消えた夕陽〜修学旅行の悲劇・完結編
こんばんナマステ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️
以前書いた青森の修学旅行の話。
予想の斜め上をいく酷過ぎる結末だった😱
どうやら件の工場見学とものづくり体験は複数の行程に分かれていくものだったみたいで、そのうちのいくつかが予約取れてなかったということみたい。
これが発覚したのは旅行業界ではファイナルと呼ぶ最終確認の結果だろうね。
これ自体は旅行会社としてのオペレーションが機能しているものだと思う。
そしてこういうことが起きる最大の理由は手配先からコンファメーションを集めないこと。
どんなかたちでもいいので、相手側の担当者の名前で、予約内容に関するWhat, When, Whereなどを文字で明記させておく必要がある。
自分の経験でいうと熊本の居酒屋の予約を取ったのね。
それでメールかFAXで確認内容をくださいと言ったら店長がどちらもありません、私の責任で確保しますからと言って、自分もそれを信じてしまった。
そしたら予約2日前にその店長から電話かかってきてさ、「明日の最終確認です。宜しくお願いしますね〜」なんてくるわけさ。
おいおいおい、明後日だろと。
確か予約が金曜で、この日が水曜だったもんだから「あいにく明後日は満席をいただいておりまして…」なんて。
んでその店長はいくつか近隣の店をリストアップしてきて空席を確認してます、なんて言うんだけど、
系列店なのか❓自分でその店で飲み食いしたことあるのか❓と聞いたらNOと。
店長は店長なりに辻褄を合わせようとしたんだろうけど、泊まるホテルから近いとか色んな理由があってその居酒屋を選んだんだから2日前に変えれるかってんだわ。
1時間くらいはバトったかなぁ。
隣の席の事務の女の子が自分の剣幕にドン引きしてるのがひしひしと伝わってくるけども、ここで鬼にならないわけにはいかないの。
多分常連さんをどかしたりしたんだろうね。
なんとか席を空けてもらい、予約内容についてはコンビニからFAXを送ってもらった。
この件の場合は店長の言質を取れており、かつ店長がとぼけずにはっきりそれを認めてくれたから事なきを得られたんだけど、教訓として相手がどんな事情でも絶対に文書での確約を得なきゃいけないなと。
ところがインドの仕事するようになるとさ、コンファメーションを要求すると、もうキャンセルできませんよなんて言われることがままあるわけ。
日本の旅行業約款を超えるキャンセレーションをかけられるともうお手上げ😨
それはそれとして、手配ミスが発覚したとして何でそれを隠蔽して他で辻褄を合わせようもするんだって話。
報道を見る限り3日目のものづくり体験は6箇所が5箇所になっているため、手配できなかった1箇所の人数を他で吸収できたということになる。
生徒140名とのことで6箇所が5箇所になったら各所5〜6名ずつ増やせばいいから、これはまあできたのだろう。
多分これは初日や帰りの新幹線の手配ミスさえなければ、みんなそんなに文句を言わなかったんじゃないかな。
それに対して初日がまあ酷い。
工場見学は神奈川・埼玉で4箇所となっていたのがどーやら3箇所取れてなかったらしい。
そして追加で1箇所出てきたのが高崎の工場とある。
最初の報道で「長時間の移動を強いられた」とあったのは恐らくこのこと。
直前で100人とかを受け入れてくれるのがここしか見当たらなかったのかもしれないけれど、いくらなんでもという気がする。
だとすると、自分が先日予想した通りのシンフォニークルーズ、実は取れてたんじゃないの疑惑も出てくる。
大半の生徒が高崎まで行っちゃったせいでシンフォニークルーズに間に合わなくなってしまい、急遽それを無しにしてホテルでの夕食に切り替えたんじゃないかな。
酷過ぎるでしょ、それわ😓
サンセットクルーズに間に合うよう国道16号線内で修学旅行向けの工場見学を受け入れているとこに片っ端から問い合わせたのかよ。
それができててサンセットクルーズに乗れてたら、多分これもそこまでの文句出なかったと思うよ。帰りの新幹線にしてもね。
何が一体プライオリティなのかもわからず、とりあえず頭から順番に辻褄を合わせようとして高崎なんてことになっちゃったわけで、旅行屋として必要な逆算能力がなさ過ぎる。
自分も実は中学の修学旅行で渋滞が酷くて唐招提寺をパスされたことがある。
あの時バスのなかは「鑑真リスペクトしてたおれらの気持ちはどーなんだよ👎」などとブーイングの嵐だったけど、
薬師寺に着いて名物の面白説法を聴いたら、一気にそんな怒りは収まった。
嗚呼、これは確かに万難を排して聴かねばならぬものだなと。
中学生ながらに旅程管理とはこういうものなのか、と知った自分はやはり旅行屋になる運命だったのだろう。
何にしてもこういうのは、わかった時点でより権限を持つ人に報連相すべき案件。
そーすると担当者の引き出しにはないソリューションがたくさん出てくるものなんだよ。
例えば手配先の偉い人に直談判するとか、今回で言えば関東に明るいオペレーターを使うとか、調べても出てこないような工場を知ってて手配するとか。
自分も何度も失敗して、都度上司なり、他社の人なりに助けてもらった。もしくは先ほどの事例のように手配先とネゴり、バトり、あるいはお客様に頭を下げて旅程を変えてもらった。
そういう経験を積めば積むほど引き出しって増えていくんだよね。
特に旅行会社で最初に上司だった人はあえて失敗をさせてくれる人だった。
手に負えないことだとわかっててもまずはやらせてみる、ということをしてくれた。
自分はたまたまいい上司に巡り会えたからキャリアの年月以上にケーススタディをたくさん持ててきたし、なによりも旅行業がもっともっと好きになれたけど、
多分この旅行会社の担当者は細かいミスを叱責されるような環境にいたんだろうな。
とりあえず。
金を返すよりももう一度生徒たちを東京に連れてってあげたらどーなの❓
失われた想い出は戻ってこない、という親御さん達の指摘をどう考えるか。
まだ7月だからね。卒業まで時間はあるし、想い出は創れるんじゃないかな。
自分はミスして利益が減ったり、損失を出したりした時に必ずこう思うようにしている。
それは、まずはお客様が無事旅に出られてよかったと。
お客様に旅を通じて満足していただくのが本義だよ、ホント。
儲けはあとからついてくる、なんて偽善は言わないけどね。
儲けられなかったら意味がない。でもそれはお客様の旅を提供できた対価だからさ。
逆にいうとお客様からのキャンセレーションで儲けが出るのが嫌い。
損失だけを補填して貰えばいいわけで、キャンセルする人ではなく旅する人から適正な利潤を得るべきだよ。
今回の修学旅行事件は、明日は我が身という危機感も重要だけ、それ以上に自分がどーして旅行屋をやっているのかということを考えさせられる貴重な機会にもなった。
それじゃあバイバイナマステ❤️暑寒煮切でしたっ✨
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