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ロイヤリティとエンゲージメント

働き方のパラダイムは大きく変わった。私が入社した1980年代は右肩上がり。終身雇用であり年功序列の時代、成功のセオリーは変えない、考えない。ひたすら馬車馬のように働いた。すべての答えは先輩や過去、市場にあった。会社の規模や認知度や給与面などの待遇に対してロイヤリティを持っていた。会社に個人が依存している状態だった、

バブルの崩壊とともに、日本の潮目は変わっていった。GDPは横ばいまたはマイナスになった。これまでの時代のうねりの中で、われわれあはもがいた。過去や市場や千敗に答えはなかった。徐々に日本型の人事は崩壊し、歪が出てきた。それでも、過去の成功事例にこれからの生きる道を求めた。しかし、暗中模索の時代だった。私の勤めた会社の店舗数は大きく減少した。

そして、現在、会社も個人も対等であり従業員ひとりひとりが企業の掲げる戦略や目標を適切に理解し自発的に自分の力を発揮する貢献意欲が必要な時代を迎えている。ワークエンゲージメントである。その波にのれない組織はの今後は厳しいかもしれない。時代の変化とともに働く側の意識も大きく変わったのである。米ギャラップ社の調査によると、熱意ある社員の割合の順位は、調査をした世界139か国中日本は132位だという。なんとやる気のない社員の割合が7割にものぼるといわれている。ワークエンゲージメントについては、健康経営選出の優良法人ホワイト500の選定基準にもなっている。

時代が変わり、情報はあふれ個人の選択肢や自由度が格段にアップした。しかしながら、反面、自由な社会は選択肢が多く、それが大きな不安にもつながっている。人間は秩序を志向する傾向があり、秩序は私たちに安心感を与えてくれる。職業生活のストレスはというと、調査の結果は約54%の人が強いストレスとなる事例があると答えている。今、ひそかに問題になっているプレゼンティーズムである。出勤はしているものの何らかの疾患や病状を抱えながら出勤していて、業務遂行能力労働生産性が低下しているのではといわれている。

今必要なのは働くひとのメンタル面でのプロフェッショナルなサポートではないか。セルフキャリアドックを設置して、キャリアコンサルタントとして働くひとのライフプランをサポートしたり、コーチとしてやる気ある社員をコーチングしていくことで内発的な動機づけが生まれてくるのではないか。そういった、会社組織の体制作りとプロフェッショナルなスキルを持ったコーチ&カウンセラーの力が必要とされている。



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