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悩んでいるうちが花

 私は人からよく相談されるタイプだ。中高時代は人に聞いてもらうほうだったが、大学時代から人の話をよく聞くようになった。

 私の大学はまぁそれはそれはかわいい子が多くて、この子達と仲良くなるには話を聞いて味方になることが得策だと思った。と今では思うが、当時はこれを無意識にしていた。本能で仲良くなる術をキャッチしたのだ。私の傾聴力はここから磨かれた。

 本日も地元の友人から相談された。周りに話しにくいけど私になら話せるとのこと。とても好きな友人なので連絡をもらってすぐさま家を出た。

 1時間半ほど話を聞いた。私からああだこうだと意見を言うことはしなかった。とにかく話を聞いてほしかったようだからだ。大したことは言っていないのに最後には「浄化されたよ、ありがとう」と言われた。聞くだけで感謝されるなんてついている。

 人生いろいろだ。言わずもがな悩みは人それぞれで、他人からしたら「そんなことで悩む?」と思うようなものや、まるでドラマのような悩みなど千差万別。でも、悩んでいる最中はそれがどんなに些細なことでも当人にとっては重要で、渦中は胸がモヤついたり苦しかったりと心地よくない。

 私の悩みも人からしたら大したことないだろうが、解決されないうちはとにかくしんどい。でも、悩みとは生きていることを実感できるものなのかもしれない。何かしら動いているから悩む。ということは、悩みとは生きている証と言えるだろう。人としての営みをしているからこそ悩みは生まれるもの。悩んでいるうちが花と言っても過言ではない。

 目下の悩みは太ったことだ。最近お誘いや仲間内の飲み会が多くて飲み過ぎ食べ過ぎ。何とかして痩せたいけど、それだけ人と交流し活動している証なのだから立派なものじゃないか。

 と開き直ったが、このままでは千と千尋の神隠しのお父さんお母さんみたいにブタになっちゃいそうなので、今月こそはダイエットせねば。

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