親が自殺した私が苦しんだ他人からの5つの言葉(自死遺児に言ってはいけない言葉)
私の父は子供の頃に自死している。このことは核心つかずにぼやかして黙って生きてきたけど先日エッセイに書いた↓
『死ぬ日を決めて生きる・葛藤と告白』
父が自死していることで価値観が変わっていることは自覚している。SNSなどで有名人やニュースになる自死についての反響は毎回疲弊するので見ないようにしているけど、今回エッセイ書いた勢いのままマイノリティだからこそ声に出せなかったことを書いてみようと思う。
『自死遺児に言ってはいけない言葉』と制限すると『うつの人に言ってはいけない言葉』同様、理解できない健全な人が無意識に自分の意見や、正論を言う際にも罪悪感を与えるのでこの記事は他者を裁くつもりではないし、自殺するのはよくないのはわかっていることを先に伝えておく。
親が自殺した私が苦しんだ5つの言葉
1.子どもがいるのになぜ自殺したの
親が養育家庭の子供を置いて自殺した場合、ほぼ言われるのが
まだ子供が小さいのになぜ?
子供と仲良くしていたのになぜ?
子供の養育費がかかるのに無責任だ
子供が可愛くないのか?
など子供がいるのになぜ?という言葉。そんなことは遺児は親の代わりに何度も何度も自問自答している。
私(母)が嫌いなのかな可愛くないのかな
私(僕)を捨てたのかな
私(僕)が傷つけてしまったのかな
私(僕)がいなくなった方がよかったのかな
私(僕)は愛されて・大切にされてなかったのかな
こんな思いで胸を痛めているので他人、とくに大人の立場の人に言われたらやっぱり、子供がいるのに死ぬのは自分は捨てられたと核心に変わり傷が深くなる。
もちろん、自分に言われていないのはわかっているけど無言で自責に陥ってしまい受け入れたはずの親の自死をまた複雑に考えてしまう。
2.自殺した理由の詮索と憶測
死人に口無しというのは事実だ。遺書があったとしても湾曲されるので遺書がない、または公開されていない自殺はさらに詮索と憶測を呼んで妄想話が事実のようになることもある。
また人に話したくないから黙っているのに心配しているように装い、ただただ知りたい好奇心を埋めたいだけの野次馬も非常に迷惑である。
芸能人や著名人の自殺理由報道も気の毒なほど好奇心を満たしたりページビューや再生回数、売上部数を上げるための愚かな行いで傷ついているだけだと痛感する。
3.時が経てば悲しみは癒えるよ
励ましているつもりが全く励まされないのが
『時が経てば悲しみは癒えるよ』
という言葉、自死とか他殺には通用しない的外れな言葉である。
真実は時が経てば経つほど、親の命日が近づいたり親と似たような経験を積み重ねるほど痛いほど気持ちがわかるようになり苦しみが膨らんでしまい病み深くなるのだ。
だから時が経てば癒えると励ました人の浅はかさや綺麗事を思い出しうんざりしてさらに心を閉ざしてしまう(悪意が無い励ましなのはわかっているけどやり場がない)
4.わかったふりした励ましと説法
この優しさを素直に受け止められるのは不安で仕方がない幼少期だけだと思う。
思春期を迎えある程度我がで始めた時に親の自死に対しての悩みを相談できるほど人を信用できない状態になる。
わからないのにわかったふりして筋違いの励ましや説法をすると逆効果になり相談するどころか逆に気持ちが離れていく。
なんなら間違えた優しさに身を委ねたり、非行や反社会的活動で同じような境遇の仲間や先輩のところに善悪の区別が付かず居場所を見つけてしまうケースもある。
わかったフリをするのではなくわからないなりに嘘のない大きな寄り添いが必要(とても難しいのは承知)
5.絶対自殺してはいけない
そんなことは知っている。そういう人が悪気がないのもわかっている。わかっているからこそやり場がなく苦しいのが自死遺族。
犯罪者の身内のような気にもなり相談も出来ず心を閉ざしてしまう。そのことで親を許すことも出来ずただただ苦しんでしまう。許す道もなければ救いがない。
自殺はしてはいけないなんてわかっているんだよ。でも他者に親を批判されている気になり反発心が湧いてくるし優しさと受け止められない。
『子供がいるのに何で?自分のことしか考えていないよね?絶対自殺してはいけないよ、遺された子供がかわいそう!大丈夫?いつでも相談してね?』
なんてのは完全に的外れで遺児の味方になっていない。
余計な詮索せずにただただ悲しみに同調して黙って変わらず側にいてくれる、少し経つと安定した精神で日常を過ごしてくれるだけで充分助かるものだ。
ただ上記は子の立場、理由が明確ではないからであり、当てはまらないケースも当然ある。
自死の理由・遺書の有無で違う
親が自死した場合、子が自死した場合、兄弟姉妹か自死した場合、その時の年齢や自身の在り方によって周りの言葉の受け取り方は違ってくるし、理由によっても傷は変わってくる
イジメで自殺
借金で自殺
人間関係のトラブルで自殺
お酒や薬の勢いで不意の自殺
身体の病気や精神疾患による自殺
犯罪逃避の自殺
理由が全くわからない自殺
例を挙げたらキリが無いけど自殺者との立場や状況、理由が明確に有るか無いか、また遺書の有無でも違ってくる、
少なくとも私は子供の頃に親が自殺し理由は確認できていない。だからこそ自問自答するしかないから毎回自分を責め、答えが出ない苦しみが永遠に続いている。
自殺が悪いのはわかっている、地獄に堕ちるというね?正論で正義の批判もわかっている、でも自死遺児としては認めて受け入れて前を向かないと生きていけないのだ。
沢山考えて考えて立っているのでこれ以上倒れないようはじめから理解を求めず心を開かず黙って生きてきたことで誤解も受けてきたけど仕方がない、これからもそうだろう。
若い時には、あゝそういうつもりではない…と去っていく人を引き留めて話を聞いて欲しくなることもあった。でも聞かされた方は困るのも知っている。
『君は1人でもどこでも生きていけるよ』
ってよく言われて、そのつもりで生きているから嬉しかったけど今となれば本当はこれも言われたら切ないのでタイトルに記載した5つではなく6つ目の言葉に追加しよう
6.君は1人でもどこでも生きていけるよ
もしこの話が同じ境遇で共感できたり、周りに知らせたい場合にはXなどSNSでもシェアしていただけると書いた意味を考えることができますのでよろしくお願いします。
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なるべくしてこうしてる話
とてつもなく勇気を出して色々本音を書いていくので金額が高めになっています。 それは不特定多数に知られたくない自分がいるからで、仕事では知ら…
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