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子供の「わたし、出来るもん!」を裏付ける環境づくりをする

15秒で分かる今日のポイント
●子供が根拠のない自信を抱き始めた時期に、親がすべきことは、それを裏付ける環境作り
●明日の準備や朝の準備について口うるさく言わなくて良いような環境(一箇所にまとめる、ベルトコンベア式に準備が進む仕組みを作る、ゲーム感覚を取り入れる等)を作る
●その際、必ず子供の意見を取り入れ、実際の運用を通して継続的に改善し、最適化を目指すというプロセスも一緒に経験するのが大事


先日、子供が「オトナ気分(一人前意識)」サインを出してきたときに、親ができることを2つ挙げました。

※「オトナ気分」とは、「根拠のない自信」がどんどん湧きあがり、「何でも自分で出来る、わたしはオトナと一緒だ!」という、子供が一定の時期になると抱く「アレ」です。


その「オトナ気分」がMAX湧いている我が娘をサポートし、「自己肯定感の基礎」を作ってあげたい。

これが私の今最大の関心事です。


私が考える、子供が「オトナ気分」サインを出してきたときに、親ができることは以下の2つです。

①子供との「対等性」を築く
②子供の「わたし、出来るもん!」を裏付ける「環境」を作る

今日は2つ目の「わたし、出来るもん!」を裏付ける「環境」作りについて




■夫と結んだ「子育て夫婦協定」

我が家は今、家の中の「環境改革」を進めているのですが、このきっかけになったのは、「娘の小学校入学に伴う夫婦のイライラ」でした。


娘がこの4月に小学生になって、生活パターンが変わり、小学校の準備物等も増え、朝の時間がまさに「てんやわんや」の状態になりました。

私たち夫婦のストレスはまさに最高潮になり、「起きなさい!!」「もういい加減にしなさい!」「なんでこれが出来てないの!」「早く食べて!」

キーーーーっ!!


とても口うるさくなり、気が狂いそうなほどお互いの小言や叫び声を毎日耳にしていました。


当然娘もイライラして、「自分でできる!!」「ママとパパはうるさい!」「もうっ!聞きたくない!!」となり...



去年まで行き慣れた保育所に、やり慣れた準備をして向かっていた「オトナ気分」最高潮の娘です。

自己肯定感はガタガタに崩れ、親子関係もズタズタ…になる直前でした。


ある日、私も夫も、「もう疲れたね…言いたくないね…」と。

そして、娘が忘れ物をしたり、自分で準備をちゃんとできないには理由があるんじゃないか。娘のせいではなく、環境のせいなのではないか。


同じ注意や小言を3回以上言っている場合は、それについて言うことを止める!
そして、それができるよう何か1つ「環境」を変えよう!


これが私たち夫婦が結んだ夫婦協定でした。




■我が家の「環境」大改革

そこから、我が家の環境大改革が始まりました。

【目的】
①子供の「自信」を肯定し、「自己肯定感」の基礎を作る
②親自身が「楽」をする
(いちいち口うるさく言わず、心健やかに過ごす)
【手段】
親が指示しなくても、子供が「自分のことを自然にできる」環境を作る


たいそうなことを言いましたが、別にしていること自体はたいしたことではありません(ここまで言っておいてなんですが…笑)

以下にまとめますね。


①1箇所にまとめ、使う順番(ベルトコンベア式)に並べる

我が家の洗面所の風景なんですが、「朝食前すること」「朝食後にすること」を書いて、それぞれ箱に分け、使う順番に配置しました。

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それまでは「朝にやることリスト」を壁に貼ってあったのですが、以下の理由でやり忘れがあったりして、うまく機能していませんでした。

×それぞれがバラバラの場所に置いてあった
×「いつ(食前か食後か)」「どんな順番で」するのか、は伝えていなかった


これが、1箇所にまとめられ、ベルトコンベア式に順番使えばいいようにしたことで「やり忘れ」が圧倒的に減りました!


②準備物と準備のしかたをビジュアル化

娘の小学校関係専用の棚を1つ買い、全ての準備物が1つの棚の中にある状態を作りました。

そして、準備に必要なものと、何を何に入れるかを全てビジュアル化しました。

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正直、絵があまり得意ではないので、自分でも描きながらぎょっとしましたが…ないよりまし!と開き直りました。


上の棚から順番に開けて準備を進めればいいし、書いてある通りのことをすればいいので、娘も間違えることなく、ちゃっちゃと準備できています!



③「できた!(準備完了)」をゲーム感覚で見える化

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やることリストを作成し、やったものからマグネットをひっくり返し、やったことを見える化する仕組みを作りました。


これをしたことで、

○娘は「全部のマグネットをひっくり返すぞー!」となんだかやる気に!

○親は本人に聞かなくてもどこまで完了しているかが一目で確認できるようになり、口うるさく言う必要がなくなった!


これのおかげで忘れ物は減り、準備も早くなったのですが、何より親が「黙って見守る」ことができるようになったことが大きなメリットでした。


■娘の意見を取り入れながらPDCAを回す

実はこれらの環境づくりは、どれも最終形ではありません。

まだ日々改善が進んでいます。というのも、娘から結構「ダメ出し」が入るからです!笑

例えば、
○この順番だとやりにくい!
○ママの絵が分かりにくい!
○毎日やる順番を好きに変えたい!

などです…(結構ワガママ!!)



そもそも何をいつする?とか、どの場所に道具をまとめる?とか、どの順番にする?とかは全て娘の意見を取り入れて決めました。

でもやってみると、「やっぱりこの順番の方がいいな」なんてことが出てきたり、どうにもこのやり方だとうまく回ってないな、ってことが当然出てきます。


なので、娘と度々見直しをして、内容をどんどん変えて最適化していっています。


例えば、先ほどのマグネットを使った「明日の準備のTo Doリスト」について、娘は

「やる順番まで決められたくない!!その日の気分によってやる順番を変えたい!それに文字ばっかりでかわいくない!」

とのことで…泣

イラストレーターをしているフクダヒトミさんにこんな感じに作ってもらいました。

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これなら娘は好きな順番にやって、やったものからマグネットをフリップできるし、何よりイラストがかわいい♪



娘に意見をもらいながら一緒にPDCAをまわしていくことで、娘自身が自分で決めた!という実感を持ってもらいたいというのはもちろんなのですが、

こういう風に、とりあえず…

①話したことを(未完成でもいいからスピーディに)形にして実行してみる!

②実際に運用してみたときに得た気づきをもとに更に修正・改善して最適化していく


そういうことも娘に経験して欲しいなぁと思っています。

だってこれって実は「ビジネスの基本」だと思うんですよね。きっと社会に出たときにこういう経験は地味に生きてくると思うんです。


そういうことも、少しずつ、こういうなんでもないことを通して伝えていけたらいいなぁとも思う親なのでした。



今回の環境改善の結果は今のところバッチリ!で、娘はほぼ毎日何も言わなくても自分でサクサク自分の準備をして、時間になれば「行ってきまーす!」と元気に出発します。

小さなことですが、お互いの笑顔が増えて、気持ちの余裕も生まれました。

個人的なことですが、今月から復職しまして。忙しくなる前に環境を整えておいて本当に良かった!!と心から思うのでした。

娘よ、ありがとう!


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