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全てのコンビニ店員に、幸あれ

おつかれさまです、カワチです。標題につきまして。
年の瀬とは全く関係ないテーマです。

実は私、スーパーのレジやコンビニで働いた経験がありまして、なんやかんやで約5年ほど小売の現場の世界にいました。ただ単純にアルバイトとして働くだけでなく、コンビニではひとつの店を管理して回すという立場も経験しました。(短い期間ですが…)私自身、リテマケ検定(販売士)の2級を取得していることもあり、小売に対する知識や経験は普通の人よりはあるのでは?と感じています。

そんな私が、今回はコンビニの従業員という立場に着目して、思うことをつらつらと書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

従業員の仕事の多様化

みなさんが想像するコンビニの仕事って何があるでしょうか。レジ、品出し、掃除…と色々あるでしょう。前述しましたが、どことなく、誰でもできそうな仕事…と感じている人もいると思います。一方で、皆さんの想像以上に従業員の仕事も増加、多様化しています。大きく3つにまとめてその理由を考えたいと思います。

・コンビニ自体の商品・サービスの多様化
コンビニ商品の多様化を考えると、初歩的なものではホットスナックや肉まん、おでん、コーヒーといったような店で作って販売する商品があるのとないのとでは、従業員の業務量が全然違います。加えて、最近ではイートインスペースを設けているコンビニが増えつつあり、その掃除や管理もしなければいけません。また、クリスマスケーキやおせちなど、季節ごとのイベント商品の予約販売などもメジャーになっています。コピー機やATMの管理等もこの1つかもしれません。

・急速なコンビニの「窓口化」
街中にたくさんあるコンビニは世の中の様々な消費者サービスと消費者の接点としてちょうど良い存在です。また、コンビニ側もそれを来店の動機と捉えているため、コンビニの「窓口化」がどんどん進んでいます。
例えばわかりやすいもので言うと、切手ハガキ販売・宅配便の受け取りや発送・チケットの発券・公共料金の支払い・保険の加入・CDやゲーム商品の予約などがあります。
また、違う視点で言うと、支払い方法の多様化も消費者サービスと消費者の接点にあたると考えられます。現金やクレジットカードの他に、様々な電子マネーも利用が可能ですし、新しい決済方法の導入も比較的早いです。

・異業種とのコンビネーション
上記2つに加えて、最近では異業種とのコンビネーション店舗が生まれています。例えばわかりやすいのはドラッグストアですが、スポーツジムや雑貨店・お土産屋さんとのコンビネーションや、賃貸サービスとコラボして借りる部屋の鍵の受け取りができたり、コインランドリーとコラボレーションしたりしています。

変化に伴って、従業員の仕事内容もどんどん、増えたり変化していきます。私は、コンビニ店員は世間の変化にいちばん柔軟に対応しないといけない職種だと思っています。小さい変化から大きい変化まで、どんどん脳みそをアップデートしていかないとそもそも仕事にならないのです。また、これだけサービスが多様化すると、ひとつのことに集中して周りが見えなくなるとうまくサービス提供できないし、仕事に対する責任もどんどん大きくなります。コンビニ店員って案外難しい仕事です。

「下に見られている」という事実

これはよく言われていますよね。特に日本では小売とか接客のサービス業で「お客様は神様だ!」という言葉があったりして、利用客と店員が対等な関係というのはなかなか実現が難しいのではないでしょうか。
私も、下に見られているだろうな〜という実感することが多々ありました。なぜこうなるの?ということを考えると以下のような理由が挙げられると思います。

・存在が普遍的になりすぎている
今、コンビニって大量にあります。良くも悪くも「あって当たり前」の存在になっているので、利用客側としてもレア感というか、サービスを受けるありがたみを感じにくくなっているのではないでしょうか。また、先ほども書きましたが、存在が普遍的すぎて「誰でもできる仕事でしょ」と思われがちということも言えます。

・非正規の従業員が多い
コンビニはアルバイトやパートの従業員が圧倒的に多いです。これは、利用客、特に働くオトナによっては「所詮バイトでしょ?」という視点で見られてしまうことに繋がります。従業員が学生アルバイトの場合などは特にこの可能性があります。
また、正社員と比較して、従業員が働くことへのモチベーションを保つのが難しいということも言えます。これは店側に責任があるところですが、サービスの質を高く保ち、「所詮バイトでしょ?」と思われないためにも、きちんとトレーニングする必要があります。

・「お客様は神様です」は「店側」のセリフ
「お客様は神様です」というのは、調べてみると歌手の三波春夫が生み出した言葉だそうです。最近、カスタマーハラスメントや悪質クレーマーが話題に挙がることがありますよね。私は、これは「お客様は神様です」を勘違いしてしまった顧客が引き起こすものだと考えています。
小売や接客のサービス業は、そもそもお客様がいないと成り立たないという性質があります。完全にBtoCの世界です。「お客様は神様です」という言葉は、「お客様は大切な存在だから、神様だと思って、丁寧に接しよう・もてなそう」という店側の努力や心意気を表したものであり、利用客側がこの言葉を振りかざして従業員を下にみたり、店側を黙らせる、というのはお門違いな話であると私は考えています。

コンビニ店員の待遇

仕事は多様化しているのに下に見られている。このような境遇を考えると、現状の社会はコンビニの業務及び従業員を過小評価しているのでは?と感じてしまいます。もう少し待遇をよくして、社会的な地位をより高くすることが必要なのではないでしょうか。
一方で、その変化を実現するには現状の店舗ごとのフランチャイズ運営の方式だけでは限界があります。店舗ごとに予算や売上、利益、人件費を考えて運営する方法では、コストを削減したい店舗運営者は、相当売上に余裕がない限り賃金を最低限にするはずだからです。
法律の改正という手もありますが、コンビニ本部側は本部からの補助や24時間経営の廃止、省人化できるシステム開発を通して、もう少し従業員ひとりあたりの待遇がよくなる努力をしてほしいと思います。
どの業種にも言えることですが、賃金をはじめとした従業員の待遇を上昇させ、質の高い仕事を求めるということが、特に今のコンビニには必要だと思います。

まとめ

長くなってしまいましたが、今回はコンビニ、特に店員について私の思うことを書きました。身近すぎる存在のコンビニについて、ちょっとでも考えていただく機会になれば良いと思います。

世の中の全てのコンビニ店員に幸あれ!!!!

今日はこれで終わります。最後まで読んでくださってありがとうございました。
カワチ

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