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なぜあなたの1on1はうまくいかないのか

1on1(ワンオンワン)は、マネージャーと部下のコミュニケーションを深め、問題を早期に発見し、キャリア開発を支援する重要な機会です。しかし、多くの場合、この貴重な時間が効果的に活用されていないのが現状です。なぜ、あなたの1on1がうまくいかないのか。なんとなく課題感を持っている人は、いくつかのポイントを見直してみると良いかもしれません。

1. 準備不足

多くのマネージャーや部下が、1on1を即興のおしゃべりの時間だと考えています。しかし、効果的な1on1にはしっかりと準備が必要です。テーマを事前に決めておらず、話し合うべき重要な点を整理していないと、時間を無駄にしてしまいます。理想的には部下の方からテーマを持ち込む方が良いです。1on1は部下のための時間なのです。

2. 頻度の問題

1on1の頻度が適切でないことも、効果を損なう原因になります。頻度が少なすぎると、タイムリーな問題解決や継続的なフィードバックが難しくなります。逆に、頻度が多すぎると、有意義な話題がなくなり、形骸化してしまう可能性がありますが、頻度が少ないよりは多い方が良いです。3ヶ月に1回、1時間の1on1をやるよりも、毎週15分とか隔週で30分とかやる方がおすすめ。コミュニケーションは頻度が重要です。

3. 一方通行のコミュニケーション

1on1は双方向のコミュニケーションの場であるべきですが、マネージャーが一方的に話し続けてしまうことがあります。部下の意見や懸念を聞く時間を十分に設けないと、真の課題が明らかにならず、信頼関係も築けません。マネージャーはとにかく1on1は部下のための時間であるという意識を強く持って話を聞く姿勢が大切です。

4. フォローアップの欠如

1on1で議論された内容や決定事項が、その場限りになってしまうことも多いです。次回の1on1までに進捗を確認したり、約束したアクションを実行したりするフォローアップが不足していると、1on1の価値が大きく低下します。必ず、終わってからネクストアクションはこれだよね、という確認をしましょう。最近はAIもあるので、発言ログをAIに投げてメモやネクストアクションを抽出するのも良いと思います。

5. 深い議論の回避

難しい話題や不快な問題を避けがちになるのは人間の性です。しかし、1on1は、まさにそういった深い議論をするべき場です。表面的な会話に終始し、本質的な問題に踏み込まないと、1on1の本来の目的を果たせません。冷静に仕事を振り返ったり、うまくいったこと・いかなかったことなどを振り返る機会として活用し、部下に内省を促すように関わり合うようにします。

6. キャリア開発の軽視

日々の業務や短期的な目標に焦点を当てすぎて、長期的なキャリア開発について話し合う時間を設けないケースも多いです。部下の成長やキャリアビジョンについて定期的に議論することは、モチベーション向上と人材定着に不可欠です。いつまでにどうなっていたいのか?ということを意識しながら1on1で定期的に振り返ることですごく良い1on1になっていくはずです。

改善に向けたチェックリスト

  1. 事前に議題を決め、両者が準備して臨む

  2. 適切な頻度を見つけ、定期的に見直す

  3. 部下の話を積極的に聞く姿勢を持つ

  4. 議論した内容や決定事項を記録し、次回までにフォローアップする

  5. 困難な話題にも正面から向き合う勇気を持つ

  6. 短期的な業務目標とキャリア開発のバランスを取る

これらのポイントを意識し、継続的に改善を図ることで、1on1の質を高め、チームの生産性と満足度を向上させることができるでしょう。ぜひ試してみてください。


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