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投資家と就活生

1月28日日本経済新聞で就活生と投資家の選択は必ずしも一致しないという興味深い記事があった。

現在、コロナ禍において株式市場が好調に推移。投資家の人気のバロメーターであるPBR(株価純資産倍率)、PER(株価収益率)で見ると、投資家と就活生の人気業種上位2業種は1位「情報、インターネットサービス」がPBR4.8倍、PER31.4倍、2位「情報処理・ソフトウェア・ゲームソフト」がPBR3.8倍、PER31.4倍と平均PBR1.4倍、PER19.5倍を大きく上振れている。

一方で就活生の人気第3位の「建設・住宅・不動産」はPBR1.0%、PER10.8%、第4位の「銀行」がPBR0.3%、PER5.1%と平均値を大きく下回っており投資家が興味を示す業種と大きく乖離がある。

成長産業には投資家、就活生とも大きな興味を示す一方、日本の伝統的で安定した業種(そう考えられている業種)に就活生は引き続き魅力を感じ、投資家は興味を示さない事象が発生している。

このような状況が発生する要因の一つに時代が大きく変化していることを表していると感じる。将来の成長を期待する投資家と過去からの安定性に心地よさを感じる就活生の意識の違いの差が大きくなってきている。

個人的な意見だが、過去の実績や安定は向こう20年で大きく変化する。成長産業には今後、多くのポストが次々に生まれ、成熟産業はリストラによりポストが縮小してくる。企業を見極めるの勇気、度胸も必要になってくる。

逆に、終身雇用の崩壊、副業の自由等、就職の考え方も多様化も進んでいる。就職に失敗すればやり直せばいい。その時のためにパーソナリティーと専門性(好きなこと)を高めておく必要があると感じている。