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映画「BLUE GIANT」の"音楽以外"の目線の感想(ネタバレあり)

社会人になって初めてnoteを書きます。

2022年末から2023年3月現在までの間で良い映画がありすぎる…
MONDAYS、SLAM DUNK、すずめの戸締り、RRR、、、
しかしこれらの映画を超えて思わずfilmarksで☆5をつけてしまったのがブルージャイアント!notionに書きなぐったので、どうせなら感想を投稿しようと思います。

1.コトに惹かれ、人を惹きつける人の打ち込み方

何かものごとに引き付けられ打ち込んでいる人は、その分誰かを引き付けるんじゃないだろうか。感情にも万有引力の法則というか、重力が存在しているのではないか。何か一つに打ち込んでいる人に、自分はずっと憧れうらやましがるのではないか。そう思わされてしまった。

自分の仕事(某業界の営業職)は、多くのものを同時に動かさなくてはならない。何か一つに没頭してはやっていけない。実際にそういう人は、多くの人と向き合い、マネジメントができるから商流では上にたっていると思う。それはそれですごいことだ。一つのモノやコトに向き合う人は、そういうマネジメント側の人に「使われる=お金をもらう」側なのかもしれない。

でも、つきつめて唯一無二の魅力をもった人は、「使わせてくれ=お金を払わせてくれ」とお願いされる。そういう人は、多くの人の心を動かすことができる。

自分はどっち側でいたいか、どっち側が得意か…
人と向き合って人にお願いしたいのか。
モノやコトと向き合って人にお願いされたいのか。

2.辛くて孤独な反復練習

つまらないことをずっとやり続ける。地味なことをマメにやり続ける。辛くて孤独な反復練習。登場人物たちはこれをやっている。同じことをずっとやり続けられない、一人では練習できない自分に刺さった。結局、自分がやりたいことなら黙ってやり続けるしかない。

3.J-POPと比べ「いじらしい」雪祈作曲のJAZZ (これは音楽の話)

演奏中は演奏の音だけを流し、語りたいことは絵だけに託していた。きちんと音楽で聴かせる映画だった。音楽を楽しめる映画だった。

ゆきのりが作曲しJASSが演奏するオリジナル曲のほとんどは、心地よく面白いメロディラインが登場しても、もう一度繰り返すことなく新たなメロディに移る。「もう一度聞かせてほしかった」そう思わされるのに繰り返してくれないから後ろ髪引かれる感覚だ。J-popは同じメロディラインを何度か繰り返してくれるので、それに慣れた自分からしたら意地悪でいじらしい。でも、だからこそ次のメロディを今か今かと待っている。一つ一つの音に集中できる。

絵と音を同時に楽しむのは忙しいから、次は演奏シーンは目を閉じて聴くことに集中してみようかな。

4.「世界一のジャズプレイヤー」の主人公なりの定義がかっこいい

「世界一のジャズプレイヤーってどういうこと?」と聞かれた大が「すべての感情を音楽で表現する」と言っていた。これがかっこいいし好きだなと思った。他人と比較した世界一ではなく、自分の中の感情をどれだけさらけ出せるかの度合で世界一。すごい。「アクトに合わせるのはやめよう」と言った大らしいし、「JAZZって感情の音楽だ」と言った大らしい。cottonでプロのサックスを見て「すごい、けどゆきのりしか見えねえよ」と殻をやぶって内臓からさらけ出したゆきのりに引き込まれていた大らしい。

5.平さんの言葉と雪祈の受けとめ方

ゆきのりをメタメタに打ちのめした平さんのセリフが良かった。「小手先のテクニックだけ。~~。音楽をなめているだろ。その前に人をなめている。店員に対する横柄な態度、初対面の相手に初めましても言えない。○○さんを介して私に連絡する卑しさ。」端的な言葉で気持ちいいくらい真正面から叱った。

それを言われたゆきのりも素晴らしい。「あんなにいうかよ。あんなに言ってくれるのかよ。」赤の他人である自分に、あそこまで強くいって「くれる」優しさに気づいているのが、根本的には優しく人の深いところを見ようとしているゆきのりらしい。まずは自分ができることから一人一人丁寧に対応しようというのも素敵だなと思った。

6.演奏中のイラスト表現、あれだけでもアートじゃないか?

特にラストのライブのシーン、演奏中のイラスト表現が気になった。もっとゆっくり咀嚼したい。何を表現しているのか。ワンカットずつ紐解きたい。

終わりに

演奏シーンだけでも、耳で楽しむもう一回と、目で楽しむもう一回が必要だーー!必ずもう一度聞きに行く、見に行く。

そしたらまたこの投稿も更新してみようかなっ

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