人を思い続ける力の、継続方法。

思いやりの継続方法について、まとめてみました。


【思いやりエネルギーとは、人との「間」の潤滑油】

相手との関係を柔らかく保つ思いやりとは、一種のエネルギーであり、不足すると人格型というものが顕れてくる。

人格型というのは、その人の本性だと考えられることが多い。優しいタイプもいれば、荒いタイプもいる。だから、エネルギーが不足し人格型が顕れても、他人に好印象を与える人格型であったならば、周囲も幸せになりやすい。

ただそれでも、状況によって臨機応変するための「潤滑油」となるエネルギーは必要である。人格型とは、思考、ふるまいなどが繰り返され固体化した概念。潤滑油なしでは、接客マニュアルを見たまま繰り出すようで、いつかは融通が利かない場面も出てくる。

一体どうすれば、思いやりを継続しやすくできるのだろうか。


【エネルギー消費がどこで起きているか】

供給と消費で、一番枯渇に関係する問題は、消費の方にあると考える。
供給は「リラックスする」といった、緩やかな自然自己回復しかないと考えている。物理的にカンフル剤などの物理回復もあるが「身体は元気。アタマは、ぼんやり」の感があるために、ここでは関係ないものとする。記述した以下2点(AかB)のとき、供給が追いつかない状況が発生する。

A:即席人格型を持ち合わせのエネルギーで作り上げるとき。

B:対応すべきタスクが膨大、又は高速で捌かなければいけない状況。


【Aに関して】

自身の持っていない人格型を短時間で作り上げるには、エネルギーが要る。例えばの話。経理担当の人間が「30分だけで良いから、担当が到着するまで、来客と世間話をしてくれない?」と、接客を無茶振りされたとする。きっと慣れないぶん無理矢理にでも、笑顔と高い声を出し、何か話題を少しでも考え、即席の人格型を作り上げるだろう。

さて、型が継続している間はなんとかでも、それが終われば疲れてしまう。さらに造形精度と、今後の頻度によっては、時間とともに型は消滅してしまう可能性がある。

【Aのエネルギー節約方法】

小さくても、いくらかの人格型をあらかじめ持っていれば、即席人格型を一から作る必要性も減らすことができる。道具はたくさん持っておくと、その場対応がしやすくなる、ということである。爪切り専用のハサミでも紙は切れ、ロケットペンシルの先っぽでも、文字は書くことができる。

もしそれが不格好だと思えば、普通のハサミやシャーペンにアップデートするのも手である。気付きとそれに伴う行動があれば成長であり、さらなる改善が見込める。


【Bに関して】

後者はシンプルに物理的&行動的な忙しさによるものである。車をかっ飛ばすのならば当然、ガソリン消費は激しくなる。それと同じことである。ただ、人間は車のように、内部機構がしっかりしているわけではない。車であればかっ飛ばせる場面でも、人間の場合は粗が出てしまうかもしれない。そのときに、エネルギー浪費が発生する。

【Bのエネルギー節約方法】

タスク処理の仕組みを確実なものに近づける。或いは、粗を認める。この対処法が考えられる。

前者は「考えずに行動するために、仕組みをしっかり考え、それに近づける努力をする」である。考えなくても済む仕組みを、無意識レベルに実行できてくると、その行為は自然となる。エネルギー消費も少なく済むようになる。また、余ったエネルギーを他に注ぐことができるようになるだろう。

後者は一見、理想的でない。しかし「認める」ということは大事である。もし限界を乗り越えられる体力があるならば、別に認めなくても良い。しかし、人である限りは、どこかで限界が現れる。いつかは認めなければいけないのだ。
「認める」とは、現状を保持するための、宣言のようなものである。タスクの品質に影響はするだろう。しかし、エネルギー不足による内部崩壊が引き起こされることよりも、思いやる力を継続していく方がなにより大切である。


【小さくても、世界をまるくしてみよう】

周囲の関係だけでも、柔軟に「まるく」することができれば、きっと気持ちの良い関係を築けると思います。
それこそ、思い続けることができる限り、なのです。


おわり。

見上げれば大空が。見下げれば大地が。 俯瞰の位置では、多くを見ることができる。