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遠くにいる神にわざわざ逢いにくるのかな

こんばんなまらステ🩷Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

北日本では唯一天妃(媽祖)信仰が根付く青森の大間で、それを呼び水に台湾からのインバウンドを呼び込もうとしてるらしい。

天妃は宋代に中国福建省湄州島にいた黙娘という女性が海上安全の神になったものとされ、海洋アジア、特に台湾で強い信仰を集める。現在はユネスコの世界無形文化遺産にもなっている。

那覇の久米という華僑の子孫達が暮らすコミュニティで天妃小学校を見つけたときはビックリした。

彼らは天妃信仰を持って琉球に棲みついたのであり、仲井眞・稲嶺両元県知事はその子孫。

清代には水戸藩に天妃信仰が齎され、茨城県にはいくつか天妃を祀る神社があり、水戸藩経由で大間にも天妃信仰が入ってきたのだという。

大間といえば鮪だけども、天妃様行列を始めた年から豊漁になったんだそーで、大間の年中行事として定着したんだとか。

現在、沖縄と水戸藩絡み以外の媽祖廟は横浜・神戸・長崎のチャイナタウンをはじめ華人によるものと思われる。

ということで大間ではこの天妃信仰を台湾にアッピールしてインバウンドを呼び込みたいとしている。

でもこれってどーなんだろ。

例えば天妃が流れ着いたとされる馬祖島(島名は媽祖に由来)、あるいは天妃が生まれ育った湄州島に台湾の人が行ってみたいと思うのは自然なこと。

ブッダガヤやイェルサレム、メッカなどと同じ聖地ということになる。

だけど、天妃自身に何の縁もゆかりもないところで天妃信仰があるからといって行きたいと思うか。

弁財天はインドの女神サラスヴァティだけどさ、インド人は京都に来ても琵琶湖の竹生島、鎌倉に来ても江ノ島になんて行きたがらないぞ。長谷で大仏の写真撮ったら満足。

宮島は行くね。でもそれ世界遺産だからってだけだよ。インド人の大半が行きたがる原爆ドームから直通船出てるし。サラスヴァティがいるから宮島に行ったなんてインド人ひとりも知らない。

これはインバウンドのオペレーターや英語ガイドがそーゆーアッピールをして来なかったせいでもあるけどさ。

日本人に置き換えてみてもいい。ハワイにはいくつか神社あるけど、行く日本人ほとんどいない。ダイヤモンドヘッドの足元にも及ばないだろう。

神社があるからハワイ旅行を選んだなんて人も知らない。

台湾人を呼びたいなら純粋に鮪の本場であることを売った方がいいと思うんだけと。

それとアニメの聖地を誘致すること。フィルムコミッションならぬアニメコミッションとでもいうのかな。

ただこーゆーことはいえる。

天妃様行列は台湾の北港朝天宮の協力を得てやっている。

だから今後の行列では何百人単位で関係者を呼んで、大間は当然として下北半島あるいは津軽海峡、函館なども含めて見てもらうのはいいきっかけになる。

でもそれはあくまできっかけであって、天妃信仰があるから大間に行くという需要は今後も望めない。鮪なり何なり大間に魅力を感じてくれるなら、リピートしてくれたり、口コミを拡げてくれるだろうと。

このあたりの目的と手段を混同しないんだったらまずはやってみなはれと。

それじゃあバイバイなまらステ🩷厚沢部煮切でしたっ✨



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