技能実習生に必要なことは「仕事」と「社外の人とのつながり」

技能実習生が失踪せず、日本に来てよかったと思える社会を実現するため日本語教育 むすびばを始めたが、日本語教育だけでは技能実習の問題を解決するには足りないとずっと思ってきた。

その一方で2年間、日本語教育を通して技能実習生と関わる中で、彼らの生活や仕事の様子などがかなり具体的にわかってきた。

そんなモヤモヤを抱えている中で、年末に来年の事業計画を考えていて自分達がこれから目指していきたい方向性に1つ気付けたのでnoteに書き納めておきたい。

それは「仕事」「人とのつながり」があれば人生を豊かになるのではないかと気付けたことだ。
技能実習生にもこの2つを提供できれば「日本に来てよかったと思える社会」を実現できるのではないかと考えた。


なぜ「仕事」と「人とのつながり」があれば人生は豊かになるのか

ここでの仕事とは、ただ仕事があればいいという話ではない。
1日の活動時間のうち約半分は仕事をしている時間になる。
そのため仕事が楽しくなかったり、一緒に仕事をする仲間との間にストレスを抱えていると苦しくなってしまう。

私が関わってきた技能実習生も、一緒に働く工場の先輩から理不尽に怒られたり、仕事内容が将来につながるものではなかったり、仲の良い人が社内にいない人は仕事を辞めたいと思っていたり転職したいと思っている。

反対に飲みに連れて行ってくれたり、休日様々な場所へ案内してくれる先輩が会社にいる実習生は仕事が楽しそうだ。

面倒見のいい人が社内にいて、ある一定額以上の給料をもらえれば日本での仕事がいい時間になる。その上で、将来のキャリアと現在の仕事が結びつくものになればもっといいものになる。


多くの技能実習生は日本人の友達がいない

仕事に加えてもう1つ技能実習生に対して解決したいことがある。
実習生と話していていつも悲しくなることがある。それは休みの日は何してたかと聞くと大半の人が「何もしなかった」「家にいただけ」「ゲームしてた」など家にいてやることがなかったと答える。
また、日本人の友達がいる実習生とはほとんど出会ったことがない

休日を楽しんでる人がほとんどいない理由は、社外の人とのつながりがないからではないかと思う。

ここからはまだ想像でしかないが、いくら社内に仲の良い人がいても同じ会社の人には言えないことや何処か遠慮してしまう部分はあると思っている。

仕事以外の人と一緒に遊んで羽を伸ばすことができれば、日本での生活は間違いなく楽しいと思う。

これらの理由から、「いい会社との出会い」「社外の人とのつながり」の2つが満たされれば、技能実習生が日本に来てよかったと思える社会を実現できると確信している。

むすびばで2023年に挑戦したいこと


日本語教育を通して技能実習生にやってきたことは、仕事が上達し会社の人と仲良くなるため日本語というコミュニケーションを取るための「武器」を提供してきた事になる。

しかしながら、日本語教育を利用していただいてる企業は実習生への面倒見がいい企業が多い一方で、そういう会社で実習生が働けるかどうか私たちではコントロールできない。

いい会社で働くか問題ある企業で働くかどうかを運次第にしないために、2023年には監理団体を始める。
自分達の目で見て信頼できる素敵な会社と実習生を結びつけるサポートをし、就労後も心地良く働けるサポートができれば、仕事の時間を楽しくできるはずだ。

その上で、「技能実習生と社外の人とのつながり」を作るためオフラインで気軽に実習生が遊びに来れる場も福岡で作りたいと思っている。
そこでは、仕事での悩みを言える場所であったり、友達が訪れて楽しくおしゃべりできる場にしたい。

そして技能実習生が楽しく働ける事例をたくさん作ることができれば、今起こっている技能実習の問題もなくしていけると思う
技能実習の悪いとこばかりがメディアで報じられるのではなく、いい部分が取り上げられる社会にしていきます。

最後にもし一緒に働きたいと思ってくださる方がいたら、こちらから日本語教師の募集を行ってるのでご連絡いただけるととても嬉しいです!