二次創作に救われた話
前置きになりますが、私はとてもとても自信のない人間です。子どもの頃から母親に、小中高(……は中退したけど)大と友人に「もっと自信持ちなよ」と言われ、バイト先の上司、社会人になってからの上司や先輩も「自信もっていい」「どうしてそんな自信ないの?」と言ってくれ、お世話になった担当さま方も「自信持っていいですよ!」と言ってくださる。(私がめそめそしているからかもしれないが)(そして皆やさしいのだ)
それでもものっっすごく自信がない。もう性分。
『多聞くん今どっち!?』(師走ゆき先生/白泉社)のジメ原さんを想像してほしい……あっいや、スーパースターと肩を並べるなんておこがましいにも程がありました。多聞君めちゃ面白いですよね『高嶺と花』もすごく好き~師走先生、天才的なコメディセンスですよね……!
そんなわたくし、実は商業TL小説をいくつか出させていただいております。あんまり売れていないので担当様出版社様にはもう申し訳ない気持ちでいっぱい。
売れないということ。これはもう、自信がなくなるとかそういう次元でなく、ほんと駄目になります。
レビュー(というか感想かな……)で結構なことを書かれたこともあり、なんかもう、ほんっっっっっっと駄目になりました。お金を払った以上、言いたいことはあるかもしれませんが、面と向かっては言わないような言葉で書くのはやめよう? 未熟でも作者は普通の人間です……。
あとね、“こんなん出版する判断した出版社もどうかしてる出せばいいってもんじゃない”みたいなのは本当に心にキました。そっち悪く言わないで……。
それから色々と、まぁ、思うようにはいかなくて。
小説を書くということが楽しくなくなりました。書いたところで誰も求めてないし。読んでくれないし。売れないし。売れない作品を担当さんにみてもらう、ってのは申し訳ないし。そういうループに入ります。
私は物語を考えるのが好きで、空想が好きでした。でも正直、自分が長編小説を書く日が来るなんて、体を壊して仕事を辞めるまでは思ってもいませんでした。小説はもっぱら読み専。まずはこの体を治そう、としていたところ、ちょうど第一回ムーンドロップスコンテストの応募を見たんです。
時間あるし書いてみようかなぁ?でも長編なんて大変なの書ける???まぁ暇だしやってみよ……
なぁんて感じで書いてみて、運良く、ほんっっっっっっとーに運良く拾ってもらわなければ、商業TLを出してもらうことも、多分こんなに長編小説を書くこともなかったです。
そう、そもそも、商業小説を出してもらっていたことが、奇跡というか、おかしかったのだ……。
とは言え、出産して育児中で、虚弱体質なんで今すぐバリバリ働きに出ることも(フルタイムくらいじゃないと保育園受からない。そしてワンオペ)無理。できるのは隙間時間に書くことぐらい……。
ああ……
なんて思っていたところ、私は出会うわけですね。ツイ●テッドワンダーランドに!
ドハマリしました。この作品と出会わなければ、コロナ禍の私はかなり病んでいたと思います。
そして思い出します。二次創作という沼に。中高はまりこんでいた沼に。
きっかけはpixiv。そこでツイステの二次創作イラスト漫画がオススメに出てきて、わぁ~~~★って閲覧していたら、いわゆる夢小説なるものがオススメに出てきたんですね。名前変換小説というものを嗜んでいた中高の思春期。pixivでこれを見たとき、「……ああ!」と雷に打たれたかのような衝撃が。
そうか。あるよね! 現代にもあるよね! あるよねぇぇぇ!!(こんな感じ)
だってもう個人HPとかないじゃん? サーチエンジンとかさ、リンクバナーとんでとんでとんでネットサーフィンして……とかじゃないじゃん?
pixivとTwitterに集約されてたんだね……!???
メモ帳にタグ打ちとか、レンタルサーバーとか、FFFTPでUPとか、そういう手間もないんだね……!?(でも隠しリンクや各サイトのデザインを見る喜びはなくなったのだ)
そして××年ぶりに夢小説なるものを読んでみるのです。
おっ……面白……!!!!!
どはまりしました。
もうね……私がびっくりだよね……
ツイ●テも悪いんです。面白すぎるんですよ。すごすぎるんですよ! それと、普段ハマりそうにないキャラにドハマリしました。友人からも意外過ぎると言われる始末。
背後から、突然、鈍器で殴られたように沼落ちしました。まさか今、こんなにハマる、今風に言うと“推し”ができるとは、思ってもいませんでした。
寝ても覚めても推しの妄想が頭を占拠します。おま、ちょっとやめていただいて……自作小説考えられないんですけど……うぐぅ……
そこで思いつきます。
アウトプットすればいいんだ!(ピーン!)
ということで書きました夢小説。
ただただ、自分のためだけの小説。自分の雑念を追い払い、推しが青春してモダモダしてるのを眺めるという私を救うためだけの小説。
うまく書けなくていい、めちゃめちゃでいい、ただただ私が楽しかったらいい。
た・の・し・い!
私は遅筆なんですが、二次創作は書くのすごく早かったです。何あの熱量。この私があの勢いで七万字書いてた。推しってすごい。怖い。でも私もやれば書けるんだ……書けるんだね……
そして二次創作は、オリジナルよりも数倍数十倍数百倍、反応がきました。公式パワーが99.9%ですが、すごく嬉しい。私の好きなもの(展開とか)、好きな人がいてくれるんだ! という嬉しみ。
そして何より、 書くのって楽しい……!!! を思わせてくれたのでした。
小説の書くの楽しい!!!
それともし二次創作でも、反応が欲しくなったりイイネやブクマ数で悩んでしまうようなことがあれば書かない・と決めていました。自分のためだけに書こう……と。オリジナルはそうもいかないから……
たぶん一生忘れないことは、すごく熱い感想を送ってくださった方のことです。インドネシアの方で、第三言語として日本語勉強中でした。Twitterで流していた五千字程の短編を偶然読んでくださったんですね。
そして数日後、さらにめちゃくちゃ熱い感想を送ってくださいました。pixivに置いてる七万字の小説を数日かけて読破してくださったようで、びっくりして感動して泣きました。ご自身のTwitterの方でも、日本語と英語交えてたくさん感想書いてくださっていました。99.9%原作ブーストですが本当に嬉しかった。
めちゃ泣きました。
私は感想に飢えていたのですね。
私の書いたものは面白い? 面白いと思ってくれている人はいる……?
そういう不安でいっぱいだったわけです。。。
その後、ムーンライトノベルズさんにおいてある『受難と奮闘の魔法使い』にて、たくさんの感想をいただき、ありがとうありがとうと何度も何度も読ませてもらっています。
なにしろこれ、「よっし私も悪役令嬢もの書いてやる!」と考えはじめたのに、いつの間にか私の好きなものの煮凝りになり、TLなのにちゃんとしたエロいシーンはかなり後の方(※R18部分をR15変更もしくはカットしたものを、なろうの方に置いています)ですし、ヒーローとヒロインの関係がもうね、私の、趣味爆走!!!
でもこれを良いと言ってくださっている方がいる……面白かったよと言ってくださる方がいる……今これ書きながら泣きそうになってる……それぐらい、嬉しいのです。
落ち込んだときは皆さんのあたたかい感想みて元気もらってるのです……。そしてそれはこれからもずっと続く……。
この『受難と奮闘の魔法使い』も、二次創作して二次創作読んで ウワ~~~~楽しいぃぃぃ~~~~の時期がなければ生まれなかったかも、なんて思います。
小説の楽しさを思い出させてくれてありがとう……!!!
そんなお話でした。
しっちゃかめっちゃかな文にお付き合いいただきありがとうございました。
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悪魔と同居することになるラブファンタジーです。
※TLだよ
こちらもどうかよろしくお願いいたします!!!
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中高のころ、何の夢小説ハマってたかとか、そういうお話したい方いませんか? 私はそういう話、したい!
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