魔球 東野圭吾
唐突に今日から本を読んだ感想をnoteに記す
特に小説について語り合う友もおらず、
仕事で慣れぬ土地に住んでおり、
ならここで書き尽くしてしまおうと思った。
まず、何故 魔球 を読んだのか。
別に私は野球の経験者でもファンでもない。
なんなら、東野圭吾さんは苦手な分野である。
(この理由は、過去経験からあるけど)
ただ好きな分野の小説だけ読んでいても
自分の幅が広がらないと思っていたため
東野圭吾さんの書いた本を手に取っただけで
どうせなら講談社文庫分を1番古いものから
順番に読もうと決めた自分のルールに従った。
さて、本題の感想だけれど
一言でいうと胸が苦しかった。
話は、高校野球の将来有望選手 須田武志 が
選抜試合大ピンチのシーンから始まる。最後に見せた大暴投。試合には敗退。それから、数ヶ月後にバッテリーを組んでいた相方 北岡 が殺される。そんな事件が起きる傍ら、大企業に爆弾が仕掛けられる。刑事、武志の弟、チームメイトこの3つの視点を中心に話が展開していく。2つの事件が繋がっていき、クライマックスへ。
正直、話の展開的に 北岡を殺した犯人はこいつなのではないか、この人物はこう関連してるんじゃないか、と想像できた。基本合っていた。
ただ、大きく驚いたのは 武志 視点で語られる場面など一度もなかったのにもかかわらず、読み終わった後に 武志 という少年に対して様々な感情移入をしているということ。
それほどまでに 彼の信念 彼の行動力 彼の実力 が飛び抜けていたんだと思う。
今回は、ミステリーではあるが
須田武志 という天才投手の語られぬ生涯を
描いた小説な気もする。
まあ、私だけかもしれないけれど。
特に最後の事件から24年の時が経った時、
弟が最後に語るんだけれど最後の一文が
最高に響いた。(この時点で私は武志を好きだったから特にね)
「永遠に消えないのだ。青春を賭け、命を賭けて、私たちを守ろうとした人がいたことだけは。」
はあ。武志ファンとして(急にヲタク)は
重い一文、いや重い一撃。
東野圭吾さんや、やってくれたな〜〜と
心の中で10回は繰り返した。
東野圭吾さんや、やってくれたな〜〜
noteで吐き出せたからだいぶ楽になった。
こうみると苦手といいつつ、東野ワールドに染まりつつあるのではないかと思う。単純だ。
まだ時間があるから、次の十字屋敷のピエロも読んでみようかな。はあ。
お疲れ様でした。読了。