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AKクワイアX'masライブ

 民族音楽系ゴスペルの祈りと平和のハーモニーといわれる合唱団「AKchoir(エーケークワイア)」が2023年12月20日(水)、「クリスマスコンサート Prayers for One Voice」をミューザ川崎シンフォニーホール(神奈川県川崎市幸区大宮町1310)で開いた。


 午後7時、鐘の音が会場に響き渡った。
 合唱団が登場して、まず歌ったのは「We wish you the merriest」。フランク・シナトラのクリスマス曲をアレンジした。
 続いては山下達郎の1982年リリースの「クリスマスイブ」。このオリジナル曲はアルバムの中の一曲として地味に世に出たが、じわじわと人気が出て、今では毎年クリスマスシーズンにはチャートを賑わせている。
 「私たちのコンサートで大切にしていることは信じるということです」と指揮の鬼無亮仁さんが話した。
 そして歌われたのがクリスマスの定番「ホワイトクリスマス」だった。一番有名なのはビング・クロスビーの歌唱だろう。
 続いて、ジャズコーラスアレンジが施された「Winter Wonderland」。
 鬼無さんは「ある日、寝っ転がって月を見ていて神様に今日生きていることを感謝・・・時に辛くなることもあるのはわかっているが、いつか、すべてうまくいく方向になるから・・・いつか。ポジティブな希望をもつone day、いつか」と話して、「One day」を観客の人たちにも一緒に歌ってほしいとまず「練習」。そして本番となった。
 次は「Joy to the world」。これはスリードッグナイトが1971年に全米ヒットチャートの首位に送り込んだポジティブな楽曲だ。エーケークワイアは熱唱し、途中からはゴスペル調となっていった。
 ここでスペシャルゲストを迎えた。指揮者鬼無さんのご家族だった。玲子さん、律友さん、敬子さんのユニットプラスお嬢さん。とりわけ昭和2年生まれ、御年96の玲子さんに大きな拍手が寄せられた。
 もうすぐ97歳になるとは思えないピアノで「ああベツレヘムよ」をご家族で演奏した 続いてはピアノ・ソロを披露、シューマン作曲で「夢」という意味がある「トロイメライ」を演奏した。
 ピアノはKaz Katoさん、ベースは堀井慶一さん、ドラムは橋本大輝さん。
 AKクワイアは2018年、歌が好き、歌いたいというメンバーとともに「Music is Life」をコンセプトに「芸術活動を通して人々の生きる力、創造性を高める力になること」をモットーとして発足した合唱団だ。


 ここで一旦ステージを去っていた合唱団が戻った。そして、ネイティブアメリカン・ダコタ族のことわざを用いた合唱曲「Listen」。
 続いてはオリジナルアレンジした「ソーラン節~トホカミエミタメ~」。
 「2年に一回世界クワイアオリンピックが開かれています。2022年韓国大会は延期されていましたが、今年やっと開催されました。今の曲などでエーケークワイアは民族音楽部門で銀賞を受賞しました。大会には38か国、約3万人が参加しました」(鬼無さん)。
 来年の世界クワイアオリンピックが開かれるニュージーランドでも歌われることになるだろうといって、伝統的なマオリ(先住民族)の祝福歌「Kia Hora Te Marino」が歌われた。


 「ダイナミック琉球」、黒人霊歌「Walk with me(Kaz Kato Trio)」とさらに続けた。そのあとは人気歌手、藤井風さんの「Grace」を取り上げた。
 「ミサ曲で、1000年くらい前からいろいろな人が曲をつけています。ということはずっと平和を祈る人がいたということです」と鬼無さんが話した後、「Dona Nobis Pacem」。
 ここでマイケル・ジャクソンが生涯を通じて伝えたかったメッセージが詰まった「Heal the World」。途中からマイケルも参加した「We are the world」のフレーズと交互に歌われた。
 アンコールは「Amazing Grace」。「Amazingなgraceがありますように祈っています」(鬼無さん)。


 これで終わりかと思いきや最後の最後は「ハーモニー」だった。終演は午後8時40分だった。



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