【コラム】温暖化なのに冬が寒いのは何故か

最近寒くてつらい
地球温暖化によって気温が上昇しているにもかかわらず、冬は以前より寒くなったように感じるのは、私が年老いたからではない。理由はある。

１．温暖化が日本の冬を寒くするメカニズム

（1）まず、温暖化によって北極海の氷が解ける。
（2）太陽熱を反射していた北極の海氷が解けてしまった。断熱材としての海氷がないから北極海の海水温が上昇した。
（3）北極海が温まり、北極海上空の大気が温まった。
（4）大気が暖まると、そこの上空で気圧が高くなる。
（5）北極海の気圧の高まりが、偏西風帯のジェット気流の流れを変えてしまった。
（6）気流の流れが変化して、シベリア高気圧が強まって南下してきたので、日本列島は寒くなった。

２．温暖化で海外の特定の地域が寒くなるメカニズム

（1）まず、温暖化によって北極海の氷が解ける。
（2）北極海の海氷が解けて塩分濃度が下がり、海水の密度が下がる。
（3）海水密度の変化が、従来の海流の流れを弱めてしまった。
（4）暖かい海水を世界各地に運んでいた海流が止まり、特定の地域は寒冷化する事となった。

３．まとめ

地球温暖化とは「地球全体の平均気温が均等に数度上がる」ことではなく、「平均気温の上昇で従来の気候システムが変化し、予期せぬ異常気象が増える可能性が大きくなる」現象。なので、地球温暖化と局所的寒冷化が並行して発生する事は不思議な事ではない。

冬になると皆が言う。寒い寒いと。私はあれが大嫌いだ。
寒いのはわかっている。なぜ寒いのか、主観なのか、現象なのか、服装なのか、要因を突き止めて対策をして、温かくなるように何かしているのか。
何もせずに寒い寒いと言っているのか。という気持ちになる。

しかし私の口からも寒い以外の言葉が出てこない。これは非常につらい。
寒い理由を1つずつ紐解いていけば、もう寒いと言わなくて良い世界がやってくる。

「温暖化すすめて、冬温かくしようぜー！イェイイェイ！」
とか言ってる奴には、地球温暖化が日本の冬を寒くしたのだと教えてやりたい。