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ReDesigner Online Meetup|各社が考えるプロダクトデザイナーとは【イベントレポート】

コロナの影響で、セミナーや勉強会などのイベントがオンライン開催されることがスタンダードになりつつある今日この頃。
ありがたいことに、だいたいのイベントは無料で開催してくださっているので、ここぞとばかりに関心のあるイベントには積極的に参加させていただいております。

今年に入ってから15回以上のオンラインイベントに参加させていただいていますが、今回参加したイベント「ReDesigner Online Meetup 各社が考えるプロダクトデザイナーとは」は、今の自分にとって欲しかった・気付きの大きかった、学びと発見がありまくり! のイベントでした!!✨

イベントの興奮さめやらぬうちに、noteに気付きや参考にしたいなと思った情報をまとめます!


「ReDesigner Online Meetup 各社が考えるプロダクトデザイナーとは」イベント概要

日時:2020年8月27日(木)19:00〜

近年、デザイナー職種の中でも最も注目されているプロダクトデザイナー。UIデザイン・UXデザインの領域を越境し、プロダクトマネジメントやプロダクトの接点全てに責任を持つ職種です。

ReDesignerでも100社にデザイン投資についてのアンケートを実施した際にプロダクトデザイナーの採用が日本において加速していることが可視化されました。 参考:https://lp.redesigner.jp/design-data-book-2019#trend

しかし、「プロダクトデザイナー」と一言で言っても企業によってその役割や影響範囲、キャリアも様々です。今回はプロダクトデザインに注力している3社から、それぞれのプロダクトデザイナーの役割、キャリア、求められることを各社のデザイナーに登壇いただき、紐解いていきます。


想定参加者は以下のような方。

・事業会社のプロダクトデザインに興味のあるデザイナー
・UI/UXデザイナーとして今後はよりプロダクトの上流からサービス全体を作っていきたい、作っているデザイナー
・デジタルプロダクトデザイナーとしてキャリアを歩みたいデザイナー
・各社のデザイナーが実際にどんな働き方・業務の進め方をしているのか気になるデザイナー
・GMOペパボ社・SmartHR社・ロコガイド社に興味のあるデザイナー


今年から事業会社でプロダクトのUI/UXデザイナーとしてはたらきはじめた自分は、まさにストライクゾーンど真ん中!

以下、登壇者の方のお話を順不同でレポートいたします。


デザイナーのスキルの可視化の重要性

トップバッターは、GMOペパボ株式会社 minne事業部 デザイナー 木寺智紀さん。「プロダクトデザイナーの役割」というお話をしてくださいました。

特に印象的だったのが、ペパボのデザイナーは「エキスパートスキルエリア」というものを定めて、それぞれのスキルを可視化し、どんなデザイナーを目指すかということを皆で共有していること。

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ペパボのスキルエリアシート(上記ブログより引用)

上記スキルエリアシートにおける左下の「ファンダメンタルスキルエリア」は、デザイナーみんなが身に付けて欲しいスキル。ロジカルシンキングやプレゼンスキルなども含まれているとのこと。
確かに、デザイナーにはただデザインするだけでなく、なぜそのデザインになったのかをロジカルに語れるスキルの必要性を、今まさに痛感しているところです…!

そして、コミュニケーションの一環として、週1回・30分程度の「お茶会」と呼ばれる、相談や雑談などを気軽に行える場を作っているそう。お茶会ってネーミングがかわいい!
盛り上がるとお茶会の二次会もあるそうで、チームビルディングのためにはこういうちょっとした交流の場は大事だよなあと改めて思いました。


プロダクトデザイナーに必要なのはエンジニアリング


株式会社SmartHR  プロダクトデザイナー・プロダクトマネージャー 佐々木勇貴さんは、「Smart HRが考えるプロダクトデザイナーの役割 あるいは、プロダクトデザイナーの発見」というお話を。

Smart HRのデザイナーの方のお話は、別のイベントでもお伺いしたことがあるのですが、みなさんトークが個性的で面白い…! (七つの大罪になぞらえて、デザイナーそれぞれに「罪状」がついているのがユニークすぎる!)

今回は、SmartHRのデザイナーが求めるUIデザイナーと、世間のUIデザイナーの定義には乖離がありそう、というところからお話がスタートしました。

SmartHRのUIデザイナーの専門性としては、

・データモデルを理解したWebアプリケーションデザイン
・デザインチームでの開発
・スクラム開発への適応

が求められていて、佐々木さんご自身もデータモデルからの情報設計と視覚表現を一致することができる(ルックアンドフィール先行で作らない)とのことで、具体例としてtypescript風情報設計と画面レイアウトを披露してくださいました。

さらには、データ型を意識したコンポーネント設計のお話や、スクラムチームに合わせてデザイナーが柔軟に働き方を変えられること、PRD(プロダクト要求仕様書)を待たずに先行してデザイン→あとからマージするというお話もお伺いできました。
このあたり、憧れつつも自分の苦手部分でもあるので、具体例を見せていただいて参考になりました…!


今回もっとも学びが深かったお話

トークも軽快で聞きやすくて面白い、そして内容もめちゃくちゃ参考になりまくったのが、株式会社ロコガイド サービスデザイン室 デザイナー 木村真理さんの「デザインの力を高める 個×チームの取り組み」というお話!

ペパボの木村さんの話でも食いついていましたが、実は今私の所属しているチームでも、デザインスキルの可視化をしようというプロジェクトが動いておりまして。
私は、その一部の設計やファシリテーションを担当することになっているのですが、木村さんのお話では実際にどういうプロセスを踏んでいったかという、具体例をお伺いできたので、本当にドンピシャでお話が刺さりました…!(本当にお話聞けてよかった…!)

内容は以下の3つのテーマで構成されていていました。

・デザイナーのスキルの見える化
・デザインカイゼンの習慣化
・デザインレビュー

これらを順を追って熱く(暑苦しく)語りたいと思います…!


デザイナーのスキルを見える化することのメリット

それぞれがメンバーのスキルを知っていることで、こんなメリットがあるとお話してくださいました。

・プロジェクトのアサインの参考に
・メンバー同士で教え合う環境の強化

具体的なことは、ロコガイドデザイナーさんがnoteにまとめてくださっているそうなので、私もこれから熟読します…!

特に私が感銘を受けたのが、現状のスキルを可視化するだけでなく、今後どんなスキルを伸ばしていきたいのかという、3年後も見据えたスキルマップも作成しているところが、めちゃくちゃいいいいいぃぃぃーーー! と思いました! (早速、自分の所属チームにも提案したいと思うくらい!)

「この人はどんなデザイナーになりたいのか」「何を目的・目標としているのか」を周りが知っていると、チーム内での情報共有やサポートもよりスムーズになるのではないかと。
そして、3年後のスキルマップを考えることは、自分自身の目標設定にもすごくすごくいいのではないかと思います。

(ちなみに、スキルマップ作成のためのFigmaテンプレートもご用意してくれてるんですよ…ほんと神すぎませんか…!)


デザイン改善とデザインレビューについて

お次はデザイン改善についてのお話。

ロコガイド木村さんのお話は、全体を通して具体例が非常に多く、それがものすごーく理解がすすむんですよね。ありがたい…!

リリース済みのプロダクトの改善って大変ですが、その中でも「自分たちで意思決定できるサイズに切り分けカイゼンする」というお言葉は、深く共感しました。

具体的な取り組みは、これまたnoteにまとめてくださっているのでそちらを!

そして、これまた非常に参考になったデザインレビューのお話。

私の所属しているチームでも、デザインレビューの仕組みはあれど、正直うまく機能していないかも。。と感じていました。
ロコガイド木村さんも、まさに同じような課題を抱えていて、それを改善していったというお話を説明してくださいました。ほほーっ👀!

特に、レビューする際に「Must(修正しないとリリースできない)、Should(できれば対応したい)、IMO(自分だったら〜)」というルールを定めているなどの、真似してみたい具体例を挙げてくださっていました。

私があれこれ語るより、これまたロゴガイドデザイナーさんの以下noteを見ていただいた方がよろしいかと…。(ロゴガイドさんはnoteの使い方も上手ですね…!)


まとめ

振り返ってみると、ロゴガイドさんに心酔した人の記事みたいになりましたが、それほど参考になったお話が聞けたので、私は大満足です!!

ここで得た学びや発見をいっときのものにせず、きちんと自分の血肉にしていくためにも、チーム内に展開し実践できることにはチャレンジしていきたいなと思います。


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