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北陸(新潟県・富山県・石川県・福井県)ご当地麺38選

はじめに

こんばんナマステ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ✨

ご当地カレーの探求から始まって、

横展開版のご当地麺シリーズ、

今日は北陸4県、新潟県富山県石川県福井県をやっていくよ❕

ご当地麵の基準がこちら。

①穀類の粉で生地をつくり、細長く伸ばした料理

②産地ではなく文化を基準にする

③自然発生的に生まれ地元の人たちに愛されている料理でまちおこし、地産地消のために創作されたものでないこと

④単一の店舗、系譜、資本などで完結していないこと

⑤広く普及しすぎて地域性を失っていないもの

⑥郷土料理・ご当地グルメを単にくっつけた麺料理も除外

ということで8番らーめんとかすしべんのUFOラーメン、オッチャホイとかはナシね。

なお、ちょうどリリースするタイミングで正月の震災被害が癒えていない能登で豪雨災害が起き、今も救助が続いている。

今回、能登からも麺文化を紹介したけれども、この記事が今後の復興支援に少しでも役立ってくれたらこの上ない幸甚。

毎度のことながら著作権的に文字情報しかお届けできないものがあることはご了承いただきたく。

1.イタリアン@新潟県下越地域・中越地域

トマトソースやミートソースをかけた焼きそば。会津若松のカレー焼きそばや山梨県のミート焼きそばに影響を与えている。

2.唐揚げラーメン@新潟県下越地域

新潟市を中心に唐揚げの入ったラーメンが見受けられる。

3.ラーチャン@新潟県新潟市中央区

ラーメンと半チャーハンとセットで、東京でいうところの半チャンラーメン。新潟市を中心にトレンドになっている。

4.あっさり醬油ラーメン@新潟県新潟市中央区

煮干しの入ったあっさりスープに極細縮れ麺。新潟島内の屋台の弱い火力で短時間で茹でられる麺とそれに合わせたスープという発想。

5.麻婆麺@新潟県新潟市中央区

麻婆豆腐を載せたラーメンが寒冷地らしく県全域に拡がっている。

6.濃厚味噌ラーメン@新潟県新潟市西蒲区巻

超濃厚な味噌ラーメンに割りスープがつき、自身で調整して食べるのが本来のスタイル。インスパイア店は割りスープがない純粋な濃厚味噌ラーメンが多い。

7.ナポリ、カリーナ@新潟県新潟市西蒲区巻

イタリアンにインスパイアされたラーメン店が始めたミートソースを載せた焼きそばがナポリ、カレーをかけたのがカリーナ。その店は既にないけどインスパイア店がナポリとカリーナを残している。なぜかカリーナだけが旧巻町のまちおこしとして復活した。イタリアンとの棲み分け❓

8.背脂煮干ラーメン@新潟県燕市

煮干しの効いた濃口醬油スープに背脂がどっさり載る極太麵。隣接する三条市にも多いが、三条のカレーラーメンが知られるようになり燕三条系とはあまり呼ばれなくなった。逆に燕のこの系統にもカレーラーメンを置く店は多いので相互依存関係にはある。

9.燕焼きそば@新潟県燕市

背脂煮干ラーメンの店に置かれる極太麺を使った焼きそば。

10.カレーラーメン@新潟県三条市

中華そばベースのカレーラーメン。真っ黒いものなど多様化しているほか冷しカレーラーメンを置く店もある。

11.カレー焼きそば@新潟県三条市

カレーラーメンを置く店に置かれているが、ラーメンと違いカレーを後がけする東北に見られるスタイル。会津若松同様イタリアンからの影響もあるのかもしれない。

12.生姜醤油ラーメン@新潟県長岡市

生姜を効かせた濃口醬油ラーメン。

13.天ぷらラーメン@新潟県長岡市

市内の蕎麦屋に多い天ぷらが入ったラーメン。

14.長岡冷麺@新潟県長岡市

市内の喫茶店で出てくる太麺でマヨネーズがたっぷりかかった冷やし中華。新潟県では冷やし中華は冷やし中華と呼ぶし、マヨネーズはつけないことが普通であり、長岡でも家庭や食堂ではそうなのでこれは喫茶店のみの特異な文化。

15.冷丼(冷中華丼、冷やしラーメン)@新潟県長岡市栃尾

冷やしラーメンの文化があり、山形同様氷が入る。

16.へぎそば@新潟県十日町市

十日町を中心に魚沼地域に広がる、挽きぐるみかつ布海苔でつなぎ片木(へぎ)と呼ばれる器にひと口大に巻いていくつも盛る蕎麦。山葵が入らなかった頃の名残りでからしをつけて食べることがある。

17.へぎうどん@新潟県魚沼地域

へぎそばの派生だけど、布海苔で饂飩をつないでも片木に載せなかったり、普通の饂飩を片木に盛るといったように解釈が異なっている。

18.雄山火口そば、雄山火口布海苔そば@新潟県魚沼地域

奥信濃と並んで雄山火口(おやまぼくち)でつなぐ蕎麦もへぎそばと併存しているほか、雄山火口と布海苔の両方を使う蕎麦も存在する。信州よりも雄山火口が希少扱いされていない印象。

19.そばいなり@新潟県十日町市

米の代わりに蕎麦が入った稲荷寿司。観光用ではなく地元民の伝統。

20.かけ中か(和風ラーメン)@新潟県上越市

蕎麦つゆに中華麺を入れる、どちらかというと西日本で多い食文化。勿論天ぷらや揚げ玉、月見なども入れられる。

21.上越豚骨醬油ラーメン@新潟県上越市

上越市を発祥として妙高市にも拡がるライト豚骨醬油。

22.とん汁ラーメン@新潟県妙高市

ここでいうとん汁は全国的な豚汁ではなくスキー場発祥のスキー汁であり、甘藷や突き出し蒟蒻が入っているのが特徴。妙高市や上越市にはとん汁専門店があったり、食堂にとん汁定食があるのが当たり前で、ラーメンを入れるようになるのは自然なことだった。

23.佐渡そば、ながもそば、素魚そば(白魚そば)@新潟県佐渡市

佐渡島らしくあごだしの蕎麦。ながもという海藻を入れることも。白魚の卵とじを入れた素魚そばも独特。

24.もつ煮込みうどん@富山県富山市

土鍋で平打ちの饂飩やもつなどを醤油と味噌のミックスで煮込む。富山らしく赤巻も載る。

25.富山ブラック@富山県富山市

醤油を濃くした塩分濃度の高いラーメンで、ライスと一緒に食べるのが基本。全国的に有名になったおかげでホワイトラーメン、ブラウンラーメン、グリーンラーメンなど二匹目の泥鰌が次々と富山県内に乱立している。

26.かけ中@富山県射水市新湊

和出汁に中華麺。上越市のかけ中かと同種の料理だけど、赤巻も載る。

27.氷見うどん@富山県氷見市

輪島そうめんの技法を取り入れた手縫いの饂飩で、手延べの滑らかさと手打ちのコシを併せ持つ。

28.大門素麵(丸まげ素麺)@富山県砺波市大門

丸くくるくる巻かれた手延べ素麺。行商を通じて能登から素麺が伝わってきたという。

29.利賀そば@富山県南砺市利賀

小麦粉をつかわず卵でつないだ蕎麦。農作業のない冬に近隣住民で集まって蕎麦を食べるごんべという習慣がある。

30.いなりうどん、いなりとじうどん@石川県各地

刻み揚げが載ったものをいなりうどんといい、それを卵とじにしたいなりとじうどんもある。ライスに載せたいなり丼、いなりとじ丼も。富山県では東西のうどん文化が混在しているけれど、石川県に入ると完全に関西風。

31.茄子そうめん@石川県金沢市

素麺と茄子を出汁と醤油で、素麺に茄子の色が移るまで煮る夏の定番。冷やして食べたり、味噌味にすることも。江戸時代に能登から運ばれてきた素麺のおかげで生まれた文化。

32.やさたまスパ@石川県白山市松任

ハントンライスを元に開発された野菜の入った卵焼きが載るスパゲッティ。金沢洋食の流れにあるカレー屋に波及したためか、スパゲッティよりむしろカレーの載せものとして石川県、富山県に拡がっていく。

33.小松うどん@石川県小松市

加賀藩への献上に由来を持つ、細麺にうるめやむろあじ、さばなどの節や昆布で取った出汁の饂飩。

34.塩焼きそば@石川県小松市

炒麺をモデルにつくられたもやし、葱、ニンジンを入れた塩味の焼きそば。

35.輪島素麺@石川県輪島市

五島列島から伝わった油を使わない手縫いの素麺。加賀藩に献上された金沢の茄子そうめんを生んだほか、氷見うどんや大門素麺、さらには稲庭うどんや白石温麺にまで影響を与えている。能登各地にも製法が伝わり、とくに蛸島のものは有名。

36.越前そば(おろしそば)@福井県嶺北地域

強力粉でつないだ硬い蕎麦に大根おろしを薬味というより出汁として使う。蕎麦に出汁をかけるスタイルをぶっかけ又はみぞれ、つけ蕎麦スタイルをしぼりと呼ぶ。一般的に冷たくして食べるけれど、大野市や勝山市では温めて食べることもある。

37.武生ラーメン@福井県越前市武生

透き通ったスープにハムや蒲鉾が載る中華蕎麦。専門店というよりは食堂文化で饂飩の延長。

38.敦賀ラーメン@福井県敦賀市

屋台から始まった鶏ガラも入るが豚骨の方が強い関西系のラーメン。具材に紅生姜が載る店が多い。

おわりに

異様にラーメン文化の発達している新潟県が他の3県を合わせたものより多くなってしまうという。

でもこれは広い新潟県に対して、3県で1県分の規模であるということもある。

ちなみに明治期に人口1位だった石川県というのは現在の3県がくっついた県。

東日本型の蕎麦が強い新潟県、東西混合の富山県、西日本型の饂飩が強い石川県ときて、福井県はまた蕎麦が強くなる。

天災の最中にある能登は素麺の産地であり、その技術は五島から海を渡って伝播したという話は、陸上からの災害救助が厳しく海から救助に回った地域特性を感じさせる。

能登復興支援というと輪島塗と地酒が注目されるけれど、素麺ももっと知って、是非とも食べてほしいよね。

今回色々調べてて初めて知ったのは素麺は圧倒的に西日本、それに東北の食べ物で、北海道と関東ではあんまり食べない。

夏の暑いときにスーパーでちゃちゃっと素麺買ってくるのと流しそうめんくらい❓

冬に煮麺つくったりあんまりしないし、お吸い物に素麺入れるってのも、関東の食卓はあんまりお吸い物つくらないじゃん。まして外食で素麺食べることもあまりない。

関東で生まれ育ったらそれが当たり前だと思ってたけど、実は関東が特殊な地域だったんだなって。

このシリーズが西に行くと、結構色々素麺が出てくるから待っててね。

だからさ、北海道や関東の人に言いたい。涼しくなってきた今こそ能登の素麺を買ってさ、家で煮麺つくろうよ。

それが能登への復興支援になる。

ということで、次回は日本アルプスの真逆側、東海について書いていく。

それじゃあバイバイナマステ❤️暑寒煮切でしたっ✨

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