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『バナナブレッドのプティング』大島弓子

えっと・・・全然わからない・・・。表紙カバーに書いてあるあらすじ(写真撮影2枚め)が理解できない。あと表紙もよくわからない。カーリーヘアの外国人の女の子がほほ笑んでいる。誰?大島先生の絵じゃないよね?そもそも『バナナブレッドのプディング』というタイトルの食べ物がわからない。舶来物・・・?作品を読み始めてもわからなかった。大島弓子先生を読むのは初めて。有名な、というか伝説的な漫画家だということ、作品名を岡崎京子の漫画で見かけたことがあるんだけど。

主人公は転校してきたばかりの高校生 衣良。思春期特有のふわふわした感性で生きている。私は彼女が同じクラスにいても友達にならないと思う。「中二病」という言葉でいじって笑えるような感じは一切なく、ガチな人だ。その彼女に幼馴染が「世間に後ろめたさのある男色家」を紹介することになり・・・という話。いきなり結婚して同棲を始めて学校に行かなくなったり、妹がお兄ちゃんになりすましたり。私の感覚ではかなり無理がある。

それにしてもふわふわした主人公の周りにいる優しいイケメンや友人たちがどんどんお膳立てをしてちやほやしてくれる。1977年連載開始だそうだが、その時代では、そういう状況がすんなり受け入れられていたんだろうか。かつて『マリンブルーの風に抱かれて』(漫画157-160。1989年連載開始。矢沢あいの平成改元後初の連載漫画だそう!)を読んだ時も、主人公は言いたいことも言わずにまごまごしていると、周りが言い寄ってきたりやきもきして悩んだりし始めるので、「なんだこの何もしねぇ女は・・・主体性はどうした?」と思ってぼんやりした記憶がある。今や未就学児も見る『プリキュア』にもジェンダーなど様々な課題が盛り込まれ、(『バナナブレッド・・・』にも男色家へのフォローが見られるが)リアリティや個人の生きざまが求められる時代。日本の少女漫画(アニメ)はこの40年の間に激しく変化したんだなと思った。

Amazonでレビューを読んでみた。衣良に自分を投影したり、色々な分析をしている人がいた。それを読んでも「そっかぁ・・・」としか思えなかった。いいとか悪いとか、好きとか嫌いとかを私は言えるレベルではなく、ただ純粋にわからない。私の母国語である日本語で描かれているし、私は結構漫画を読んでいるほうだけど、こんなにもぽかんとする世界があるんだな、アナザーワールドだ、と新鮮だった。

漫画258 バナナブレッドのプティング


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