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ここはどこだ?手の鳴る方へ!

尊敬するシンガーソングライターのひとり、イナダミホさんの新作「𝙟𝙤𝙝𝙤𝙤」がリリースされた。待ちに待った作品なので、いちリスナーの自分もCDを手に取った瞬間にとても嬉しくなった。

「𝙟𝙤𝙝𝙤𝙤」は2019年秋に行われたクラウドファウンディングが大成功したことによって、この世に生まれることになった作品。ところがいざ製作が始まろうとした矢先、突然現れた新型コロナウィルスによって製作は一時ストップする。様々な出来事を乗り越えてクラファンから1年後、遂にリリースとなった。それ故に本作への思い入れもより強いものとなった。

冒頭の「フアンテイ」が鳴り出した途端、イナダさんだけが描く世界が聴き手の目の前に現れてくる。そこから「いきものよ」までダレることなく一気に聴き進んでいける曲順がまず見事。

ジョージ・ハリスン風アプローチな「にんじん」、フィリーソウルミュージックを下敷きに再構成された「アイラブユー!」、シンプルな音数のサウンドに子ども達の歌声が美しく溶けていく「マイプレイリスト」など、編曲がどれも素晴らしい。楽曲の魅力が何倍も増しているし、何年経っても色褪せないであろう音になっている。イナダさんの歌声も過去最高レベル。
あと、最後にほんの少しほろ苦い余韻を残して終わるのがたまらなく好きだ。

日常に溢れる小さな幸せも、どうにもならないような悲しみも怒りもイナダさんの魔法にかかるとたちまちカラフルなメロディや歌詞へと変わる。口ずさみたくなるような歌になる。そしてその歌達は聴く人々にとっての大切な宝物みたいな存在になっていくのだろう。

"音楽って良いな"
そんなシンプルな言葉が「グレイな気持ち」を聴いていたらふと思い浮かんだ。そしてイナダミホさんという類い稀な才能を持つアーティストさんに対する畏敬の念を改めて抱いた。

「フアンテイ」から始まる11の物語をこれから先も日々に寄り添う人生のサウンドトラックとしていつまでも大切に聴き続けていきたい。そしてこの先イナダさんがどんな歌を紡いでいくのか。それが今から楽しみで仕方ない。

まずは何よりも出来るだけ沢山の人達に「𝙟𝙤𝙝𝙤𝙤」が届きますように!


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