるのか、どうなのかという観点でジャッジをしています。

②志望理由との一貫性がない

「長期就労イメージがわかない」に重なる話ではありますが、志望理由と転職理由はセットです。志望理由と転職理由に矛盾が生じれば、一貫性のない候補者として、お見送りになります。

③他責傾向が強い方

これは単純です。
「周囲の人」「環境」のせいにする方とは誰も一緒に働きたいとは思えません。
とは言え特に若手時代や大手企業にお勤めの方などは、「個」の存在どうしても小さく、周囲に振り回されることも多いとは思います。そのことに対して何か対処ができることも少ないとは思います。
しかしあなたの感情だけで話してしまうと、どうしても「他責傾向」が強いと受け止めれてしまうので、
事実/状況を具体的に伝え、自ら課題解決に動いた事柄をしっかり話せば、他責とはとらえられることは少なく「致し方ない」ことと面接官は判断してくれますので、準備してみてください。

(例)
転職理由は「ワークライフバランス」の改善です。
一昨年より同じチーム内で立て続けに2名退職しました。退職者2名のタスクを私が受け持つことになり、毎月残業が60hを超えている状況です。子供がまだ小さく、妻に多くの負担をかけているので、このままでは仕事と家庭の両立が難しいということで、上司に増員をお願いしてますが、1年以上改善がみられず、退職を検討し始めました。
更に、もともとの夢である○○にチャレンジできる、、、、、

このように
・2名が立て続けに退職している事実
・具体的な残業時間
・上司への働き方の事実

を伝えることで、単なるわがまま・他責傾向が強い人とは見られなくなります。とは言えワークライフバランスの改善だけだと「志望理由」との接続・一貫性が薄まりますので、志望理由にあわせた転職理由をこの後に伝えていく流れになります。

最後に元エージェントから一言

(是非読んでください、良いこと書いてます)
転職の選考で企業が重視していることは、
「活躍できるのか」「長く働いてくれるのか」この2点です。
書類選考では「活躍できるのか」の観点でジャッジをし、面接で「長く働いてくれるのか」を確認するのが一般的です。
もちろん面接を通じて経験・スキルの不一致で落ちる可能性はあるのですが、この点は残念ながら変えることも誇張することもできません。事実を伝えてジャッジしてもらうのみです。
よって面接前に準備・対策するのは圧倒的に「長く働けるのか」の問いへの回答です。

・志望理由の磨きこみ
・志望理由と退職理由の一貫性
・退職理由の納得感

この3点を是非面接前には準備をしてみてください。
日本の転職面接は「減点法」を採用している企業が多いです。
(実際に採用しているというより実態として)

あなたを120%の評価してもらえるような準備ではなく、等身大のあなたを伝えれるよう言語化してもらえればと思います。

キャリア相談、面接相談などは現状受付もしていますので興味ある人は以下リンクより問い合わせください。(タイミングによりお断りさせていただくこともあること、事前にご了承お願いいたします。)

ではまた。

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