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ボランティアスクールで、避難所の運営を子どもたちに体験してもらいました

11月27日、鋸南町社会福祉協議会と災害支援団体「鋸南復興アクセラレーション」は、小中学生向けにボランティアスクールを開催しました。参加した児童、生徒は17人。夜中に地震が起きたという想定で、避難所運営について学びました。まず、会場で「ペットボトルで作ったランタン」をつけるところからスタートしました。

ペットボトルに水を入れただけのランタンと、水に少量の牛乳を入れて濁らせたランタンに懐中電灯をあててみると、「濁った水」のほうが、光がより拡散していることがわかりました。

その後、参加者は「水と衛生」「救護」「ごはんづくり」「テントとロープワーク」のブースで避難所の生活で必要な知識を体験を通じて身に着けました。災害で断水したときに発生するのがトイレ問題。トイレは避難所のどこに置けばいいのか? 避難所のトイレは水が使えないので汚物を凝固剤で固めます。ならば、凝固剤は水分を含むとどのくらい固まるのか試してみました。

避難所のトイレに凝固剤を入れ水分を含ませてみた

「水って大切だよね。避難所では一人につき1回、凝固剤を使うことができるのかな」「臭い対策をしないと、生活できないよね」と参加者たちは話しました。

また、避難所に来るのは、健康な人ばかりとは限りません。車いすに乗ったり、ケガをしている人もいます。足や目が不自由な高齢者は、どれくらい動くのが困難なのか。「高齢者になる体験」もしました。

小学生が「高齢者」になってみた

「正解」を設けず、自分なりの答えを持ってもらう

避難所の「ごはんづくり」では、袋に入れた具材をお湯であたためる「ポトフ」と、サイダーに缶詰のフルーツをまぜるだけの「フルーツポンチ」を作りました。避難生活でも、身体によいものを摂取することが大切です。簡単にできる「おいしいごはん」に参加者のみなさんは満足していたようです。

避難所の生活は、避難してきた人全員が一人ひとり考えて作っていくもの。今回のイベントでは、あえて「正解」を設けず、自分なりの疑問と答えを子どもたちに持ってもらうことを重視しました。

いつまたやってくるか分からないのが自然災害。イベントを通じて、災害を自分ごととして考え、主体的に動いていく力を育成することが大切であると当団体は考えています。

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