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京都ってところはさ。#1

新年に書いた記事で(中途半端な)京都人からみた京都を書くと言うのを早速実行。

京都というところは実は毎日どこかで何かの行事が行われているとかいないとか。我が家は名家でも何もない普通の庶民。庶民中の庶民。なので伝統だ行事だ、しきたりだ、なんていうのは少ない方。

そんな我が家でもやはりそれなりに毎年参加する行事や大事にしているしきたりのようなものがあったりする。割と年頭は忙しかったりする。

今は一月。一月といえば「えべっさん」。1月の10日に詣るから10日戎とも。この行事は特に京都だからとかいうわけではないけれど、やはり京都も商売人の多い街。10日の日には「商売繁盛笹持ってこい♪」の声に誘われて、昨年の笹を持って商売人はお詣りに行きます。

大阪の今宮戎神社では毎年参拝一番乗りの「福男」を決めるために開門と同時に本殿まで全力で駆け抜けるレースがあります。この「福男」は自分のつかんだ福を皆に分け与えるお役目があるそう。

昔ちらっと聞いた話によると「福男」さんは自分が掴んだ福を分け与えるお役目があるが故に自分はそこまで福の恩恵に預かれないとかなんとか。(ただの噂話です)

反対に「福むすめ」さん達はすごい倍率の中選ばれて、お役目が終わると良いご縁に恵まれたり、自分にも漏れなく福があるとかないとか。(これもただの噂話です)

そんなえべっさんですが、京都では福男レースもなく、福娘さんはいるけれど今宮さんに比べるとそんなに倍率は高くないとかなんとか。なんにしろ福娘さん達は10日戎の間、お詣りされる参拝者に福を授けてくださいます。

京都のえべっさんは今宮戎神社のように大きくないので、お詣りするのもそこまで大変ではありません。えべっさんに着くまでの間に沢山の夜店が出ていてお詣りの帰りに何を食べようかなんて考えながら境内まで歩くのも楽しみの一つです。

今年は事情があり一人で出かけたのでイカ焼きも豚焼串も、近くにある一銭洋食焼きにも寄れなかったのが悲しかったのですが、今まで毎年一月にお詣りしてきたえべっさんに、今年もよろしくお願いしますとお願いに行けたのは毎年のこととはいえやはり気分が良くなるものです。

京都の人は一月のえべっさんが始まるとお正月気分が抜けて、さぁ、商売を頑張りましょう!となるようです。お正月気分から切り替えて喝を入れてくれるのもえべっさんのお役目なのかもしれないですね。





拙い文章を読んでくだりありがとうございます。細々と描き続けられたらいいなと思っています。