もっと進化を
ここ30年でテレビは薄く、大きく、鮮やかになった。
洗濯機は乾燥までしてくれるし、掃除機は勝手に部屋中を綺麗にしてくれる。
電話はどこへでも持っていけるようになり、手帳、カメラ、オーディオ、地図、辞書、ゲーム、財布、その他およそ身の回りにあると便利な機能のほとんどを集約し、かけがえのない存在になった。
30年前の人にこんな風になると言ってもきっと信じてもらえないだろう。
もちろん、30年前と変わらないことだって沢山ある。
相変わらずけっこう幅広い年代の女性が月に一度一週間ほど、人によってはかなりの苦痛を抱えながら血を流しているし、妊婦は終わりの見えないつわりに鬱蒼とただ耐えている。
遺伝子治療とか再生細胞で難病が治るようになる、若さが保てる、寿命が長くなることはもちろん素晴らしいことだと思うけれど、太古の昔から「そういうものだからしょうがない」とされているような煩わしさがない毎日が、30年後と言わず直ぐにでもあったらいいな、と思う。
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