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コールドブリューコーヒーに憧れて

体が丸ごと溶けきってしまいそうな
暑い日が続いている。

7月末が暑いのは当たり前と言えば当たり前なのだけど、こちとら6月から猛暑に晒されている訳であって、もう8月の暑さは勘弁と言ったところ。

しかし、そんな言い掛かりが天に通じるはずもなく、暑さは留まるところを知らない。

外の世界を闊歩しているならば、涼しい場所に自然と吸い込まれていくのは必然であると言える。

特に買うものなど思いつかぬまま、足はショッピングモールの敷居を跨いで、冷房の効いた空間を当てもなくウロウロする。この時間、かけがえない。

ただ、そうやってウロウロしていても、どれだけ空気が冷えていようと、喉が乾いてしまうのが人間の性。

植物でない以上、水分補給は自分自身の手で行わなければならない。

喉を潤せる場所と聞いて
真っ先に思い浮かぶのがカフェだろう。
あるいは、喫茶店

余談だけど、どちらの言葉の方がオシャレに聞こえるのだろうか。
個人的には甲乙つけがたい。
店の雰囲気によるのかな。

そんなどうでもいいことを考えながら、どちらかと言うとカフェ寄りのカフェに逃げ込み、飲み物を注文する。

容赦の無い日差しが照りつけるこの時期になると、いつもメニューの中から選んでしまうのが「コールドブリューコーヒー」だ。

「コールドブリューコーヒー」とは、言うなれば、低温抽出された「水出しコーヒー」のこと。

ただ、カフェ寄りのカフェ、もしくはカフェ寄りの喫茶店では、主に「コールドブリューコーヒー」と呼ばれていることが多い気がする。

なぜ、いつもこの「コールドブリューコーヒー」を頼むかと言うと、オーソドックスなアイスコーヒーと比べると、飲み心地がスッキリとしているから。

やはり、この時期の飲み物に求めるものは「のどごし」一択。
この言説には、思考停止でビールを頼む人々も、満面の笑みで頷いているはずだ。

そう言う訳で、毎回「コールドブリューコーヒー」をお供にカフェで本を読み漁っているのだけど、もう一つ「コールドブリューコーヒー」を頼むのには理由があった。

それは「コールドブリューコーヒー」と言う字面が
他のコーヒーに比べて、妙に格好良いと言う点だ。

別にうまく説明できる気もしないのだけれど、何となく口に出して言いたくなる言葉というのが、この世には存在する。

リズミカルな語感というか、ちょっとした単語の響きというか、それぞれの言葉が上手く噛み合っているというか。

特に「ブリュー」の部分が良い。
ここに格好良さの真髄が詰まっていると睨んでいる。
多分。

まぁ、もちろん味が良いからというのが大前提ではあるのだけど、そう言った「言葉の響き」と言う部分も、何かを選ぶ理由になることが分かる。

「コールドブリューコーヒー」の響きに憧れた、誰かみたいに。

ここまでダラダラと書いてきたものの、この茹だるような暑さに関しては、8月も平然と我々に向かって襲いかかってくるだろう。

そっちがその気で来るならばと、自分もこれまでと相変わらず「コールドブリューコーヒー」を片手に、この猛暑日ならぬ猛暑月を耐えきってみせよう。

皆さんも暑さには気をつけて、水分補給を忘れずに。

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