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今から遠く昔、とある山に1人で暮らすおじいさんは今日もいつものように薪を売るため山を降り町へと出かけました。
しかし薪はほとんど売れず、しまいには雨が降ってきた為おじいさんは仕方なく山に戻ることにしました。

風呂敷に大粒の雨が当たる音が聞こえ始めすぐ、風呂敷から水が滴るのがわかります。
「薪がダメになってしまうなあ…」ぽつりとおじいさんが呟きます。

その時、、、「？？？」

来た道を引き返すおじいさんは目を疑いました。
先程まで人で賑わっていた町から人は消え、豪雨とも言える大雨の叩き付けるような激しい音から微かに聞こえるのです。

女の子の泣き声が…

そしてその声がする方にはしゃがみ込み顔を隠す裸の女の子がいるのです。

この大雨、そしてほとんど売れず残った大量の薪を背負うおじいさんは考える間もなくその女の子を家に連れて帰りました。

町外れた山奥にぽつりとある3畳ほどの小屋。
ここがおじいさんの家です。

どれほど時間が経ったでしょうか。数分のような気もするし、何時間も経ったような気もする…

泣きやんだ女の子は言いました。
「どうして私を連れてきたの？」

おじいさんは少し戸惑ったがすぐに返事をした
「お前を助けるためだ」

女の子は不安そうに言った
「ほんと？」

おじいさんは困惑したが言った
「ああ本当だとも」

すると女の子はずっと握りしめていた両手を見せました。そこには、おじいさんでは一生かけても手に入らない【金貨】が握られていたのです。

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