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春が間近だから不思議体験話

以前「夏だから不思議体験話」を書いて、また気が向いた時にでも続きを書こうと思っていたので今日はその続きを書いていこうと思います。
前回と同様これも特に怖くはない…です。
前回の話が気になる方はこちらをどうぞ。

【不思議体験話】

私がまだ20代の頃、バイト先で送別会がありました。
大体全員強制的に出席させられるので、私も出席。
二次会含め宴が終わったのは夜中2時を回っていたので私はそこで離脱。
仕事場の人と別れ、駐車場に置いていた自分の車でいそいそと帰りました。
私はお酒が飲めない体質なので行きも帰りも自分の車です。
中途半端に田舎の町は通りから外れると途中から急に田んぼが広がって灯りが無くなり辺りは真っ暗に。

時間は夜中の3時。
家に帰り着き、車庫入れをしようとした時に違和感を感じて目の前の畑をみました。

ん?
誰かがいる。

その人は薄ぼんやりと仄白い影のような感じで畑のど真ん中にいました。

昼間なら畑の持ち主のおじいさんとかおばあさんとかがいるけど、さすがに夜中3時に畑仕事をする人はいないし、そもそもこの田舎でこの時間に外に出る人はまずいない。
何してんのかな?と目を凝らしてみたものの、ぼや~っと闇に白く浮かんでいる感じで全然はっきり見えない。
でも見えない割にはなぜか「若い男性」だという事は分かりました。

その男性は畑の中を歩いていて。
でも歩き方というか進み方が凄く不自然。
作物がまあまあ育った畑の中はあれこれと野菜がひざ丈くらいまで育っているし、普通なら作物をよけながら歩くから半ばおぼつかない感じになるはずなのに、その人はまるでフラットな床を歩いてるようにスムーズにすすす~と歩いていました。
というか畑があるという事を一切無視しているような、そもそもそこが畑だと感じていないような進み方。

「…」

何とも言えない気持ちになったのを覚えています。
あたりは真っ暗。
家はあっても電気のついてる家なんてない。
当然電気に照らされている風でもない。
手に懐中電灯を持ってるようには全然見えないし。
それなのに男性が歩いている姿がよく見える。
私は思わず空を見上げて月が出てるかどうかを確認しました。
が、残念ながら空に月も星も出てませんでした。

彼に目を戻すも相変わらず畑を無視した歩き方であらぬ方向へ進んでいく。

ーーー。
あれ~…、これは~~~……。
もしかして…。

そこで私はその人から素早く目を逸らし、それ以上深く考えるのを一切やめてさっさと車を停めさっさと家に入りさっさと寝ました。

次の日の朝恐る恐るそこを確認してみましたが特に何も無かったです。
あの暗闇に白く浮かんだ感じは何だったんだろうか?
服が白かったのでは?とよく思い出して考えてみたけど、覚えている限りでは頭から畑に隠れるひざ下くらいまで全身がほの白かったので服の白色が浮いているという感じでもなかった。
でも若い人だという事は何か直感みたいなもので分かったので、凄く不思議でした。

それ以降その人を見る事は無いので結局未だに謎なまま。
何だったんだろうな。

という体験でした。
不思議体験に落ちというものはない。笑。

また気が向いた時に不思議体験書いていこうと思います。

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