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短編小説 他人の都合より自分の大切なもの

こんばんは。
今日は短編小説を発信いたします。

この小説の要点は以下の2つです。

  • 中には自分の都合だけで相手を見ている人がいる

  • そういう人は避けることを最優先して、自分の大切な人との時間を幸せに生きる

「おい、2軒目行こうぜ。まだ10時くらいだろ。」
「いや僕はもうこれで。」
「なんだよノリが悪いぞ。そんなんだから友達が少ないんだよ。もっと飲まなくちゃダメなんだよ。全くこれだから内気なやつは困るんだよ。せっかく誘ってやってるっていうのに。」
 別にこちらが誘ってくれと頼んだわけではないのに。それにさっきも自分の自慢話ばかりで、こちらの話は聞こうともしなかった。
「いや僕はこれで十分です。ではお先です。また来週事務所で。」
 そう告げると足早に歩き出す。
「おっおい。」
 これで良かったんだ。これが良かったんだ。今までは仕方なく、あの人に付き合ってきた。楽しむもない時間だったのに、断ると悪いと思っていたから。
 でもそんな時間をいくら繰り返すのか。

 僕にも僕の生活がある。大切な人もいる。その人との時間を犠牲にしてまで行かないといけないものなのか?

 いやそうじゃない。僕がこれまで断れなかっただけ。相手に悪いと言いつつ嫌われることを拒否していただけ。
 でもあの人に嫌われたところでどうにかなるのかと考えても、僕の人生どうにも変わらない。僕が断ったら次の相手を見つけに行くだけだろう。

 それより僕は自分と大切な人との時間を選ぶ。最近結婚したパートナーや数は少なくても心許せる親友。
 あの人は友達を量で数えているけど、僕は深さで考える。

 月曜日、朝のあいさつをすると金曜日断った先輩はこちらを睨み付けるだけで何も言わなかった。なぜ睨み付けるのか、それは悔しかったから。自分の都合を押し付けられなかったから。
 もうそんなことどうでも良いよ。
 それより大事な人がいるんだから、そこに目を向けて。

「金曜日帰ったな。もう誘ってやらなくても文句を言うなよ。」
 恨みをぶつけるように、オフィスで昼食の休憩時間、みんなが出た瞬間を見計らって感情をぶつけてきた。
「あっ、良いですよ。誰か他の人を誘ってあげてください。」
 もう相手は何も言わず去って行った。
 そうか、やっぱり相手はこちらを留めたかった。
 でも断られたくらいで、人を睨み付けるような人。そして自分の感情を相手の気持ちも考えずにぶつけてくるような人。しかも誰もいない時を見計らって。
 そんな人と過ごす時間よりももっと楽しく過ごした方が良い。
 
 これからは何が1番大事なのかを考えないとな。自分と大切な人の人生なんだから。

いかがだったでしょうか。自分の大切な人、自分が幸せにしたいって誰でしょうか?
振り返っていただけると幸いです。
フォローやスキもよろしくお願いします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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