見出し画像

【1分で読める心理学:女性同士の『マウンティング』に関する分類研究】

 こんにちは(o・ω・o)カエルです。
 
 面白い論文に出会ったので紹介する回です。

『マウンティング』
 今やこの言葉を知らない人は少ないのではやいでしょうか。

マウンティングとは、人の関係性の中で「自分の方が立場が上」であると思いたいために、言葉や態 度で自分の優位性を誇示してしまう現象

本論文より

「人より優位な立場でいたい」「主導権を持ちたい」「敬われたい」もしくは「無意識に
」などなど。
 対人関係において意識的優劣を感じさせてしまう行為全般のこと。
 
 本論文を作成したお茶ノ水大学では、女性同士のマウンティングにおけるキャラクター属性マウンティングの性質を分類分け。
 具体的な言動例まで作成してくれています。

 女性社会で行われるマウンティングキャラクター属性は、

<伝統的な女性としての地位・能力を誇示する>
<人間としての地位・能力を誇示する>
<女性としての性的魅力を誇示する>

 の 3 つの上位カテゴリーに分類されるとのこと。
 また、それぞれに得意なジャンルと苦手なジャンルがあり、
 三属性はまるでジャンケンのように三すくみ状態になっているそうです。

 なお、「男性は?」という疑問に対しては以下の考察がされています。

男性役割の場合は、職業上の成功と達成と、肉体的・精神的強さと独立心は矛盾せず、仕事でいい結果を出しながら健康的な肉体を手にすることはできる。
そのため、男性のあいだでみられるマウンティングはシンプルなものになり、すぐに勝負がつくか、あるいはマウンティングそのものが起こりにくいと考えられる。
一方で女性では、競争や格付け争いは複雑化する。
例えば従順な専業主婦であると同時に、バリバリと仕事をこなすことはできないし、1 人で生きるのに十分な経済力を身につけつつ、女性としての性的魅力をアピールし、男性の経済力に頼って生きていくことはできない。
そのため、ある側面では負けるがある側面では勝てるという状況が頻発する。
このようなことから、男性同士よりも女性同士におけるマウンティングが多いようにみえるのではないかと考えられる。 

本論文より

 女性社会の人間関係のほうが男性と比べ複雑。というのは概ね一般的見解と同様ですが、このような背景があるという考察を読むと腑に落ちますね。
 マウンティングそのものが無い方が、双方にとって良いことだとは思いますが……。

 ちなみに。

マウンティングとは本来、サルがほかのサルの尻に乗り、交尾の姿勢をとるなど、動物社会における順序確認行為を指す(大辞林、2019)。
女性同士のあいだでみられる対立についてマウンティングという言葉を用いたのは[瀧波・犬山(2014)]が最初とされ、Googleにおける単語の検索回数を調べるGoogle Trends でもマウンティングの検索回数は2014 年4 月頃から急増しており、近年注目されている現象である。

本論文より

 とのことなので、女性間の対立関係図を皮肉ったような表現になっています。
 実際に皮肉的表現なのかは定かではありませんが、理性的で建設的な現象とは捉えられていないことは頭に置いておきたいですね(o・ω・o)


ここから先は

0字
心理学から腸活・細菌学まで。 狭いようで広い知識を1分で読む。 時間のない人向け。

1分で読めるnoteのまとめ それぞれは全部無料で読めます   読んでみて「これは価値がある」と思えたら、100円投げ銭してくださいませ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?