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「ロシアの国連常任理事国解任案」は新時代の幕開けとなるか?

あまり大きく取り扱われないが、後から振り返ったら極めて重要であろうことが起こっているので、わかりやすくまとめてみる。

ついに来た安保理常任理事国からのロシア解任案

とうとうイギリスのジョンソン首相がこのようなことを言い出した。

イギリスとしては、国連安保理常任理事国からロシアを解任するという案を検討する準備があるということだ。

言うまでもなく、現在の国連の常任理事国たる五大国は、第二次世界大戦の「戦勝国」とされる国々だ。現在の国連は、理想の組織でもなんでもなく、世界の戦後体制そのものだ。

ジョンソン首相のこの提案は、「戦後体制の終わり」、すなわち「新たな世界秩序の構築へ向けた動き」であると考える。

この流れについては、2021年に新大西洋憲章が発表されたころから言及してきた。

新大西洋憲章は、19世紀以降の世界覇権国たるイギリス・アメリカが、新たな世界秩序を作りだそうとする意志の現れであると推察する。その主なターゲットは中国であったと思うが、今回のロシアの暴発により、期せずしてその流れがいよいよ動き出したということだ。

おそらく、時代が変わろうとしている。

今までの時代」では、日本は敗戦国であり、未だに敵国扱いされているのが正確なところだ。それを払拭する機会が、まさに80年ぶりに訪れることになるかも知れない。「これからの時代」の日本の立ち位置、皆さんはどうしたいだろうか?

これからの日本の立ち回り方によって、今後80年ほどの日本の立ち位置が決まる。重大な局面を迎えつつある。

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ここ数日の岸田首相の動き

そんなわけで、ここ数日の岸田首相の動きを確認してみた。

3月2日

ドイツ、ポーランド首脳と電話会談。

ウクライナ避難民受け入れへ。

3月1日

バイデン大統領主催のウクライナ問題に関する電話首脳会議に参加(首相動静より)。

フランス、ラオス首脳と電話会談。

上記記事より引用。

”首相はラオスのパンカム首相とも電話で会談。ラオスや東南アジア諸国連合(ASEAN)がウクライナの領土・主権の一体性を明確に支持することへの期待感を伝えた。ウクライナ情勢をめぐり、岸田首相がアジア地域の首脳と電話会談したのは初めて。外務省幹部は「ロシアに物を言う国を増やさなければならない」と語った。”


2月28日

隣国ポーランドに臨時事務所開設。

ウクライナ大統領と電話会談。


ここにその名が上がった国は、ウクライナ、アメリカ、フランス、ラオス、フランス、ポーランドである。

そう悪くはないが、個人的には「イギリスとの連携」「東南アジア、及びインドとの連携」をもっと積極的に試みて欲しいと思う。

イギリス、アメリカは力が衰えたとはいえ老獪な世界覇権国家である。特に、新大西洋憲章を発表するなど、21世紀も世界秩序を牽引していく気が満々だ。日本はここと最も密に連携するべきである。

そして「東南アジア、及びインド」。

日本がウクライナ問題で重要な役割を果たせるとすれば、当事者でないが重要な国々の「横の連携」を作っていくことだと思う。

特にASEAN・インドは対中国という意味でも重要であるし、欧米が今はなかなか手が回らない地域でもある。(対露という意味では、中国も動きにくい)

そういう意味で、「ラオス」が会談相手に入っているのはなかなか渋いところだと思うが、もっとASEAN地域に精力的に外交攻勢をしかけて欲しいと思う。

岸田さん、今がめちゃくちゃ重要なところですよ!!

しばらく首相動静もウォッチしてみる。

(画像は写真ACから引用しています)

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