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保育士日記 〜おねえちゃんがすき〜

ちょっと人見知りで、ニコニコしているけれど困った時には自分の髪の毛を引っ張ってしまうRくん。人を叩く事も押す事もない。


もうすぐ2歳になる彼は、おやつや給食の後はイスを戻したり、濡れた手を、手の甲まで自分で拭くことを知っている。


はじめは、いい子じゃなくてもいいのにな、なんて保育者らしからぬことを思ってしまうくらいだった。


そんな彼が唯一暴れるのが給食の時。


嫌いなものは口から出すし、まずご飯と豆以外食べない。笑 横に向いて座ったり、後ろを向いたり最後は椅子の上にしゃがむようにする事もある。


そんな姿が面白いし、そういう時は保育者がそばで食べられるように援助するものだから、余計こちらの対応を楽しむようにテーブルからイスを離したりする。


それでいいんだと思う。


給食の時は保育者が近くにいて、僕だけの先生になってくれる瞬間がある。そんな時間が必要なのであれば、とことん付き合っていきたい。



そんなRくんが、午後のおやつの後、外を見たがっていたので抱っこして手伝うと、おねえちゃんがいた。きっとお姉ちゃんの声が聞こえたんだと思う。



おねえちゃん観察はしばらく続いて、もう満足かな?と思ったのでそろそろおもちゃで遊ぶ?と聞いてみると、んーんと言う。それからまたしばらく抱っこされながら網戸にへばりついて、おねえちゃんを見つけては、「あ!」「おねえちゃんいたねぇ」のやりとりをした後、「あ!おねえちゃんとタッチしてお部屋(あそび)戻る?」と聞くと、笑顔で足をバタバタさせたので、一緒にテラスへ出てお姉ちゃんを呼んだ。おねえちゃんはすぐにとんできてくれて、タッチしてぎゅーした後、バイバイして自分で部屋に戻ることができた。



Rくんはねーねが好きで、ねーねもRくんのことが好き。


保育園にいる時間が、少しでも安心できれば、それで嬉しい。


4月の月案でよく書かれる言葉に”安心”という言葉がある。4月は場や担任、生活リズムが変わるためだ。4月の中旬くらいから、外出自粛要請が出て、状況もガラッと変わった。子どもたちは、そういうことに敏感で、4月の月案は多分6月まで引っ張られると思う。


わたしの中で、子どもの安心とは、拠り所。


不安になったときや、寂しくなったときに、拠り所で気持ちをチャージして、満たされたらまた自分から出ていける。子どもにはその力があると、わたしは信じています。その体験をたくさん積んでいこうね。



やさしいRくん、だいすき!


その子らしく、のびのび育っていけますように。








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