朽木枯淡

詩と物語を綴りながら日々の思いを置いていく。 民俗学を志すも、それだけでは食えない半農…

朽木枯淡

詩と物語を綴りながら日々の思いを置いていく。 民俗学を志すも、それだけでは食えない半農民。 今日もどこかの空の下、車を走らせ神社を巡る。 テーマ曲は木蓮の涙。

最近の記事

  • 固定された記事

魔女見習いとかぼちゃとねずみ

「今日はかぼちゃを馬車にする魔法を練習しましょう」 魔女見習いの少女がかぼちゃを取り出すと、おっとあぶない。 手を滑らせて転がしてしまいました。 転がりだしたかぼちゃはそのまますってんころりんすっとんとん。 坂を転がりぽっかり空いた穴に落ちてしまいました。 すると穴の中から声が聞こえます。 「お嬢さん、立派なカボチャをありがとう」 そこはネズミのおうちだったのです。 魔女見習いの少女とネズミは、二人で仲良くかぼちゃを食べました。 後にとある少女の夢を叶えることになる魔女と、

    • 愛のかぜ

      しばらくぶりにかえりくる ばすのまどからみえるかお へんじもまたずにかけよって いきぎれかくす愛のかぜ

      • まいにち一時間

        毎日、一時間だけ早起きする 起きてすぐ、体重測定 そのあと空を見る、気温を見る 今日の天気はどうかな スケジュール手帳に天気マークのスタンプと早朝の気温を記録する 別の手帳に 「きのうおもったことかんじたこと」を書いていく 普段汚くて嫌いな自分の字のなかでも この時だけのとっておきの文字で ゆっくりと書いていく インクの色は必ずブルーブラック そのうちぼやけていた頭もようやく覚めてくる そうすればパンを焼いて卵を焼いてコーヒーを入れる 家族を起こして回り、朝食 庭を

        • 愛のあめ

          ものういきぶんのつゆのころ わたしのきもちをながすよに あじさいとかえるうるおして まどをしめらす愛のあめ

        • 固定された記事

        魔女見習いとかぼちゃとねずみ

          愛のかげ

          からんころんとげたのおと せんとうがよいのなつのよい えんとつのんびりつったって ながくたなびく愛のかげ

          愛のほし

          きたのよぞらにかがやくは てんちゅうちんざすきせきぼし くらやみあゆむたびびとに しるべをしめす愛のほし

          愛のおと

          おきにめをすえちんざする ほとけのいんそうかがやきて とおくみえるはいなびかり らいめいとどろく愛のおと

          愛のつき

          くるしさはきだすこのむねに おもわずとわずうえをむき とおくやまのべめをやれば なみだににじむ愛のつき

          愛のふみ

          まどべにゆきがつもるころ ふるいともからたよりがとどく きんきょうつづるほそふでに しあわせつづる愛のふみ

          心を守るものは

          心を抉る言葉から心を守るのは 無条件に愛された記憶であって、 傷付けられた経験などでは決してない

          心を守るものは

          あの日の思い

          言葉にならない想い 涙になって 流れていく あたたかな ココアを飲んで 大好きな CDをかけて 寂しげな 詩を読みながら こんなに熱いものが 私の中にある つん、と痛くなる鼻の奥 頬をつたう熱い流れ あふれ出る 切ない思い 忘れない なにもかも 私が 生きている限り いつまでも 忘れない いまでもほら 目を閉じれば あの日の想い 頬をつたう いつの日か 切なさが 思い出に 変わっても 忘れない あの日の想い

          あの日の思い

          今日を生きる

          明日のために今日を犠牲にする生き方はもう終わり。

          今日を生きる

          ドラッグについての覚書

          書類箱を整理していたら、中学時代のメモ書きを発見。こんなことをネットもない時代にわざわざ調べて書き残すあたり、嫌な子供でした。 ◎マリファナ 《大麻取締法》 名称:大麻、ガンジャ、ハッパ、ハシッシ、ハッシュ 解説:乾燥した葉を煙草のようにして吸ったり、食べると効果がある。茶色い大麻樹脂をハシッシ、ハッシュという。法律では成分のTHCを取り締まっている。オランダ、ドイツなど多くの国で合法となっている。幻覚

          ドラッグについての覚書

          盂蘭盆の夜の祭り

          九十九段の長い石段を登ると目的の場所がある。 鬱蒼と茂る鎮守の森の中、ひっそりと忘れ去られたように立つ神社。そしてその裏手に苔に覆われつつある小さな石碑。 夏の暑さと熱気に包まれている世の中からまるで見捨てられたかのように在るそれらを、僕はどうしても忘れることが出来ない。ここには僕にとってのすべてがあった。森の中はとても静かで、ふっと眠ってしまいそうな、それでいてすべての感覚が開いているような、そんな空間。夕暮れの中で、赤い夕日が葉の間から漏れ、それ自体が薄い鏡のようにキラキ

          盂蘭盆の夜の祭り

          主人公

          冴羽遼←憧れる。生まれて間も無く乗っていた飛行機が墜落。かろうじて生き残ったものの、両親死亡の上ゲリラに拾われ戦闘機械に仕立て上げられる。生まれも名前も知らず、文字通り天涯孤独のなか、立て続けに襲う悲劇の運命にも挫けず、軽いキャラの仮面の下に愚直なまでにぶれない愛を隠して生きる男の中の男。その愛は少女から老婆まであらゆる女性の心を解す。軽いキャラを守るために相棒の留守中に急いで筋トレするなど人の見えないところで努力するシャイボーイ。通行人を巻き込まないために自分の掌をクッショ

          小さな奇跡

          月明かりを たよりに 森の小道 歩く レモン色の光の中 そっと 耳を澄まし 森のささやきを 聞く 木立を吹き抜ける風が 遠い遠い想い 伝える 樹が 歌いはじめる 歓びも 哀しみも みんな ひとつになる 生まれくる ちいさな夢 結ばれる 小さな木の実 それは 樹の始まり それは 森の始まり 夜が生まれ 星が集い

          小さな奇跡