見出し画像

「保守VSリベラル」の構図より、「国益になるかVSならないか」の構図が良い

当ブログでは、世界の政治・経済ニュースをウォッチし、ど素人目線で分析を行っている。

今回は世界のニュースというより、国内政治の問題「保守VSリベラル」について考えてみる。あまり色眼鏡をかけられたくないので、できれば避けたいテーマであったが、安倍氏亡きあと内政において最大の問題となるのが「保守票の行方」であるから、これを機に取り上げてみる。

保守 VS リベラル(左派)の構図はあまり生産的ではないと思う

個人的には「保守(右派)」「リベラル(革新・左派)」という分類があまり好きではない。そのレッテル貼りは日本国民を分断させど、協力させることはない。その区別に、あまり生産的なものがあるとは思えない。

また、保守的な考えに傾倒すればするほど(あるいは左派的な考えに傾倒すればするほど)、思想は先鋭化し、広がりを欠く。広がりを欠く思想が、民主主義国家において時代を変えるパワーにはなりえない。その点においても、やはり右派だ左派だと騒ぐのは生産的とは思えない。

日本は世界最古の歴史を持つ国である(注:中国は何度も王朝が入れ替わっている)。長い歴史を持つゆえに、その貴重な伝統は重んじて未来に伝えていった方が良いと思う。けれどもそれは、私が保守であるからというわけではなく、「それが日本の勝ち筋」だと思っているからである。

そう、「保守(右派)か、リベラル(左派)か」というよりは、「日本が強くなるのに役に立つのか VS 立たないのか」、「長期戦略にかなっているのか VS かなっていないのか」、「実現可能なのか VS 可能でないのか」といった観点で論じる方が、日本の将来にとっては遙かに重要だ。さまざまなニュアンスが含まれるが、一言で言えば「国益になるか VS ならないか」ということである。

漂流する保守問題


とはいえ、安倍氏が持っていたとされる国民の3割近い「保守の岩盤支持層」というものが、現実には存在する。

安倍氏亡きあと、この票の行方がどうなるのかということは、日本の政治に大きく影響するため、保守派ではない一般国民にも、実は全く無関係というわけではない。

安倍氏よりも遙かに右寄りの主張をする方々も、「安倍さんが言うならまあ仕方ないか・・・」となっていた部分がある。安倍氏の死亡により、どんと重く乗っかっていた漬物石を失った保守は漂流し、分裂するばかりでなく、一部は更に先鋭化して過激になっていく可能性もある。

安倍さんが右翼の軍国主義者だと罵る左派系メディアもあったがとんでもない。安倍さんなんて穏健も穏健、他の国にいたらせいぜい中道右派ぐらいである。退任時には、ニューヨークタイムズにも安倍氏はリベラルな日本を作り上げたと評されている。安倍氏の死亡により懸念されるのは、もっと先鋭化した保守の声が上がる世の中になるかも知れないということだ。

下記「保守漂流の危機」記事に、安倍氏の保守に対する見方が述べられていた。

生前の安倍氏は周囲に「保守はなかなか団結しない」と漏らしていた。

時事通信記事より

”生前の安倍氏は周囲に「保守はなかなか団結しない」と漏らしていた。”

このように、安倍氏自身も保守の不安定さを認識していたようである。安倍氏はなかなか団結しない保守を団結させていた。それが、なくなった。良くも悪くも、その結果をこれから日本国民は思い知るだろう。

私個人としては、「保守 VS リベラル」という構図ではなく、「国益になるか VS ならないか」という構図で政治を捉えて欲しいという思いがあるので、保守が分裂し「俺が本物の保守だ、おまえはエセ保守だ」といった争いが起こるのは国益にとって好ましくないと思っている。

特に、今は世界情勢的にも重要な時期である。国益の観点から、保守層の統合と安定が望まれる。

安倍氏亡きあと保守を団結させることができるのはあの人しかいない

では、安倍氏亡きあと保守層を統合させることができる人はいるのだろうか。時事通信の記事でも述べられているように、はっきり言って現在の政治家には見当たらないのが実情である。

少々リベラルな政策をとっても、「安倍さんが言うならまあ仕方ないか・・・」というのに匹敵するような人、「○○さんが言うならまあ仕方ないか」の○○に当てはまる人物を答えよ、という無理難題である。

国会議員であれば、安倍氏の盟友であった麻生氏、あるいは菅氏がギリギリ当確かもしれないが、それでも安倍さんほどの求心力には遠く及ばないだろう。

けれども、民間まで範囲を広げれば、安倍さんと同等の求心力を持つ人物がひとりいると思う。これは私の勝手な妄想なので具体的な名前は挙げないが、下手をすると安倍さん以上のカリスマとなる可能性すらある(逆に、考えが合わない人は安倍さん以上に蛇蝎のごとく嫌うだろうw)。

この人物を、安倍さんの選挙区から送り出せば、自民党にとっての保守票対策は万全となるが、それを実現するには自民党が懐の深さを示す必要がある。それができれば、自民党にとって最強カードとなる。この人に中継ぎとして1期か2期、土下座をしてでも出馬をお願いして、その間に安倍さんの正式な後継者を育てるというのが自民党にとっての勝ち筋だと思うが、どうだろうか。

その人物とは、そう、保守の女神とも呼ばれる、元女性アナウンサーのあの方である。今のところ、そのような報道は1ミリもなく、全く実現しなさそうであるが・・・保守票を漂流させないため、自民執行部には思い切った決断をしてみてほしい(民間大臣としての登用からでも良い)。

(改めて注:著者は自民党支持者でも安倍信者でもありません)

(画像は写真ACから引用しています)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?