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2024年8月のひとこと映画感想日記


ブルーピリオド

アニメ化された後の実写映画化。原作のストーリーは知っていたけれど、やっぱり実写で描かれる絵のリアリティはすごかった。

美大合格に賭ける覚悟と信念。絵を描くシーンの鬼気迫る表情。筆を動かすひとつひとつの動作から、描くことへの熱が伝わる。

主人公の八虎は原作を読んだときの記憶より、だいぶ大人に写った。もっとやんちゃな印象だったけれど。忘れている部分もあるのかな。

あと、高橋文哉さんのユカちゃん、似合いすぎ。

新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!

新聞部に所属する高校生たちが、教師たちの不祥事を暴き、学園に潜む闇に切り込んでいく青春活劇。

まさに本職の記者さながらの動きを披露しながらも、あくまで高校生たちによる等身大の青春がメインで描かれているのがよかった。

主題歌を担当したクレナズムの「リベリオン」は、歌詞も含めて、まさに青春サウンド全開。映画のストーリーににすごくマッチしていて、最後まで爽快さの余韻に浸っていた。

余談で、この映画を観るために、テアトル新宿を初めて訪れたのだけど、めちゃくちゃ居心地のいい場所だった……。推しの映画館、もっと見つけたい。

蜜蜂と遠雷

本屋大賞と直木賞をW受賞した、恩田陸さんの言わずと知れた名作。
原作小説が大好きなので、映画でも観てみようと。

4人の主人公が、それぞれの過去や今の生活、そして音楽と向き合いながら、ピアノコンクールの舞台を戦い抜いていく。

やっぱり音楽が題材となっていることもあって、映像化される音の迫力や演奏シーンの一体感には圧倒された。

ただ、映画のなかでリアルな音楽が鳴らされたからこそ、原作小説で描かれている、言葉で音や想いを表現する巧みさが浮き彫りになった気がする。

ストーリーに関しては、尺の都合上、キャラクター造形や物語の展開が原作とは異なっていたので、わりと別物として観たほうが楽しめるかもしれない。

きみの色

淡い色彩で描かれたキャラクターたち。背景には踏み込みすぎないで、彼らが抱える好きや秘密が”音楽”を通して共有されていく。

青春バンドサウンドかと思いきや、ギター、キーボード、テルミンの異色の3ピースで鳴らされるシンセポップに面食らってしまった。

ギターサウンドを担当していたのが、相対性理論の永井聖一さん。言われてみれば、めっちゃぽい。

あと何より、バンドの音合わせも含めて、演奏シーンの作画クオリティがすばらしかった。臨場感と熱気は、ほぼライブ映像。

それぞれの個性が、曲にもくっきり表れているのが微笑ましかったな。

個人的に『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』にも出演していた高石あかりさんの歌声が好きだった。透き通っているのに、揺らぎのある声。


ちなみに、9月公開映画は観たい作品で溢れかえってるので、もうすでに楽しみ。待ちきれない。


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