見出し画像

アクセシブルツーリズムをインプットするよ✨④ユニヴァーサルデザインとおしゃれは両立できる

こんばんナマステ💙Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

1月23日に開催された東京都産業労働局主催「アクセシブル・ツーリズム推進シンポジウム」をインプットしていくシリーズ第4弾。

前回までの記事はこちら。

アーカイヴ動画は2月28日をもって視聴できなくなっているので注意。この記事は2月中に視聴して書き溜めたもの。

今回は、ミニセミナー「次世代のユニバーサルデザインを切り拓く挑戦」について見ていきたいと思う。

講師は平林景氏。

一般社団法人日本障がい者ファッション協会代表理事とのことで、写真を見る感じモードっぽい出で立ちだなぁと。

本人サイト見たら、さらにそんな感じだ。

ファッションと旅行というのは実は非常に似た部分がある。

それは、生活のための服や移動というところを超えた営みに関しては無限大だということ。

これが三大欲求だとどうしても限界がある。

あなたは1日に何皿のターリーやミールスを食べれますか❓って話。

しかし、ファッションや旅行はお金をはじめとしたリソースがあればいくらでも消費できてしまう。

この話だけでいくらでも書けるので、このへんにしておくけどヒントが得られそうな話だ。

人をルックスで決めつけるのはよくないけど、平林さんの写真を見ればファッション、おしゃれに強い関心がある人なのはすぐわかるし。

ということで早速平林さんのお話を聴いていこう。

某カレーインフルエンサーっぽいヘアスタイルだな💦

平林「ダウンタウンの生まれた兵庫県の尼崎市で4つの放課後デイサービスを運営しているのが本業で、発達しょうがいの子ども達が放課後に通う場所となっている。別の法人で日本障がい者ファッション協会の代表理事をしている。福祉の世界に入ってまだ6年、20代で美容師、その後は大学の教員をしたが、福祉ってオシャレなイメージがない。たまたま身近に発達しょうがいを持つ方がいたことがきっかけでこの世界に入り、おしゃれじゃないなぁと思い、おしゃれで華やかな福祉施設がないなら自分で作っちゃった方が早いということで起業した。今関西でこういう施設を運営しているが、

福祉施設っぽくないと言われているけれど、これが福祉施設のスタンダードになるようにしたい。

3年前に車椅子ユーザーの方と話したのが転機。おしゃれを諦めるように言われたそうだが、おしゃれって諦めるものではない。いいと思う服があっても、車椅子ユーザーが試着室に入るのはスペースや段差の関係で難しかったりする。また、自分ひとりで着るのが難しく、自分がおしゃれをしたいという欲求のために人の手を煩わせることがしんどくなったと言われた。ボーダレスな服はまだまだない、それなら自分で作ろうと思った。

また、車椅子に乗ったモデルがパリコレのランウェイを歩いたことがないと聞き、パリコレを目指すようになった。しょうがいがあってもおしゃれ、というのは好きじゃない。しょうがいがあるからこそかっこいいんだ、というところを目指したい。

ちなみに服作りの経験はまったくなく、服の作り方すらわからないところから始めた。とりあえず活動するには箱が要るということで翌日に行政書士に電話して立ち上げたのが一般社団法人日本障がい者ファッション協会。こういう服を作るまで、ユニヴァーサルデザインという言葉すらよくわからず、バリアフリーとの違いも知らなかった。

例えばペットボトルのへこみやエレヴェーターの鏡など。しかしそれらはおしゃれが足りない。服もそう。そこでおしゃれなユニヴァーサルデザインを目指し、Next UD(ネクストユニヴァーサルデザイン)という概念を提唱した。

その概念に沿った服のブランドはbottom' allはしょうがい者のためのファッションではない。それでは流行らないから。しょうがいがあってもなくても着られる、おしゃれが楽しめる服こそネクストユニヴァーサルデザイン。男性でも女性でも、若者でも年輩でも、国籍を問わず着られるものに。そもそも服を作ろうとしているのにパターン(型紙)という言葉すら知らなかった。縫製もまともにできない。でもそれらができるプロがいる。その人達と組んで服を作っていった。

車椅子に座りながら着脱の方法を考えた。実はヒントを与えてくれたのはしょうがい者ではなくおじいちゃんだった。お漏らしするため結婚式にジャージで出席する有様だったのを、簡単に着脱できるフォーマルを開発することで身なりを整えられるように。腕が麻痺している人は袖を通せない、それなら後から袖を付ければいいんじゃないか、といった工夫を重ねた。

着物も開発して、オリンピックで平原綾香さんに着ていただいた。

そして昨年9月27日、Next UDを掲げてパリコレに出演。しょうがい者向けのデザインが実は今世界で一番かっこいい、がコンセプト。

骨格が歪んでいる方向けに長さを自由に変えられる服を作ったり、車椅子自体を近未来的な乗り物にしてみたり、ジッパーを駆使して着脱を簡単に行えるようにしたり、西陣織とコラボしたり、車椅子ユーザーは足元が冷えるので発熱する素材を使ったり。

パリへの渡航費は行政に協力してもらった。京都市はパリ市の日本で唯一の姉妹都市なので是非協力してもらいたかった。先に大阪の大半の市町の協力を得ていたので、逃げられないようにTVの場を使って吉村知事から説得してもらうようにした。そのおかげで会場になるパリの日本文化会館を京都市から押さえてもらった。」

一応説明しておくと、パリコレは正式にはファッションウィークといって街の色んな所で色んなブランドのファッションショーが行われているので、一箇所だけで行われているわけじゃない。これは東京コレクションもそう。

平林「モデルは10名で、3名が日本人。残りはオランダなどから。しょうがい者のためのファッションは持続しない。あくまでしょうがい者でも着られるファッション。ちなみに売りたいとは全然思っていない。あくまで概念を普及させ、しょうがいの有無にかかわらずおしゃれを楽しめる社会にしたい。

これからどうNext UDを世界に広めていくか。うちの団体だけでそれはできない。次はガガに会って、Next UDのブーツをプレゼントしたい。また、チャリティーオークションをやってその収益をガガの財団に寄附したい。

2025年の大阪万博でNext UDのファッションショーがやりたい。もちろん大阪万博にツテは一切ない笑

でもパリコレだってツテが一切ないところから出られたんだから、大阪万博も絶対出る。日本からNext UDを発信したい。大阪万博に関わっている人はお声がけください。」

吉村知事と繋がってるじゃないか、ってツッコミたくもなるけどさ。

それにしても、行動力の塊のような人だなぁ。

結局、アクセシブルな社会を実現するには行動力以上のものはないんだろう。

コミカルにお話しされてたけど、美容師から大学教員になる人なんて聞いたこと無いし、相当頭のいい人であることもわかった。

着脱しやすい服のアイディアはどーしてこんな発明家のように湧き出てくるんだろうか。タダモノじゃない。

ひとまずNext UDの概念はツーリズムにも波及させなきゃいけないものだと思う。

最近流行っているサステイナブルツーリズム、リジェネラティヴツーリズムとの親和性が高そう。

よさげなものを思いついたら、また書いていこうと思う。

それじゃあバイバイナマステ💙暑寒煮切でしたっ✨


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?