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USA・MAP

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ウサギノヴィッチにエッセイマガジン。主に短編小説の書評のようなエッセイ中心だが、文学周りだけでなく、サブカルやガジェットまで取り扱う、なんでもエッセイ。
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#レビュー

「『Q』:A Night At The Kabuki」を観て(ウサギノヴィッチ)

 ども、ウサギノヴィッチです。  WOWOWに加入していると一年落ちで野田地図(NODA・MAP)の前の新作が観れる。  ちなみに今年は赤鬼をやったそうですが、入院のため観に行くなんて選択肢はございませんでした。  今回はQueenの音楽をテーマに、物語の下地をロミジュリで源氏と平家の争っている時代で、ロミジュリにもし最後に起こる悲劇が起こらずに、続いていたら……  その何重にもある物語のエッセンスを、3時間でやってます。正直、野田芝居の中では長い方では無いでしょうか。夢

髑髏城の七人 season花 を見ました(ウサギノヴィッチ)

 WOWOWに入った。  気まぐれというか、お芝居をたくさん見たいっていう衝動にかられたから。  WOWOWなら、新感線や大人計画やNODA・MAPが見れるからいいかなぁって思ったし、付属して、なんか好きなバンドのライブも見れるんじゃないかなとか思った。そんな高くないし。    んで、入会して一発目のお芝居が新感線『髑髏城の七人 season花』でした。  髑髏城は、再演の頃から見てるし、赤ドクロ青ドクロのDVDBOX持ってて、昔はよく見てた。  最近は、新感線からとんと離れ

何者にもなれなかった、君たちと僕へ(ウサギノヴィッチ)

 どうも、ウサギノヴィッチです。    思春期を過ぎたあたりって、なんで自分は愚かなんだろうと思うことがある。  大学には入学をしても、体調の不良を理由に行かなくなって、家で一日中寝ていた。そのとき、演劇をやっていて、しかも役者だった、自分はある種の無敵のような、それでいて最低な人間のようにも思えた。  稽古が終わるとどうしても一人いたい気持ちがあった。自分が悪いとかじゃなくて、なんか空っぽの人間のように思えたからだ。でも、稽古後の食事にはみんなと言ってバカ話をした。メンタル

ドラマチックカウント(ウサギノヴィッチ)

 どうも、ウサギノヴィッチです。    みなさんはドラマチックな、映画のような瞬間に遭遇したことはありませんでしょうか?  たとえば、駅のホームで好きな人と話してて、重要な言葉がやってきた電車によってかき消される。とか、朝寝坊して遅刻ギリギリで、トースト咥えて家を出て走っていったら、曲がり角で幼なじみとぶつかる。などなど。  非現実的だと思っているだけで、この広い世界のどこかでは起こってるかもしれないし、このシチュエーションを考えた人が体験したのかもしれない。  僕もこれを書

愛の形、人の形、いろいろ(ウサギノヴィッチ)

 どうも、ウサギノヴィッチです。    僕には弟がいます。僕よりしっかりした弟で、ちゃんとした会社で働いています。結婚もしていて、子供が一人います。  一方、僕はアルバイトだったり、派遣社員だったりで安定した職に就かず、最近やっと正社員になれるかもしれないという状態になりました。時間があったら、遊んだり、小説書いたり、自由にしています。  そんな兄を弟はどう思っているのでしょうか?  二人で話し合ったことなどありません。最近だと、弟は会社の近くに家を買ったので、実家に帰ってく

作者(あるじ)を僕たちはまっている(ウサギノヴィッチ)

 どうも、ウサギノヴィッチです。    今日から平常運転です。    小説を読むというのは、どんなに積極的といっても、それは受け身である。  なに言ってるか分からないと思いますよね。  まず、読書するためには本を手に入れなければならない。。  ただし、その本を読むためには、本を選ばなければならない。その選ぶためには、本屋でポップがあるもの、平積みされているもの、ただなんとなしに棚から選んだもの、なんにも知らない状態で行けばそうなるし、テレビやインターネットで得た情報があると、

「死にたい」とかいう奴は五年後のことを考えてから死ね(ウサギノヴィッチ)

 どうも、ウサギノヴィッチです。    今日は太宰治の『葉』についての自分の感想みたいなものをあげたいと思います。   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。鼠色のこまかい縞目が織りこまれていた。これは夏着るであろう。夏まで生きてみようと思った。」  これが出だしの一文である。「死のうと思った」がいかにも太宰治らしい言葉のチョイスだし、読者を引きつける。  ただし、この着物の件や夏まで

AirPodsを使ってみた(ウサギノヴィッチ)

どうもウサギノヴィッチです。 今日は仕事をしている最中からそわそわしていました。仕事では一人先輩が休みだったで、諸先輩方は大変にもかかわらず新人の特権「定時上がり」を発動して、いつもならゆっくり座って帰る電車を、二本も早く乗って帰って来ました! そして、家には小箱がテーブルに置かれていました。 夕飯もそこそこに自分の書斎にこもって、「いざっ!」っていうときに、iPhoneのメジャーアップデートがあってそれがないと対応できないとな。 焦る気持ちを抑えて、動画を見ながら、