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【りむすびnext⑥】服がダサいだけで対象外にするべからず〜原石と出会うコツ|50代の再婚

タイトル回収するまでもなく、お察しのとおり、私の再婚相手は服装が稀に見るダサさだったんです。20代初婚だったら、内面まで見ずに服装だけで対象外になっていたことでしょう。

7年前からの知人なので、決してオシャレではないことは百も承知だったのですが、初めてふたりで食事に行った時、そして2回目の家に行った時の服装には、「これは一体どこに売っているんだ。」とロックオンされて目が離せませんでした。

具体的に書くとですね。
1回目に会った時は会社に来ていく白いYシャツにベージュ系の前あきファスナーのニット、そして、お尻が長く見えるオジスラックス。
さらに、ちらりと見えるベルトがですよ。金具のところが金で縁取られていてカチャって装着する父親が昔使ってた、デパートの4階紳士売り場に売ってるようなアレです。

もともと服装を期待はしていなかったですし、覚えていた記憶よりもはるかに背が高かったので、「服変えたら見た目はナシ寄りのアリかも」と、食事の帰りに後ろ姿を上から下までチェックしたことを鮮明に覚えています。

そして、これは最上級のダサさだと確信したのが2回目、家に遊びに行った時のこと。
駅の改札で待っててくれたのですが、そこにいたのは、ノルディック柄(というと聞こえはいいが)の丈が短いセーター(ニットではなくセーター)に前回と同じスラックス、そしてちらりと見えるインナーが、なんと白のポロシャツ。第一ボタンまでしっかり留めて恥ずかしそうに立っているではないですか。

もし、この服装にこだわりを持っていたらちょっと一緒に歩くのはきついかも..
つまりはおつきあいするのは難しい..
服を総取替えしていいか今日絶対に確認しなくては先に進めない。
そんなことを思いながら家に遊びに行きました。
(家がすばらしかったことは前掲

ポロシャツの話もう少ししてもいいですか。なぜ冬にポロシャツ?!と思っていたのですが、ノルディック柄のセーターの袖口から白いなにかがちらりと見えているではないですか。つまりは、長袖の白いポロシャツだったんです。後にも先にも人生で長袖のポロシャツを着ている人を見るのは、小学校受験のお教室でしかありません。

いきなり服をディスって傷つけてしまってはよくないので、場が和んだ頃におそるおそる「この服って気に入ってるの?」と聞くと、「何着ればいいかわからなくて大学の時からのを着ている」と。聞けば、品物はオンワードなどいいものなんですよね。

「背も高くてすらっとしてるからユニクロとかでも十分かっこよくなると思うんだけど、お洋服プレゼントしてもいい??」と聞くと
「わーーー、うれしい。なんでも着る」と無邪気に喜んでいたので、容易にクリアできるハードルとなりました。

最初だしユニクロよりちょっと良い服にしようと、息子がよく使っている通販で服をプレゼント。私もメンズの服に自信があるわけではないので、黒、白、グレー、ネイビーあたりを無難に購入し、着せ替えると、スタイルがいいだけあって似合うんですよね。

クローゼットを全部確認したところ7割方さようならでしたが、意外と使えそうなパンツもあり、以後スラックスとおじベルト禁止令、彼としてはなにがダサいのかわからないまま、言われた通りの服装を着てくれるようになりました。

それでも、目を離すとTシャツをインしてしまうので「出した方がかっこいいよ」と褒めて育てる。

ランニングする時、会社用のふくらはぎまでの紺色の靴下を履いていたので、くるぶしソックスをプレゼントしたんですよね。すると、慣れてないのか違和感があるようで、「こんなに短くていいのかなぁ」と何度も出かける前に練習だと言って履いてみていました。
ここまで来ると、一周まわってかわいくなってくる。
 
髪の毛も動物の斑みたいに部分的に白髪の塊があるので、おでかけの時には、シュッシュっと髪染めをスプレーしマイナス5歳に。
服がダサすぎるのと、当初目を合わせて話せなかったがゆえに、顔のパーツまで目がいかなかったのですが、よくみれば切れ長の目で瞳が茶色で鼻筋も通っているし肌もきれい。

私との関わりに慣れてくると次第に目も合うようになり、いまやすっかり、スラっとした背の高いこぎれいな理系メンズに変貌しています。外見がよくなると内面がさらによくみえてくるんですよね。ということで外見も大事。

と、熱く長く語りましたが、何が言いたいかと言いますと、初見でダサくても変える余地があるならば内面を見るべしということです。
そんなこと、誰しもわかっていることだとは思いますが、私はなんだかんだビジュアルに心が引っ張られがちなので、「ポテンシャルありの原石」に可能性にかけて彼に踏み込んだのはチャレンジでしたが大正解でした。
内面はこれまで培ってきた蓄積だから変わらないけれど外見はすぐに変えられますものね。
 
ある意味、ダサくいてくれたおかげで誰かの目にとまらず残っていてくれてよかった!!サンキューノルディックセーター。
ちなみに、このセーターは彼が大学生の時にお母さんが海外のお土産で買ってきてくれたものだったそうです。このご縁はお母さんが引き合わせてくれたと言っても過言ではありません。上手に組み合わせて来冬活用してみましょう。


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