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茶道と同じく、相撲も音だと思った
新年6日には応援している安治川部屋の朝稽古見学に行ってきた。
安治川部屋は一周年を迎え、力士は4人から6人に増えていた。
増えた2人の力士のうち、沖縄出身の安琉海は本場所の前日に上京するとのことでいなかった。初めて見たのは安響(あんひびき)、本名は力響(かおと)。良い名前。力士になるために生まれて来たみたいな名前だ。
以前、茶道は音だと書いたけれど、相撲も音だと思った。
人工的な音がない。あるのは砂の上を擦るシュッシュッという素足の音と、力士の荒い息遣い、身体と身体がぶつかる時の圧倒されるほどの衝撃音。
間近で見ると、いつもこの音に驚く。
相撲を見るようになってから初めて知ったんだけど、大相撲だけ立ち合いのタイミングが、お互いの呼吸が合った時なんだね。
これはどんな事なのかわからなかったんだけど、良く見ていると吸って吐いて、またスッと吸ったタイミングでぶつかっているのかな、と感じる。
その瞬間は、向き合った二人以外、誰も立ち入れない領域だと思う。合気道でも思ったけど、相手を倒すと言うよりは、まずは相手を受け入れて、そこから制圧するという感じに思った。
その瞬間、一瞬無音になるから、シャッター音も消して撮ってる。
そして、ぶつかった時の衝撃音を聞くと、頭の中の憂いが霧散する気がする。
目の前がパッと開ける感じ。ちょっとした覚醒状態ですごく気持ちいい。
思うに、相撲は神事で魔除けの効果もあると聞くけれど「魔」は人の心の中にあって、それを野生の力で一瞬忘れさせるのが相撲の効果だと思う。
そのあといただいた塩ちゃんこは、五臓六腑に染み渡るような滋味あふれる味だった。朝ごはんを食べないで行ったこともあって、しみじみおいしかった。
あと安治川部屋では、親方の故郷、青森のりんごジュースが出る。これがまた濃厚で美味しいんだよね。
時々、体を野生に戻さなきゃと感じた2024年の幕開けでした。
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