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かぼちゃのポタージュ

 カボチャの季節がやってきました。

 そのむかし、大きくてオレンジの西洋カボチャがスーパーに行くとゴロンゴロンと並べられて売っているので、試しに日本風の煮物にしてみたら、水っぽいし煮崩れするし味がぼやけてしまいます。
友人が「西洋カボチャはポタージュにするのよ」と、教えてくれて、早速作ってみたら簡単だし美味しいし、素材は使い方次第なのね!と、感動しました。

 この季節、フランス料理のレストランに行くとカボチャのポタージュが前菜のチョイスにも入ってくるのだけれど、パリのレストランではポタージュの真ん中に焼いたフォアグラや、シャテーニュと言われる栗がちょこっとのっていたり、トリュフの香のオイルがスーッと垂らされたりしていて、それはそれは絶妙なお味です。
フランス語で栗といえば、マロンじゃないの?と思いますよね。私の中でもマロンとシャテーニュの違いは、いまひとつクリアではないのですが、シャテーニュの方が高級で日本の栗に近い感じです。マロングラッセやクレーム・ド・マロンに使われるのはシャテーニュだと聞きました。ちなみに、”パリの街といえば”のシンボル的なツリーである「マロニエ~marronnier~」は、文字通りマロンの木という意味で実もなるのだけれど、マロニエの実は食べられないそうです。何だかややこしいですね。

 日本のカボチャは甘くて味がしっかりしているので、変にチキンスープの素なんて入れなくても美味しく作れるのが良いですね。冷蔵庫に北海道カボチャが数日前から出番を待っていたので、ようやく今年に入って初めてのカボチャのポタージュをおやつに作りました。
カボチャをレンジで2分チンしてから包丁で程よいサイズに切り、鍋に入れてひたひたの水を加え蓋をして柔らかくなるまで煮る。形がほぼ崩れて潰せるようになったらハンドミキサーで滑らかにする。生クリームやミルクを足して濃度を適当に調節したら塩胡椒するだけ。玉ねぎを入れるレシピもあるけれど、カボチャだけの方がこっくりして絶対美味しいです。
うちの冷蔵庫には、どんなによく探して見てもフォアグラや栗は居ないようなので、そのままポタージュだけですがbon appéti!


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