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5周まわってパタンランゲージを週3日くらい書いている。

いままで

クリストファーアレグザンダーが提唱し、ソフトウェア業界でよくつかわれるようになったパタンランゲージ。簡単に言えば、「使う人」が主体的によいものをつくるための、言語体系だ。アレグザンダーは自身の経験を1つのパタンランゲージにまとめたし、ソフトウェア業界でも様々なパタンリストが書かれている。僕自身もパタンが記述された書籍をいくつも読んできて、勉強させてもらった。

いままでは読んで「あー。こういう解法があるのか」という程度だった。というのもアレグザンダーがやってきた、パタンランゲージの思想と、ソフトウェア業界でのパタンランゲージの思想はあまりにもちがっていて、まさに「解法のリスト」でしかなかった。これはアレグザンダーが建築業界において嘆いたものをやってしまっているという形だった。とはいえ、自分がそのパタンランゲージを積極的につかうよりも前に勉強したいことがやまづみだったので、しばらくはやはり読んではつかってというだけだった。

最近

そうしてパタンランゲージをしってから数年がすぎたわけだけど、いま自分の中でクリストファーアレグザンダーへのリスペクトがこの2年でうなぎ登りになっていて、邦訳書は全部読みきったし、いまは未訳のものや、絶版のもの、アレグザンダーを解説している洋書、アレグザンダーに言及している他分野の書籍をみつけ次第注文しては読み漁っている。結果として私が理解したのは、パタンランゲージふくめたアレグザンダー理論というのは、もっと日常にとけこんで実践していかないと、自分では身につけられないということだった。肩肘はって、パタンランゲージや15の幾何学的特性にとりくむという必要はなく、普通にやっていけばいいのだとおもった。

仮に肩肘はってやらなければいけないような理論だったとしたら、そもそもアレグザンダーと一緒に建築をしてきた住人やステークホルダーたちは、パタンランゲージやセンターについて考えることなどできなかったはずだ。それを導いたのがアレグザンダーだったとしても。そして、アレグザンダーがどのようにプロジェクトで「問い」をしてきたのかは書籍にいくらかは書いてあるわけだから、ふつうに自分もそうすればいいとおもった。

そして、やってみた気付いたこともたくさんあった。形式知になっていない部分や、具体的に理論として弱い部分だ。またPLoPという仕組みが自分には適切ではないとやはりおもってしまう理由も明確になってきた。

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