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八ヶ岳を眺める登山

昨年の冬、友人と八ヶ岳の見える山に登りました。

長野県南佐久郡南牧村にある飯盛山(めしもりやま)という山(地図上の赤ポイント)です。標高は1,643mです。

飯盛山は八ヶ岳連峰の南東に位置しており、小海線の清里駅や野辺山駅が登山の最寄り駅となります。

当日は、野辺山駅から歩いて飯盛山に登り、清里駅に下るルートで歩きました。

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野辺山駅を降りると、ホームには雪がちらほら。

それもそのはず、野辺山駅の標高は1,345m。JR線で最も標高の高い駅だそうです。体に入り込んでくるような寒さです。

駅から伸びる真っ直ぐの道路を歩いて、まずは平沢峠を目指します。

雪景色が広がる道路を歩いていると、巨大なパラボラアンテナが見えてきます。そこは「国立天文台 野辺山宇宙電波観測所」という施設だそうです。

高原である野辺山は、天体観測にはきっと最適な場所なんでしょうね。夜、無数の星に囲まれた空間が広がるのか思うとワクワクします。

野辺山駅から1時間程歩くと、平沢峠に着きます。

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平沢峠に着くと、どっしりと大迫力の八ヶ岳を眺めることができます。写真では切れていますが、八ヶ岳の左奥に南アルプスもそびえ立っていました。

峠の案内板によると、平沢峠を1875年(明治8年)に訪れたナウマン博士が赤石山脈(南アルプス)を眺めた景色をきっかけにフォッサマグナを考えたそうです。

フォッサマグナ、遠い昔に学校で習ったような。「日本列島は東西に弓なりに地形が形成されています。そこには大きな溝状の地質構造が走っていますが、それを”フォッサマグナ”といいます」と丁寧に案内板には書いてありました。天文台といいフォッサマグナといい、このあたりは宇宙や地球の営みを実感できるところですね。

平沢峠を過ぎ、いよいよ飯盛山に登り始めます。1時間程度で山頂に立つことできます。

登山道の積雪は、深いところで数十センチありました。ただ天気が良く、雪は解け始めていたので、ノーアイゼンで登ることができました。(日陰には所々凍結箇所があり、軽アイゼンは持ってきておいたほうが安全です)

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山頂からは、360°の展望です。八ヶ岳はもちろん、富士山、南アルプス、奥秩父の山、遠くには浅間山なども確認できました。

あの山は登った。今度はあの山に登りたい。そのようなことを山頂で話せるのも展望抜群の飯盛山だからこそできることです。

山頂からの景色を楽しんた後、西の登山道を進みます。1時間ちょっとで清里駅に降りることができました。

飯盛山は短時間で登れるにも関わらず、素晴らしい景色を山頂から楽しむことができます。冬には雪山登山も楽しめ、雪山登山の初心者には登りやすい山だと思います。ただし、悪天候時は本格的な冬山になり、厳しい寒さが予想されますので、天候の良い時に万全の冬山装備で登りたいですね。

余談ですが、この登山のあと、帰省で東北新幹線に乗りました。新幹線車内誌「トランヴェール」で連載中の沢木耕太郎さんの旅エッセイ、「旅のつばくろ」を読むのを毎回とても楽しみにしています。偶然にも、その時に読んだエッセイの舞台が野辺山で、あの沢木耕太郎さんも来てたのか~と嬉しくなってしまいました。

八ヶ岳は学生時代によく登った山ですが、富士山のようにじっくり眺める機会はあまりありませんでした。今回の登山で改めて八ヶ岳を眺めてみると、八ヶ岳それぞれの山の位置関係をよく理解できますし、何より八ヶ岳の裾野の広さに驚きました。また機会があれば登りに行こうと思います。

今日はここまで。最後まで読んで頂きありがとうございました。


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