「葛布にたどり着いた経緯」の補足説明

【いくつも仕事を掛け持ちしてやっと暮らしていた当時の私にしては大金を】

これは、「私が葛布にたどり着いた経緯」の中の一文ですが、みなさま、意味分かるでしょうか。

もしかしたら、「今の時代を生きる」方達には、意味がよくわからないのでは?と思い、時代の変化を感じましたので、解説します。

今から20年前の話です。当時私はお金が本当にありませんでした。しかし、休日は1日もありませんでした。朝出勤してフルタイム勤務の後は別の仕事、帰宅は毎日22時すぎです。祝休日ももちろん働きました。多い時で4つの仕事を掛け持ちしていました。ワーキングプア、貧乏暇なし状態です。

今では、「副業・複業はキャリアアップのため」という雰囲気の方が強いですが、当時は、まだまだ終身雇用の時代です。
仕事を掛け持ちしている=複数の職に就いている のは、「一つの仕事では生活ができないから」であり、社会的には烙印を押されたような位置付けでした(そうでない実業家のような人もいたかもしれないけど、少なくとも私の感覚では)。

なぜ、一つの仕事に就いていなかったか、それは、「やりたいことだけでは食べていけないから」であり、「お金を稼ぐための仕事」に就かねばならなかったのですが、当時は、ほぼ全ての会社が「副業禁止」でした。「ずっとこの先もうちで働かないヤツに投資は出来ない(給料は払えない)」という訳で、面と向かってそう言われたこともあります。ですから、「正社員」の道は私にはありませんでした。アルバイトか派遣社員か、そのようなもので繋ぎながら生きていました。でも、私としては、その方が良かったのです。どこかの会社に所属する方が、自分で舵取りが出来ないような怖さがありましたし、いつでも辞められる身軽さも欲しかった。そういう感覚も、人からは、「無責任」と言われていました。そうした中でも自尊心を損なわずにモチベーションを保っていられたのは、「きっと社会にとって必要な仕事を、自分のやりたい・できる方法でやっている」という気持ちがあったからだと思います。
今、時代は「そういう方向」に向かっています。タラレバはナンセンスですが、もし、あの時の私が今の時代にいたら、もう少し生きやすかったのでは、とも思います。

時代の最先端を行っていたのでしょうか
それとも、単なるバカでしょうか。
後者でしょうね…


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