多重人格はなぜ起こる?解離症の解説
昨日の七夕は、
よき夜空を眺めることができました。
今日も運転中に空を眺めると、
芸術的ともいえる雲模様を発見。
ちょいと上を向くことで、
拾えるものがありますね♪
共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
今週の「お品書き」です🎵
📘今週のLIBRARYのラインナップ📗
(2024.7.8~7.14)
📒→全員最後まで読める記事
📓→メンバー以外は途中まで読める記事
【月曜日】
📒多重人格はなぜ起こる?解離症の解説
【火曜日】
📓《人生⑤》今週の1冊 from library
📒🏮夏は祭りの季節!盛り上がっていこう!
【水曜日】
📓キノコを見つけると点数アップ!?どんな学校やねん!
【木曜日】
📒「子も親も」支援しよう!ペアレント・トレーニングについて
【金曜日】
📓アサーションなコミュニケーション。あなたはできますか?
【土曜日】
📓選択肢は何個が正解?
📒noteでうつ病がなおる?noteは認知行動療法になりうるか?
【日曜日】
📒共同運営マガジン記事紹介
読みたい記事があれば、
是非、LIBRARYにお越しくださいね✨
「多重人格」
そのようなテーマの
マンガ、小説、テレビ番組などが、
昔はよく存在していた気がします。
現在は、
そこまで見かけるイメージがありません。
(見ていないだけかもしれません)
なぜ少なくなったかの仮説は、
そのような症状が、
精神疾患の1つであることが
定義されてきたからかもしれません。
解離症は、
精神疾患の中でも、
かなり症状が多種多様です。
筆者自身も
イメージが追いつかない症状もあります。
それでも、
発達凸凹との関わりは密接にありますし、
「教育」を語る上で
避けては通れないテーマです。
記事を読んで不安定になるという方は、
読みたい場合は、
気持ちが落ち着いているときに
読んでくださればと思います。
コメントはクローズで。
非常に症状の種類が多いので、
長くなりすぎないように、
シンプルにまとめていきますね。
解離症の2つの特性
「多重人格」
「幽体離脱」
そのような、
昔はこわい話などで出てきた症状が、
解離症によるものだと
明確に定義されるようになりました。
解離症には、
大きく分けて2つの性質がある。
精神科医の、
柴山雅俊氏はそう主張しています。
その2つとは、
時間的変容と、
空間的変容です。
症状を交えて、
以下にまとめますね。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
■ 時間的変容
①健忘
→記憶にぽっかり抜けるところがある
②人格交代
→人格が交代して現れる
■ 空間的変容
①離隔
→もう1人の自分が見える
→現実感がなくなる
②過敏
→気配を感じたりこわがったりする
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
状況に応じて、
自分のなかにあるいくつかのパーツが
入れ替わることは、
誰しも経験することです。
よく、
「外向きの顔」
などと表現しますが、
状況に応じて
人は「顔」を使い分けます。
ただ、「顔」同士、
パーツ同士の記憶がつながっているかが
ポイントです。
別の顔を出していたときの
記憶を思い出せないのであれば、
解離症の症状であると、
精神科医の杉山登志郎氏も述べています。
ではここからは、
さらに詳しく症状を見ていきますね。
解離症の症状の詳細
解離症の症状は、
人によって分類の仕方が違ったりするのですが、
ここでは5つに分けていきます。
以下の5つです。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
❶過敏
❷離隔
❸幻覚
❹健忘
❺交代人格
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
順々に解説していきます。
❶過敏
ASDにも過敏性はありますが、
過敏性が発動している部分が、
少し異なっています。
解離症の場合は、
感覚過敏が特に強いようです。
対人過敏として、
人がこわい、
人ごみがこわいと感じる。
気配過敏として、
自分のすぐ近くに影の気配を感じる。
部屋の隅に何かの気配を感じる。
お風呂などで頭を洗っているときに、
背後に気配を感じてこわくなった経験は
そう珍しくはないと思います。
それをさらに過敏にした感じかもしれません。
そして、
誰しも自分を客観視することがあるように、
行動している自分の視点と、
客観的に頭上から自分をみている視点を
人間は分けることができます。
この「過敏」の症状は、
行動している自分に
過敏性が発動した場合の症状です。
客観的な視点である
「眼差しとしての私」に過敏性が発動すると、
離隔という症状になります。
❷離隔
離隔は3段階のステップに分けて解説します。
まずは、
行動している自分(存在者)と、
眼差しとしての自分の
何となくのズレを感じるようになります。
次は、分離。
目の前に自分の体が見えるようになる。
もしくは、
後ろ上方から、
自分を見下ろしているような状態になります。
そして、最後は、
もっと分離が進んでいく。
体外離脱体験として、
自由に空間を動き回れるようになるそうです。
すると、段々、
眼差しとしての自分の方を、
リアルに感じ始めるのだそうです。
現実世界の現実感が喪失していきます。
❸幻覚
幻覚は様々。
自分の体を虫が這っているように感じる
体感異常であったり、
子どもの頃の自分が見えるような
自己像視。
ドアのノックやサイレン、
自分のことを傷つける音・声が聞こえる
幻聴。
人影、動物、死んだ人などが見える
幻視。
などなどです。
❹健忘
健忘は、シンプルに言ってしまえば、
記憶喪失です。
数日から数ヶ月の
記憶が抜けたりする場合もありますし、
住み慣れた家や職場から
遠く離れたところへ行き、
名前、家族、職業などを思い出せなくなることもあるようです。
買った覚えがないものが家にあったり、
気付かぬうちに手首に切り傷があったりもあり得ます。
❺交代人格
いわゆる多重人格というやつですね。
解離症の人の人格は、
平均で8~9人いるそうです。
子ども、保護者、迫害的、身代わり、救済者など
それぞれに役割が与えられているようですね。
精神科医の中には、
宮沢賢治が解離症の症状をもっていると
指摘している人もいます。
隔離の少々や、
体外離脱体験を思わせる作品を、
青年時代から残しているようです。
筆者は、
自身がうつ病であったときに、
様々精神疾患を抱えている方の話をきき、
一時的な癒しを得ているときがありました。
元ジャニーズの堂本剛さんは、
10代の記憶がないと
言っていたことを覚えています。
本当に色々なことがあったと思うので、
健忘のような一定期間の
記憶喪失が起こっていたのかもしれませんね。
なぜ解離症が起こるのか?
解離症が生じる原因は、
こころに深い傷を受けること。
最も顕著なのが、虐待。
精神科医の、
柴山雅俊氏によると、
発症に関する要因は以下のようなものがあるそうです。
(自身がこれまで見てきた患者のデータ)
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
【家庭内】
■ 虐待・・・約30%
■ 性的外傷体験・・・33%
■ 両親の不仲・・・約55%
■ 居場所がない
【家庭外】
■ 性的外傷体験・・・77%
■ いじめ
■ 事故などのPTSD(トラウマ)
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
パーセンテージが
合計で100%にならないのは、
要因が重複するケースが多いからでしょう。
特に、
性的外傷体験は、
解離症全体の約45%に見られ、
家庭外、
家庭内両方ともを体験している人は、
全員解離性同一障害と診断されたそうです。
(人格交代)
こういったことを調べると、
虐待というものは、
本当に恐ろしいものだと思えます。
両親の仲が不仲の場合も、
マルトリートメントといって、
虐待に分類されるようになってきました。
両親が不仲であったり、
喧嘩ばかりしている家庭で日常を過ごすと、
子どもは見たくないものを見ないように
脳が委縮して、視野が狭まることが、
研究で発表されています。
このようなつらい体験は
当然耐えきれるものではありません。
よって、
自分を「とばす」ことが必要になります。
苦しみを味わっているのは、
自分ではないようにせざるを得ないのですね。
自分の中では、
そのつらい体験を自分が味わったものと
認知ができないわけです。
認知してしまえば、
人格が崩壊してしまうかもしれない。
そうして、
記憶を意識から切り離していきます。
その切り離された記憶が核となって、
別の人格が育ち始めるそうです。
治療方法
正直、解離症の治療方法は、
かなり力のある精神科医しか
対応できないのではと思えてしまいます。
解離症になり、
人格が分離して、
時間が経てば経つほど、
再び1つの人格に統合することが
厳しくなります。
それぞれの人格が
それぞれの人生を歩んできた
記憶が蓄積していくので、
それは当然でしょうね。
そういった人格の交代に、
ブレずに一貫性を保って
接することができる支援者が必要です。
それでも、
症状改善に一定の成果を出している
ドクターたちはいます。
治療の方針の中心は、
カウンセリングと薬物療法。
ただ、
薬物療法は、
解離症であるかどうかを、
適切に見分けれるかが重要だそうです。
なにせ、
うつ病、
統合失調症、
境界性パーソナリティ障害、
パニック症、
強迫症などと、
症状が被る部分があるので、
しっかりとした見識がなければ、
診断を間違える可能性があるから。
絶対的に大切なのは、
本人の体験を受け入れる姿勢。
何を話しても受け入れてもらえる関係を
つくることが先決です。
すると、
「吐き出し」てくれるようになります。
苦痛や葛藤を吐き出す。
それを表現する。話す。
そうやって、
自分自身を「眠らせていた」感覚を
覚醒に近づけていきます。
その上で、
現実は現実、
過去は過去として、区切る。
そして、
自分で「過去の自分」を供養する。
犠牲者となっている自分に対し、
「あなたが傷ついた体験を一人で抱えてきてくれたおかげで生きてこれた」
と認め、感謝し、
言葉にしたり、
手紙にしたりしてきちんと形にする。
すぐに症状が回復することは
なかなかなくても、
時間の経過とともに、
じわじわと回復が見られていくはずです。
何にせよ、
自分一人ではなく、
できれば見識あるドクターのもとで、
治療を行うことが1番だと思います。
まとめ
様々な精神疾患の症状を追っていると、
虐待体験がいかに大きな影響を与えるかに、
震えざるを得ません。
虐待を受けている子どもを
救うことがもちろん絶対ですが、
ペアレントトレーニングや、
家庭内教育の第3者の介入、
共同育児など、
他者の目が入るような取り組みと、
支援につなげることができるよう、
公的機関が機能する必要性を感じて
歯がゆく思います。
道のりはまだまだ遠く、
終着点は見えませんが、
自分ができることを1つ1つ
やっていくしかないなと思います。
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「コメント」も残してくださると有難いです!コメントを読んだ方々が、より教育についての知見が深めることができる図書館でありたいと思います。
いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!
明日の記事は、
📒🏮夏は祭りの季節!盛り上がっていこう!
です。
ここ1ヵ月前後で、
記事を紹介してくださった方への
お返し記事をお送りします。
お祭り気分で盛り上がる夏にしたいですね!
是非、楽しみにしていてください🎵
皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊
Xのアカウント ↓ ↓
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