復活の狼煙(Pさん)

 文学フリマ東京へ向けての、崩れる本棚本誌周りの作業はだいたい終えて、ウサギさんに表紙とか印刷とかをお願いして、あとは待つばかりとなった。
 僕の非常に悪い癖で、書くことが非常にむら気なのである。文学フリマ開催が近付いてくると、気分が何となく上がって何か書きたくなる。文学フリマが終わるとフェードアウトしてしまう。
 今年のはじめあたりから、noteの投稿をほとんど途切れさせた。ちょっと立ち止まって書くことを溜めたり方向性を考え直したいというのが半分、単に書くことがないのが半分。
 しかし、経験からわかることだけれども、書くことというのはとりあえず書き始めてみなければやって来ない。
 今回配るはずである「崩れる本棚No.10.0」に寄稿した小説「シン・小説」は、締め切りの本当に直前の三日前くらいに書き始めて、締め切りの日に完成させた。完成というより、時間が来たので書くのをやめたという感じだった。
 久々に文体のことのみを考えて書いたもので、脈絡は掴みづらいと思う。ちなみにシン・エヴァンゲリオンとは全く関係ない、名前だけ使っただけだ。しかしその文体の面で何か掴んだ感触はあり、こんな風なものを書き続けてみたいと思うようになった。
 文学フリマの季節病みたいになっている書く欲を、あわよくば永続させようと思い、再びnoteの重い腰を上げてみた。

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