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似鳥鶏 「戦力外捜査官 姫デカ・海月千波」 読書感想

こんんちは、ジニーです。

今回読んだのは、似鳥鶏さんの「戦力外捜査官 姫デカ・海月千波」です。
なんじゃこのタイトルは?と思いますよね。
表紙からしてみて漂うドタバタ感。
これだけでもうすでに面白そうw

■簡単な物語の紹介

さて、それでは簡単に物語の紹介をしていきましょう。

連続放火事件を追う警視庁捜査一課の刑事、設楽恭介。
彼はある日突然着任した海月千波警部のお守り役を任されることに。
この海月警部、高校生と見間違うほどの幼さで、さらにドジっ子眼鏡。
方向音痴だし、空気読まないし、相手をすぐ怒らせる・・・そんな設楽、海月コンビで連続放火の真相を追うが、7年前の幼女殺人事件に辿り着く。

解説の後半から、なんだか真面目な雰囲気が出てきましたね。
作品としては、エンターテイメントとしての要素を持たせながらもミステリーとしてはしっかりしています。
こういうメリハリが似鳥さんという感じですよね。

■読みながら笑ったりツッコんだり、読者が忙しいw

冒頭に書いた通りドタバタ感が終始あって、読んでて全然飽きない。
読みながら笑ってしまったり、突っ込んでしまったり(全部心の中でね)、上手に読み手を手玉に取りながらも、読み進めながら事件の真相が徐々に見えてくる。
海月・設楽コンビとともに事件を解決しているような感覚にもなれる面白さがあります。

今追いかけている連続放火事件と、7年前に発生した幼女殺害事件とがどのように関わっていくのか?
意外と深い関係性が出てきて、最終的にはミステリー好きの読者も満足できるような割と本格的なミステリーの色合いが出てきて、読み終えた時には「このコンビの話をもっと読みたい」とすっかりその魅力に取りつかれてしまっていることでしょう。
(ちゃんと期待に応えてシリーズ化してくれています)

■そして似鳥さんらしい、憎めない変人がいっぱい出てきます

しかし、似鳥さんの『一筋縄にはいかないキャラ設定』の安定感ときたら。
読み始めてすぐ登場人物のキャラクターにガッツリ心を掴まれていき、すぐにそのキャラクターが、読み手の中に根付くので、読みながら頭の中でしっかりと映像的なイメージを持てる。
読書が苦手な方でも読みやすいと感じていただけるのではないかと思います。
それでいてミステリーとしての構成もしっかりしているので、こういった本からミステリーに興味を持ってくれる人も多いのではないでしょうか?

僕自身も、引き続きシリーズを読んでいきたいと感じています。


似鳥さんはほかにもユニークなタイトルの作品をいくつも出しています。
少しずつほかの似鳥作品にも広げていこうと思います。

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