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学級集団形成と組織運営の共通点

ついに言っちゃったかベガパンクさん・・・!!

いよいよONE PIECEが最終章に入ってきた感じがしますね!!

尾田さん、今週もワクワクをありがとうっ!


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


「いいクラス」
「ふつうのクラス」

そのように学校のクラスを、
評価されることがあります。

ただ、これは非常に曖昧な表現です。

いいクラスとは何なのか?
わるいクラスとはどのような状態なのか?

そのような状態を解明しようと、
全国津々浦々の学級の情報を収集し、
分析をした教授がいます。

その教授は、
学級の成長段階を5つに分けました。

筆者も、
そのようなことを意識しながら、
学級を経営してきた経験があります。

そして、思うのは、
この5段階は、
どのような組織やチームにも、
共通する要素があるということです。

そこで、
学級の成長段階を解説しつつ、
それを一般化してみる
記事にしていきたいと思います。

楽しんでいただければ、
うれしいです。



学級集団形成の5段階

学級集団形成は、
5つの段階があります。

この段階は、一足飛びに
成長することはできません

一段ずつ一段ずつ、
上がっていかなければ
次にいけないようになっています。

では、どのような五段階なのか、
その大枠を記載しますね。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

❶混沌・緊張期
❷小集団成立期
❸中集団成立期
❹全体集団成立期
❺自治的集団成立期

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

混沌・緊張期は、
学級が始まって間もなくの状態。

ルールも何もなく混沌としている状態です。

その段階をクリアすると、
5人程度で固まれる
小集団成立期になります。

小さいグループの中なら、
まとまれる状態ですね。

次が、中集団成立期

行事などで協力する場面で、
大体10人程度で固まることができます。

ここまで来ていれば、
はっきり言ってかなりいい学級です。

ここから先は、
一握りの先生しかたどり着けない段階。

全体集団成立期

1つの目標に向かって、
全員が協力できる集団ということです。

差別的な構造なく、
認め合っている集団であることが必須となります。

そして、さらにその上にいくと、
自治的集団成立期が待っています。

つまり、
教師が必要とされなくなる集団です。

子ども/生徒同士で、
自己管理、自己教育ができる。

それに教師の力をかけ合わせれば、
凄まじい勢いで、
天文学的な成長をすることができます。

ここまでいった集団形成は、
全国でも1%程度しかいません。

この学級での別れの瞬間は、
全員大号泣みたいな感じになります。

ではここからは、
各集団形成期ごとに取るべきアクションを、
他の組織でも応用できる要素を加えて、
解説していきます。


混沌・緊張期

大人であれば、
常識があるのでそこまで混沌にはなりません。

しかし緊張はあるでしょう。

この時期に必要なのは、
ルールを決めて、
仕組みをつくり、
共通の目標を打ち立てることです。

組織でもチームでも同じですよね。

そして、
まだ会って間もないメンバーの
緊張をほぐしていくために、
楽しい授業やイベントで、
不安を除去していくことが必要になります。

他にも、

ルール違反に対しての対処法の明示。
具体的な仕事の割り振り
目標達成の仕組みづくり。
理想の学級のイメージの共有
一人ひとりのアセスメント
挨拶、お礼、聴くスキルを教える。

といったことを行っていきます。

組織も仕事量の適切な割り振りや、
達成までのルートを確認しつつ、

アイスブレイクや
雑談などを交えて相手の理解を
図っていく時期でしょう。

1つ1つのマナーを
きちんと教えていくことも
大事な要素だと思います。


小集団成立期

この小集団成立期は、
コアメンバーを形成する時期です。

学級の3分の1程度の子どもに、
率先して学級のルールを守ったり、
教師が伝えたことをすぐに行動に移したりする波が広がっていけばよい。

そのためには、
率先的に動いている子たちにスポットライトを当てること。

例えば誰かがやり忘れている仕事を、
カバーしてくれている子どもがいれば、
その行動にスポットライトを当て、
プラスの評価を周りから言わせるということ。

教師だけが言うのではなく、
仲間たちから声を拾うことで、
よりその行動が集団に広がっていきます。

集団を褒めることも大事。

「〇〇チームいいね!」

みたいな形で、
集団で協力している場面を認めていく。

後は、
まだまだ不安な空気は残っているので、
前もって失敗しやすいパターンを教えたり、
定期的に雑談などで話をきいて、
不安をやわらげていきます。

大人だったら、
ここまであからさまには
認める場面はつくらないかもですが、
少なくともチームを牽引していく人に
焦点を当てて、
その波を広げていこうとするでしょう。

雑談や悩み相談などを早めに掬い取りながら、
「○○チーム」のような集団単位で、
認めるアクションを伝えていくでしょうね。


中集団成立期

この時期は、
リーダーシップを発揮する子どもを
ローテーションさせる時期です。

学級として皆で決めた目標に向かい、
ほとんど全員が行動を共ににしているようになります。

教師は、
今までは前面的に引っ張る役目だったのが、
一歩引いて子どもの中に子ども目線でまぎれたりします。

その分リーダーたちやフォロワーたちに、
任せるということです。

そして様々な企画や行事で、
たくさんのリーダー的なポジションをつくり、
できるだけたくさん子どもにリーダーを経験させます。

すると、
一人ひとりが強くなっていく。
一人ひとりがリーダーになっていく。

最終的には、
全員がリーダーというのが最強の学級集団なので、それに近づけていくイメージです。

子どもたちだけではまだ見えない課題点を、
教師が明示してあげることも大事でしょう。

「学級目標の達成度、100満点中何点だと思う?」

「あと何があればもっと上がると思う?」

と次なる方向性を明確にしてあげるのです。

学校外の組織でも、
それぞれのメンバーが何かしらの責任者や
リーダーになっていくように、
仕事や企画をプロデュースしていくことは、
求められるのではないでしょうか。


全体集団成立期

教師がいなくても、
他の子の目がなくても、
学級のために望ましい行動を
自ら進んでやれる状態
を習慣化させます。

こうなったら、
教師が意図的に、
自分がいなくても運営させるような場面を
つくっていくことになります。

わざと授業に遅れたりしても、
自動的に授業を自分たちで進めている場面をつくり、

「先生がいなくても自分たちでやれている」

と自信をつけさせていく。

そうなると、
学級の主役は教師ではなく、
自分たち一人ひとりです。

そうなったら、
自分の所属する学級集団を
何よりも大切にするようになります。

大人しい子たちにも、
リーダーを経験させていく。

この段階になると、
仲間のことを自分の一部かと思うぐらい、
皆が大切にしてくれるので、
大人しい子がリーダーとして活躍できるよう
皆が応援したりサポートしたり
してくれる。

すると不安傾向のある子でも、
安心してリーダーを務めることができるのです。

組織で、リーダーがいなくても、
自分たちで勝手に仕事ができるようになっていれば、

かなり強いチームであると言えるのではないでしょうか。


自治的集団成立期

ここまでくると、
教師という役目は集団形成にほとんど必要がなくなります。

自分たちで
学級集団には何が足りないかを見つけ出し、
次なる目標を自分たちで決定し、
自分たちで仕組みづくりをし、
メンバー全員が達成できるように管理することができる。

何があっても揺らがない、
強固な絆が出来上がっているチームです。

この段階になっていると、
やる気が凄まじく、
生きていることが楽しく仕方がないという状態に、学級全員がなります。

教師は集団形成に手をかけなくてもよいので、
発達上の支援が必要な子どもに、
徹底的に個別指導をして、
力を伸ばすこともできるのです。

ここまで行った学級集団が解散すると、
次の年にこの学級出身者が、
ほぼ全員何かしらのリーダーに立候補します。

学校外の組織であれば、
解散後も、
何年経っても、何十年経っても、
つながり続けるようなチームになっていると思います。


まとめ

筆者は学級集団形成が、
そこまで得意ではありません。

数回、

「全体集団成立期に入れたかな~?」

という年があったぐらいだったと思います。

それでも、
そのような年の3学期は、
1週間で1ヵ月分ぐらいの成長を、
ほぼ全員が次々と勝手に成し遂げていく姿が見られました。

そして、恵まれていることに、
筆者は最初に赴任した学校で、
自治的集団成立期まで毎年もっていける
プロの教師と一緒に仕事をするチャンスが数年間あった。

その先生の解散最終日は、
一斉下校で全校児童が運動場で集合している中、

学級全員大号泣の姿で、
通学団の列に毎年並んでいました。

教師も子どもたちも、

「何事だ!?」

となります。

その先生は、
誰よりも仕事をし、
誰よりも努力をし、
誰よりも勉強をしていました。

その方と一緒に働けたことは、
筆者の教師人生の大きな財産になっています。


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明日の記事は、

📓孤独力

です。

人生の成功は孤独力にあり!
一見するとネガティブワードな孤独。
孤独力とは何かを解説します。

是非、楽しみにしていてください🎵

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(2024.6.2~6.8)

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【火曜日】
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📒学級集団形成と組織運営の共通点
【水曜日】
📓孤独力
【木曜日】
📒忖度なし!何度も読み返すマンガ10選
【金曜日】
📓リーダーになりたいと願うあなたに
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📒後悔しない人生の共通点
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