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移動することそのものが好きなもので

 私は旅行やお出かけが好きですが、観光や飲食、ショッピングなどといった楽しみ方のほかに、移動することそのものが好きであります。ランニングはするし、散歩しても一度もどこにも寄らずに歩きとおすし、自転車はママチャリで銀座まで行きますし、車やバイクに長時間乗っていても楽しいし、バスが走っていても歩くこともあるし、気分が乗っている時は電車の駅間さえ歩きます。この癖はおそらく、幼少期に引っ越しが多くて新しく住む街を少しでも冒険したい!と思ったのがきっかけだった気がします。

黙々と移動していくことは私にとってはマインドフルネスなのでしょう。私が楽しんでる理由を考えてみましたので、少しでも共感してもらえる人が増えて下されば幸いです。

私の好きな移動は下記の要素がしっかり入っていることです。


①街並みや、新しい景色が見える

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 移動の醍醐味は景色がどんどん移り変わっていくことです。ランニングや自転車の際はスポーツとしての要素もありますが、全ての移動に共通する醍醐味としては景色です。景色は必ずしも風光明媚を指すものではありません。私は幼少期の引っ越し経験から、街並みを見ていくのが大好きなので、その土地の街並みから街の成り立ちや人々の暮らしを想像します。私は関東近郊居住なので、都心からある程度離れたところであれば、ここは駅を中心として成り立っているのか、旧道沿いの商店街が今も残っていてそこが中心なのか、車社会なのか、住むなら高台か平地か。。。特にパッと見はド田舎だけど東海道線が走っているから実は駅徒歩一分だと東京まで結構近い、みたいな発見があると住んでみた妄想をしてワクワクしたりします。畑が中心の街なら、その作物を地域のブランドとして立ち上げて売っていこう!みたいな気概が感じられたら尚好し。そういった風景が見えたとき、ただ通り過ぎただけの街が、少し身近に感じられます。


②ローカル感を肌で感じられる

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 私は生まれたころからすでに新幹線は九州から東北まで走っていて、メジャーな高速道路はほとんど張り巡らされていましたので、高速で移動できることが当たり前だと思っている高速ネイティブです。だからこそ自分の旅はじっくり下道が多いのです。東海道はバイクで静岡まで下道で行きました。そうすると途中の寄っていないが宿場町として名前だけ知っていた街もなんとなく肌感覚で記憶に残っていたりします。知らなかったけど通ってみたら気になった場所は宿で調べて帰りがけに行ってみたりもします。また、電車も鈍行を使うと、行商のおばちゃんが乗ってきたり、地元の高校生が乗ってきたりと、結構楽しいものです。鈍行で長距離乗っていると同じ名前の路線でも途中で乗り換えが発生します。すると次の電車でも同じような人たちが同じようなポジションでまた乗り出すこともあります。駅の自販機が微妙に地元仕様だったりもします。

あと、行きにゆっくり行くと、帰りの高速ビュンがすごく気持ちよく感じます。


③ちゃんと景色が見える乗り物である

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 高速道路や新幹線はできるだけ直線的に、早く、快適に移動するために、山を切り開いたり、地下に潜らせたりして建設されます。そのため、トンネルとか防音壁で道中あまり景色が見えないことも多いかと思います。また、外の景色が見えたとしても街並みが見えることはあまりないので、①で述べたような楽しみ方はあまりできないです。そのため、下道の車、バイク、鈍行列車のように街のど真ん中を突き進める乗り物を選択します。

 また、これは鈍行電車に言えることですが、都心近郊電車はほとんどがロングシートのベンチになってしまい、混んでいると景色があまり見えないことがあります。そう言った車両ではあまり楽しめないことが多いです。そのような場合は逆に新幹線のシートのほうが景色を楽しめますので、選択肢から外れることもあります。


④傍若無人に寄り道、進路変更できる

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 目に映った興味のあるものを、興味のあるがままに見に行って、飽きたらまた進む。こういうわがままこそがプライベート時間の醍醐味ですよね。下道の車やバイクだとそれが可能ですが、実は運転へのアドレナリンが出ていたり「停めるところがない」などと思ってそのまま通り過ぎちゃうこともしばしばあるのも事実。私調べでは、移動スピードが下がれば下がるほど寄り道への抵抗は少なくなるものと思います。ランニングや自転車に乗っていると目の前に見えたお店でもすぐ入れますよね。でも散歩しているともっと視野が広がって、ショーウィンドウまで見えてくるので、もって気軽に寄り道できるのです。この性質と、訪れる場所との相性を見比べてベストな移動手段を選択すると良いのかなと思います。

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