「ちょうどいい」は最上級
noteを始めてみよっかなーと思ってから二年の月日が流れた。
今夜は中秋の名月。お月様は小雨降ってて見られなかったけど、書き始めるのは、なんとなく今日だなと書き始めてみた。
わたしは服つくり職人。服を作るのを生業としている。
デザイン→パターン→生地(布)の仕入れ→裁断→縫製→販売までのすべての工程をひとりで行うスタイル。
このご時世になって以来、ネットショップや展示会などで作りたいものを作って売るということが激減し、こんなのを作ってほしいとか、既製服のこういうとこが合わなくて困っているとか、そういう痒い所に手が届く服を求められることが多くなった。
そうしてわたしのところに依頼してくる人のほとんどは、「ちょうどいい服」を探し求めていた人なのではないかなと思う。
今の時代、安くて良い感じのものが手軽に買うことができるし、オシャレしてお出かけする機会も減っているので、自分の好みや体型にまあまあ合うものならいくらでも手に入る。
でも、「ちょうどいいもの」は、そんじょそこらにはない。
「ちょうどいい」ってサイズ感だけの話ではないのだ。
シルエットやデザインが気に入ってる、色柄が好み、日常の動きでストレスを感じない、ポケットが使いやすい、すっきり見える、全身バランスがいい、ライフスタイルに合う、気分が上がる…などなど兼ね備えて初めて「ちょうどいい」と感じるんだと思う。
それはマニュアル的なものや人から見てどうか、ではなく、じぶんがどう感じるか。
そんな「ちょうどいい」を叶える服になればいいなと思いながら作り続けてきた。
そして、じぶんで作れるようになりたい人には、その技を伝えていきたい。
これまでのこと、これからのことも交えながら、今、思うことを綴っていくつもりなので、よろしくお付き合いください。