「エマニュエル・トッド:米国で起きていることはプロテスタントの没落」という記事から考える日本の未来
ソ連崩壊やリーマンショックを予想したという、人口学者のエマニュエル・トッド氏が、アメリカの変化を「プロテスタントの没落」という観点で論じている記事が興味深かったので、ここに記しておく。
(本note記事アップ時点で、上記リンク切れになっていました・・・)
プロテスタントとは?
そもそも、プロテスタントって何!?という話だが、ローマ・カトリック教会を頂点とする「旧来のキリスト教」から、宗教改革により分離独立した勢力である。そして、アメリカの宗教観の中核となっている。極論すれば、これまでのアメリカそのものだったと言えるかも知れない。
そのうえで、上述の記事からの引用。
プロテスタントという、ある意味で「古き良きアメリカの中核」であった概念の崩壊が進んでいる、という主張である。
中核を失ったアメリカはどうなるか?そして、日本は・・・?
エマニュエル・トッド氏は、アメリカを支える核が消滅したため、過去に戻ることはできないと述べている。
つまり、「古き良きアメリカは滅び去りつつある」ということだ。
この失われつつある価値観にノスタルジーを感じる方々が、トランプ大統領を熱狂的に支持するエネルギーの一部になっていると思う。古き良きアメリカを捨て去り、アメリカはどこへ向かうのだろうか??
これはなかなか深い問題だと思った。「古い価値観はなくなってもかまわない」と、若い間は思いがちなんだけれども、一方で、なくなったものはもう復活させることはできない。まさに、このことがアメリカにおいて現在進行形で起こっているのである。
他方、日本においてはどうだろうか?日本においても、その精神性の核となるはずの「神道」や「仏教」は失われつつある。
これを「単なる時代の変化だからしょうがないじゃん!」で済ませてよいものなのかどうか、ということは常々考えていることである。次世代に残していかなければいけない「日本のコア」というものも、きっとあるはずである。
そういう意味でも、エマニュエル・トッド氏の「アメリカで起きていることはプロテスタントの崩壊」というとらえ方は興味深いと思った、まさにいろいろな意味で。
(画像は写真ACから引用しています)
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